酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

原発事故の隠蔽体質

2011年05月16日 | 原発事故
ここに来て原発関連のニュースがいくつか出て来て、我々を驚かせている。

我々が驚くのは、関係当局のその余りの隠蔽体質についてだ。


2ヶ月も経ってから今頃、実は1号機は地震発生翌日にはメルトダウンしていた

とか、先日は、原発トラブルによる放射性物質の汚染が予測された地域が

あったのにもかかわらず、「パニックを懸念して」発表しなかった(朝日

とか・・・。

一方、浜岡原発でも停止作業中の5号機で海水が混入したために、冷却作業を

一時中断し、そのため温度が上昇したようだが、何とか冷温停止にこぎつけた

という。(NHK

しかしその発表は1日近く経った昨日の昼のことである。

中部電力によれば、報告が遅れたのは法令上の報告義務のある事態では

なかったと言うのだが、こういう体質には危ういものを感じてしまう。



さらに昨日見たNHK教育テレビの「ETV特集・ネットワークでつくる

放射能汚染地図」でも少々驚くことがあった。

厚労省に務める放射線衛生学の研究者・木村真三氏は、職場の幹部から

「自発的調査をしないように」と言われて辞職して、仲間の研究者たちと

現地調査を続けているというのだ。

さらには、文科省では福島県内を測定しても高濃度汚染地域はその地名を

「風評を恐れて」公表しなかったという。

しかしその地域には前述の木村氏が調査で入っており、集会所に避難して

いた住民は彼から、(高濃度汚染で知られる)飯舘村の3倍の放射線汚染

と言われていたらしい。

そして彼らは2日後には、集会所を去ったという。

だが文科省は相変わらず住民には何の説明もしない。


その文科省がついにデータを公表したのは住民避難後の12日後だという。



住民が「木村さんに言われなければ、(避難せずに)ずっと住んでいた」

と感謝の言葉を語るのを聞くと、情けないやら悲しいやらで本当に嫌になる。


「風評を恐れて」「パニックを懸念して」という関係者の言葉は、

一見もっともらしいが、何のことはない、彼らは問題が起きた時の自らの保身

を考えているだけである。

彼らが住民のことなど眼中にないことは明白である。

これは言うまでもなく役人だけではなく、菅首相や枝野官房長官も同様だ。


日本に明るい兆しなど何もないと思うしかないのだろう。