DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(53)

2013-08-27 14:40:03 | ButsuButsu


ブライアン・ウィリアムズは、20年来の友人である。

風景画家であるくせに、やたら最先端の科学技術に興味を持っている。

特に環境問題については一家言ある。

出会いは、琵琶湖研究所で開催した研究会だった。

あるときブライアンが聴衆としてやってきた。

巧みな日本語を操って、講師が困るような質問をする変な外人だった。

彼が日本にやってきて40年位になるのだろうか。

ペルーで育ち、アメリカで絵画を学んだ。

世界一周旅行をするつもりで、ロスを出発した。

日本について、初めは京都にいたらしい。

そこで下宿した先の一人娘に惚れてしまって、そのままずっと最初の訪問地に居続けている。

その人が今の奥さんである英美さんである。

最近、ブライアンは、新しい画法を生み出した。

曲面絵画だ。

目で見る風景は、決して平坦ではない。

ねじ曲がって見える。

そこで、曲面に変形させたキャンバス上に絵を描くことを始めた。

これがなかなかの迫力を醸し出している。

もともと持っていた高度な写実センスに、局面がもつ空間の深みが加わって、今やマエストロの雰囲気が出てきた。

そんなブライアンと一緒に企画していることがある。



西日本高速道路エリア・パートナーズクラブから助成を受けて、NPO法人びわ湖トラストが実施する親子の写生大会だ。

8月31日に近江八幡で行う企画には、すでに50名ほどが応募している。

自然から学ぶことはたくさんある。

子供たちの絵を通して、ブライアンの自然観が伝播していけば良いと思う。



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