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快刀ホン・ギルドン 13 悲しい再会

2013年09月17日 | 快刀ホン・ギルドン
《あらすじ》

チャンフィがイノクを想っている頃、イノクはギルドンと再会を果たしていた。
「ギルドンごめん。あんたが生きてるのに捜さなくって」
「あやまらなくてもいい。わざと姿を消したんだ」
状況がよくわかっていないイノクに、ちゃんと話しておこうとするギルドンだが、
肝心のイノクはしゃっくりが止まらなくて吐いちゃったり、おなかが痛くなっちゃったり。
イノクが戻った時、ギルドンは消えていて、スグンがいた。
スグンから事情をきいたイノクは、自分だけが知らなかったことにショックを受ける。
ウネお嬢様だって知ってたのに。
「か、関係のないやつはみんな知らないよ」
スグンの弁明が、イノクの落ち込みに拍車をかけた。

活貧党の活躍は、町でうわさになっている。庶民の人気も急上昇だ。
ギルドンを始末しようというノ尚君。
ギルドンは彼らの敵である史曹判書の息子なのだ。
「しかし史曹判書が自ら殺したものでもある」
チャンフィはギルドンを生かしておきたい。
「あのものはそんな父親との縁を断ち切れるだろうか?」
王子は興味深げに微笑んだ。

イノクとお茶を飲み、チャンフィは彼女がギルドンと会ったことを知る。
「私だけ知らなかった。私はギルドンにとって何でもない存在だったの……」
悲しくて泣いてしまうイノクを見て、複雑だ。
「こんな時私が慰めるべきなのか。お前は本当に鈍感だな」
そうは言っても、泣いているイノクを慰めてやらずにはいられない。
「会いたい気持ちを抑えつけなければならないほど、お前は大切な存在なのだ」
チャンフィの言葉に嬉しくなって元気が出るイノク。
お礼を言われて、チャンフィはますます複雑だ。

満月の夜、ウネはギルドンに会いに行く。
小鳥の刺繍入りの美しい巾着を持って、一線を越えて彼について行きたい、と想いながら。
左議政は乳母から聞いてすべてを知っており、ヨンムンに連絡した。
ノ尚君は、王子に知られる前にギルドンを始末しようと動き出した。

満月の夜、ギルドンが会いに行くのはウネか?イノクか?
イノクの元に現れたのは、スグン。
では?
ウネの元に現れたのはコムだった。
「兄貴は用事があって来られません。伝言を預かっています。おしまいって」
「それだけ?あの人は?」
「大切な人に会いに行くって言ってました」
ウネは巾着を渡せない。
ギルドンが大事にしていたあの袋はイノクが作ったと知ればなおさら。

果たしてギルドンが会いに行ったのは、チャンフィだった。
「活貧党の名があちこちで話題になっているが、しょせん泥棒。調子にのる気はない。
自分たちの名が出ないようにしてほしい。お前たちに悪用されそうだしな」
そう言うギルドンを、チャンフィは挑発する。
「名前を背負う気がないのだな。表に出たくないのは、父親をかばうからだ。
謀反を企てた息子が生きていて表舞台に立つとなれば、困るのは史曹判書だ」
ギルドンは思うところあるが、顔には出さない。
「そんなのじゃない。全部俺の合だよ」
「父親との縁を絶ちきらなければ、一生死んだものとして生きることになるぞ」
「お前だって同じじゃないか」
「宮殿の一件で、私は兄に存在を知らしめた。お前とは違う」
ギルドンは挑発に乗らず、王子を褒めて帰って行った。
手応えのない反応に、王子はギルドンを試したいと思う。

イノクが廃屋でギルドンのことを考えていると、ギルドン本人が現れた。
「ギルドン!」
ふたりはお互いに、1年前と変わらぬ姿を認め合い、あらためて心なごむ。
しかし、ふたりの関係は大きく変わってしまったのだ。
ギルドンは盗賊の仲間になり、逆賊として追われる身。

「俺を待つな」
「私は大丈夫よ」
「大丈夫じゃない。お前は大丈夫でいられない。だから遠ざけるんだ。
もう一緒にはいられない」
ギルドンの言う意味が、イノクにはわからない。
わからないから、大丈夫ってことにして、イノクはやっぱりギルドンと一緒にいたい。

チャンフィは左議政を通じて、ギルドン生存を史曹判書に伝えた。
きっと彼は動くだろう。前回は、息子が自ら命を差し出した。
今度はギルドンはどんな選択をするのか?
闘う道を選ぶのか?

親子の名乗りをできない自分の身分。
そんな世の中を変えたいとあがいても、死者としてしか生きられなければ、
何かを成し遂げることはできない。
和尚との問答で、ギルドンは深く自問する。

史曹判書は、あくまで王を守るつもりだ。
友を殺し、息子をも犠牲にしてもいとわない。
盗賊ギルドンをとらえるために、大名行列を利用して罠をしかける。

ギルドンたちは、その思惑を知らず、いつものように地方官の行列を襲った。
ところが、現れ出た官軍たちにコムとたちが捕まってしまう。
彼らを助ければ、自分たちが危ない。
牢に引かれてゆく仲間を苦渋の思いで見つめるしかないギルドンたち。
対岸で、そんなギルドンを見つめるイノク。
彼らは泥棒だ。
捕まれば処刑されても仕方がない。
ふたりの生きる世界は、あまりにも違う。
「向こう側のギルドンの側に立つ覚悟が、お前にはあるか?
彼らを見捨てろというか?助けて死ねと言うのか?」
和尚の言葉ときびしい現実に打ちのめされるイノク。

仲間をとらえてギルドンをおびき出そうとしている史曹判書。
きっとあの子は私に会いに来る。
仲間の命と引き替えに、何もかも話すだろう。

もしギルドンがこのまま死ぬつもりなら、
火の粉をはらうために彼らを殺すつもりのチャンフィ。
しかし闘う道を選ぶなら、きっと自分の力になる。
ギルドンはチャンフィに助けを求めた。
「俺たちが捕まればお前も困るだろう」
「さほど困りはしない。口を割りそうなら我々が始末するまでだ。
お前を狙っているのは、史曹判書ホン・ソヒョン。お前の父だ。
闘うというなら手をかそう。お前に父親が討てるか?」

チャンフィの問いに、ギルドンはどう答える?

(つづく)

せっかくギルドンと再会できたのに……。
イノクは、ギルドンが自分を遠ざける意味がわかってなかった。
やっとのことで、「大切な人だから」遠ざけるんだ、とわかっても、
実は本質的にはわかっていなかったのね。

ギルドンは、盗賊、お尋ね者。
彼と共に生きるということは、いつ捕まって死罪になるかわからない世界で生きるということ。
もう、一緒にいられたあの頃とは、決定的に違うんだ。
差別されて、虐げられてたけど、それなりに平和に暮らせたあの頃。
逃げ出して新天地を夢見ることがゆるされていたあの頃。
清に行こう!って笑っていられたあの頃……。

もちろん今だって、清に逃げちゃおうと思えばできなくはないんだけど、
ギルドンの心が変わっちゃったもんね。
自分が生きる道が、うっすら見えてきちゃったもんね。
どーでもいいよ、好きな女連れてよそで暮らすよ、とは思えないギルドン。
それだけ重たい何かを、背負いつつあるんだなー、ギルドンは。
イノクはそれを一緒に背負う覚悟があるだろうか?

ふっふっふっふっふ、緊迫した状況ですが、ここにきてチャンフィ王子のターン!
今までは、「王とは何か?」と迷いまくってましたが、
そろそろお育ちの違いがはっきりしてきましてよ!
迷おうが何しようが、やはり彼は王になるために生まれ、王になるために育てられた御方。
それなりの修羅場を生き抜いてきた芯の強さが見えてきましたね!

ノ尚君にびしっというあたり、さすが王子の貫禄が出てまいりましたわ。
義賊とかいって、まだまだ覚悟が決まんないギルドンのお尻を叩いてくださるのね。
ギルドンが、いまだ父を捨てられない、越えられないことを見抜いている王子。
まったく、自分のこととなると迷いに迷ってるくせに、人のことはよく見えるものよね。
男同士のライバルって、みなさんこんな感じなのかしら?
お互いに影響を与えながら、どんどん競い合うように成長していくものなのねぇ。
なんだかうらやましいよ。

ギルドンの言葉に悩みながら、王子の覚悟が決まったように、
今度はチャンフィの言葉に悩みながら、ギルドンの覚悟が決まるのでしょう。

そんなに大事なの?父と息子の絆って?
なんかぜんぜんよくしてくれなかったギルドンパパなのに。
ギルドンの愛情が深すぎて、哀しいわ。

王子は、恋敵としてギルドンを意識しながらも、
イノクの笑顔のために彼女を慰めてあげる。
でも、自分の大望を果たすためには、ギルドンの力が必要なの。
だから、イノクを泣かす結果になるかもしれないけれど、彼を味方にしたい。
がんばれ!王子!


いつも片目が隠れる少女マンガ仕様。王子さまだからね。

イノクはいつでも泣いちゃって。
ギルドンが死んだと思って泣くのと、
生きているけれど一緒にいられなくて泣くのと、どっちがましなんでしょう?
どっちもイヤだ!と正直なイノクは言うんだろうなぁ。

このドラマ、なにかと和尚が狂言回し的な言動をしますよね。
主人公の表情だけでは表しきれない複雑な心境を
視聴者は和尚の言葉で再確認する、というような。
補助的ですけど、主人公たちは和尚の言葉で自問自答をはじめるし、
観ている方も彼らと一緒に考えたり悩んだりできて、共感しやすい。
うまい仕掛けだなぁと思います。

時々挿入される兄王の言動もポイント。
今回は、なかなか核心をついており、ふむぅと唸らせます。
元は賢い人だったと思うのだけどね。
人を殺しすぎて、おかしくなってしまったんだな。

せっかく再会できたのに、悲しいふたり。
でもきっと、道はあるはずだ!
そうなるとチャンフィかわいそうだけど……。
ウネアガッシは、これで最後……なわけないよね。
どうなっちゃうのかな。


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