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快刀ホン・ギルドン 18 復讐の化身 

2014年02月01日 | 快刀ホン・ギルドン
なんだか、ノ尚君の装いが毎回楽しみになってきました。
ふわふわのフェイクファーみたいなのつけてカワイイ。
でもたぶん、時代的にあれはフェイクでもなんでもない、
イタチとか貂の毛ですね、きっと。
秋のドルチェみたいな髪型でかわいい。

《あらすじ》

ギルドンを囲んだ幽霊たちは、人違いだと言って消えていった。
どうやら彼女たちは実態のある生きた人間のようだ。
別の場所で、ギルドンがこらしめた両班の若者がひとり殺された。
イニョンは、犯人は活貧党だと偽の情報を公表する。
この噂は、活貧党と手を組む王子にとっても不利であり、
ギルドンも人殺しだと思われるのは本意ではない。
残された唯一の手がかりである、染みのついた布から、ギルドンは調査を開始する。
チャンフィは彼の手際を見守ることにした。

染みのついた布は、飯屋のふきんだった。
ギルドンは、飯屋を営む5人のおばさんを探し当て、殺しをやめるよう説得するが、
彼女たちの決心は固い。
目的は、復讐。

5年前に起きた、村の女性の殺害事件がことの発端だった。
はじめに犯人として捕まったのは、両班の息子だった。
ところが、ある地方官が赴任してきて、殺された女の幽霊から告発を受けたという。
あらためて犯人とされたのは、村のの青年たちだった。
彼らは処罰として、皆殺しにされた。
誰も、幽霊の告発が本物なのかどうか、疑いを口にするものはいなかった。

息子たちの無念を晴らすため、母である彼女たちは復讐を誓い、修行を重ねてきた。
活貧党にも、誰にも、自分たちを助けることはできない。
そう言って彼女たちは、ギルドンを退けた。

それでもギルドンは、おばさんたちを止めようと思う。
人殺しをやめさせたいと思う。

「あの者とて、両班への恨みを抱いているはず。
その心で動いているはずです」
ノ尚君は、ギルドンの本質は復讐心だと言う。
しかしチャンフィは、もう少しだけギルドンを見守ろうと思うのだ。

イノクの素性を探っていた史曹判書は、彼女がリュ大監の娘だと気付く。
時を同じくして、イノクの祖父も彼女の素性を推察する。
チャンフィたちは、リュ大監の父、すなわちイノクの実の祖父に接触し、
密かに儒生たちを抱き込む算段をつけた。
もし、孫娘であるリュ・イノクを探し出せれば、彼らの結びつきもより強固となろう。
しかしノ尚君も王子も、イノクがリュ大監の娘だとは、まだ気付けない。

イニョンは独自の調べで、次の標的は当時の谷城地方官だった両班だと見当をつけた。
ギルドンも、イノクを使って情報を引き出し、事情を知った。
当の両班は明日、清へ旅立つという。
襲撃は、今夜。

はたして幽霊を装った女たちは、屋敷へ忍び込み、両班を襲う。
ところが復讐を果たそうと剣を振り上げた瞬間、
隠れていたイニョンら、捕盗庁のものたちが彼女らに襲いかかった。
次々に斬り殺されていく女たち。
ギルドンは彼女たちを止めようと、雪の中を必死で走ったが、間に合わなかった。
たどり着いた両班の屋敷の前には、女たちの骸が並ぶ。
継ぎのあたった死に装束を目にして、ギルドンは立ち尽くした。

そこへ現れた、当の両班を目にしたギルドンは、剣を手にして詰め寄った。
そして一刀両断に、両班の髷を切り落とした。
「俺は首ではなく、お前らの世を切る。それが俺の復讐だ……」
その様子を物陰から見ていたチャンフィは、一言つぶやく。
「あのものは、強い……」

ノ尚君は、自分の目が誤っていたことを悟った。
ギルドンは、自分を制することができる者。
しかし、チャンフィはあらためて、彼を驚異に感じる。
もしあの両班を殺していれば、彼を自分より弱い者として従えることができただろう。
思った以上に、ギルドンは強い人間だった……。

ギルドンに連れられて飯屋に行き、おばさんたちにかわいがられていたイノクも
ショックをかくせない。
「私にはわからない。なぜあんないい人たちがあんなに残酷になれるのか。
恨みとか、かたきとか、私にはわからない」
「あんたはわからなくていい。いつまでも純粋な目をした子鹿でいて。
心が慰められるわ。私たちも、ギルドンも」
マルニョはイノクを静かに慰めた。

母の墓の前で、和尚がギルドンに語る。
ギルドンの父が、一度、ここにきたことがある。
彼もまた、この世が生み出した罪人であり、哀れな人なのかもしれない。

その史曹判書は、リュ・イノクの生存を確信し、王に進言していた。
「私を殺してください。ギルドンを捕らえるためには、私を殺すしかありません」
王を守るために、命を捧げるつもりだ。

ギルドンは、身分の差がない世の中を作って欲しいとチャンフィに頼む。
しかしチャンフィは、王となるために、両班も、貧しい人々も、
どちらも切り捨てることはできないのだ。
ギルドンも、その現実はわかっている。
「お前は俺の許す範囲で、両班と妥協してもいい。
だから、お前もお前の許す限りで、俺が両班と闘うことを許して欲しい。
そうすれば最後まで一緒に闘える。
民が望む王は、民が作った王だ。
一緒に進む。王となれ。
世を変える王を、俺たちが作る」

チャンフィは、自分が王になるために彼を利用しようとした。
だが彼は、チャンフィを利用して世を変えようとしている。
いつか互いの考えが異なったとき、衝突は避けられないだろう。
チャンフィがギルドンを手放す時が、来るのかもしれない……。

「お前はかつて、自分のために泣き、自分を救った。
今は世のために泣いている、
世を救う者はまず自分を救い、世を胸に抱かねばならない。
お前は彼らでもあり、彼らはお前でもある。
だからこそお前は真の意味で彼らとともに闘えるのだ。
それが活貧党であり、ホン・ギルドンだ」
和尚の言葉を、ギルドンは噛みしめている。

「私はただ、みんなが恨みや復讐心を知らずに生きて欲しい。
でも私のようなマヌケばかりじゃないしそんなことは無理よね……。
でも切なくてたまらないの……」
イノクは、哀しい。祖父もイノクの心を汲み、彼女の出自を黙っていようと決めた。
かわいい孫娘が、いつまでも笑って暮らせるように。

しかし、運命はイノクを放っておかなかった。
ヨンムンのものが、イノクの出自を探る祖父の様子に気付いた。
「すなわち、ホ・イノクがリュ・イノクのようです」

イノクは、何もできない自分が申し訳ない。
もう、ギルドンの涙を隠してやることもできない。
彼の涙は、大きすぎるから。
「お前は側でみているだけでいい」
「それだけで慰めになるの?」
ギルドンは、イノクにキスをした。
「マヌケ……。お前を尊敬してるよ」

(つづく)


ギルドン……おばさんたちを助けられなかったね……。
でも、助けたいと願っても、おばさんたちはそもそも拒否してたもんね。
あの人たちは卑しい身分の人かもしれないけれど、
人を殺してのうのうと生きていけるような人たちじゃない。
きっと最後の敵を殺して本懐を遂げたら、自分たちも死ぬつもりだったんだと思う。

無念だったろうな……。
でも、ギルドンが活貧党の首領だと知っても、
自分たちのかわりにあいつらを殺してくれと頼んだりはしなかった。
恨みをはらしてくれなんて、頼まなかった。
「お前は恨みの中で生きていってはいけない」と諭してくれたんだよ……。

ギルドンの真価を見極めようとしたノ尚君は、彼の自制心を見て、
自分が間違っていたと王子に謝りましたね。
ギルドンのことを認めた模様。
しかし!王子としては、目算がちがったのだ!
私が言ったとおりだろ?ノ尚君、とはいかなかった。
逆に、ギルドンを畏れる気持ちが芽生えてしまったのだー!
あそこで激情に流されて復讐を遂げてやるような人間だったら、御しやすかったのに。
「あいつは強い。私が思っていたより、強い人間だった」

きゃぁぁぁぁ、どうなってしまうんでしょうか?
生まれの差から、相反する側から世の中を変えることになったギルドンとチャンフィ。
途中で衝突することになってしまうんでしょうか?
しまうんでしょうなー、この展開だと。
やはりギルドンの方が、より自由ですから。
王子は既存の枠組みの中でしか、世の中を変えられない。
彼のよりどころは今現在の権力構造の中にしかないから。
ギルドンは、不自由そうに見えて、本当は自由なんだもの。

ああ、今から彼らの衝突が怖い。
しかもどんなに無視しようとしても、イノクへの愛が裏側にある。
愛だの恋だのでケンカするような男たちじゃないけど、
じわーっとあるでしょ、嫉妬とか、そういうのが。
無視できない、人間の感情というものが。

ギルドン父も、ムク犬さん2も、鋭い洞察力で
ホ・イノク=リュ・イノクだと気付いてしまいました。
せっかくじいちゃんが、マヌケのままでいたほうがイノクは幸せだと気付いたのに。
こちらもどうなってしまうんでしょうか。
ウネお嬢さんの遠回しな戦法は、うまく実を結びそうで嫌です。
彼女は、自分がギルドンに執着する姿と、
イニョンが自分に執着する姿を重ね合わせてましたね。
醜いとわかっている。
相手にとっては迷惑でしかないともわかっている。
それでも抑えられない想い。
ふりむいてもらえる可能性なんてないけれど、
愛する人を傷つけてでも、自分の想いを抑えられない。
弱い人間なんだなー。
ってか、人間は弱い生き物なんだなー。

せっかくギルドンとイノクが一緒にいるのにラブが少なめだなぁと
がっかりしていましたが、
なんですか、あのラストシーンは。
恥ずかしい。
でもちょっとほっとするキスシーンでしたね。
イノクの表情がぜんっぜん見えないところもかえってよかった。
どんな顔してたんでしょうね、イノク。
さすがに目はつぶっとけよ~。

イノクに尊敬の念を捨てさせるために暴れるギルドンがかわいかったです。
こういうガキみたいなところが好きなのさ。
ギルドン、体格いいものですから、
あったかそうなお洋服着ていると、むくむくして熊さんみたい。
ギルドンにくっついてたら冬でもあったかいだろうな。
最近朝晩、めっきり涼しいので、そんな感想でした。

ギルドンパパが、殺してしまったギルドン母の墓にたたずんでいた回想。
そしてチャンフィが幼いイノクにやけどを負わせてしまった回想。

ここで出すんかーい!

ずるいですねー、ホン姉妹。
こんなとこでこんな回想、ほんとにずるいわ~、うまいわ~。
気持ちがぐっと入ってきちゃいますよ。
今後の切ない展開が、なんかわかるようなわかんないような。
きっとギルドンパパとギルドンは、父子の愛情を確認することになるのね、
父の死を前にして。
そしてチャンフィは、イノクの腕のやけどのあとを確かめずにはいられないのね。

個人的な復讐心とか、世間への恨みとかを捨てて、世の中を変えようと
大きな目的を持ったギルドン。
実は私も、もしかしたらあの両班を斬ってしまうんじゃないかと
ハラハラして見ていたんですよねー。
ギルドン大好きなのに、ノ尚君程度の洞察力しかなかった私。すまん。
いつの間にか、大きな男になったな、ギルドンア。

そして、幼い頃から王になるさだめと教え込まれ、
自分が王位を奪還することになんの疑いも持たずに生きてきたチャンフィも、
ギルドンとイノクと出会い、民のための王になることを決めた。
成長あそばされましたね、王子。
それでこそ、ノ尚君が命をかけてお守りしてきたかいがあるというものです。

イノクは無垢な魂のまま、男たちを支える聖母のような存在ですね。
ギルドンもチャンフィも、できるだけ殺したくない。
でも、手を汚さなければ変えていけない現実が目の前にある。
そんなふたりを正道から外れないように照らす灯りなのね。
多少の振り幅はあっても、その灯を目指して進んでいけば、
彼らは迷うことはないはずなの……。

しかし、運命は無情にもイノクを放っておいてはくれない。
ムク犬さん2が悪いんじゃん!と恨みたくなりますが、
これも仕方が無いことなのね。
イノクがリュ・イノクだと気付いたチャンフィはどうすんのかなー。

どうやら次回から、こゆい展開になりそうな予感。
なんたって、このあとほぼ、1話80分で展開されるんですよ?
気合いと体力が充実してる時じゃないと、見られないよ……。


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