5月15日に開催されたACM(Academy of Country Music)Awardで、Top New Female Vocalist を獲得!去年のCMA Awardではノミネートまででしたので、初Winnerです。それに先んじて、今月発売のこの2作目「Crazy EX-Girlfriend」が、カントリー・チャート初登場1位。おまけに、HOT200の方でも初登場6位と、いま勢いに乗っている彼女。
デビューまでのプロフィールは・・・1983年生まれの、23歳。コアなカントリーの聖地、テキサスの生まれ。父がカントリーのソングライターで、小さい頃からジェリー・ジェフ・ウォーカー、マール・ハガードらに親しんでいました。大きな転機はガース・ブルックスの出現。彼との出会いをきっかけに、彼女もスターを夢見てカントリーのコンテストに参加するように。その一方で部屋をカントリー・スターの写真で飾り立てたり、13歳の頃からナッシュビルで行われるファン・フェアー(カントリー・スターが一同に集まる数日間のライブ・イベント)に毎年参加する(ということは、私が見に行った1998年もいたのだ!)など、ミーハーなカントリー・ファンの面もありました。そんな彼女ですが、作曲の影響を受けた人としてアリソン・ムーア、ガイ・クラークそしてエミルー・ハリスなどの名を挙げているようで、さすが育ちが良いだけあって本格派です。着メロとして、マール・ハガードの曲を挙げるくらいですから。2001年には、お父さんが出資して、自主制作CDを完成。音響装置までそろえて家族ぐるみで彼女の売り出しに力を入れました。その甲斐あって、まず2曲がテキサスでチャートイン。そして、Nashville Starというコンテストのテキサス部門で1位になりナッシュビルへ。本戦では3位でしたが、Sonyの目に留まり契約、「Kerosen」でのデビューとなったのです。
この2作目、前作同様リズムのヘヴィネスが素晴らしいロッキン・カントリー・サウンドですが、クォリティは上がっています。サウンドの質感はソリッドな緊迫感が増し、リズムナンバーはよりハードに扇動的に、そしてスローではより叙情的なアコースティック曲が増えています。その1つ、"Love letters"はコンサバなカントリーのメロディなのですが、彼女の鼻にかかった魅力的なヴォーカルが心に響きます。ちょっと面白いところでは、"Down"。アップテンポのカントリー・ブルースとアイリッシュ・ミュージックの融合という感じ。さらに、先行シングルとなったタイトル曲"Crazy Ex-girlfriend"。この曲のギター・リフはユニークで新鮮です。前作のタイトル曲"Kerosen"も同様にギター・リフがすごくカッコ良かったですので、これもミランダの音楽の魅力の一つです。
ギターのこともそうなのですが、私は、ミランダを聴いていると、いつもローリング・ストーンズを思い出してしまいます。前作の"New String"のラストのコーラスの盛り上がりは、"You can't always get what you want"を思い出させるし(このドラマティックなコーラスは、今作でも"Gunpowder & Lead "で聴く事ができます)、"Famous in a Small Town "での間の多いリズム・ギターは近年のキース・リチャードみたい。さらに、ラストのドラムは"Dandelion"のようで。。。このアルバム「Crazy Ex-Girlfriend」、ストーンズの名作「メインストリートのならず者」に似た雰囲気がある、と言ったらほめすぎ!?つまり、アメリカ南部をルーツとしたポップ・ミュージックの今の姿をshowcase した素晴らしいアルバムと言ってしまいたいです。
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デビュー当時はやけにロック色が強く、ステージでも
ギターを叩き割ったりしていました。
しかしその後、バデイー・ジュエルとのデユェツトでこれぞカントリーと言う歌声を聞かせてくれて見直しました。
期待の新人です!!
様なアルバムでした。
ソリッドなロッキン・カントリーからコンサバなカントリー・ワルツ、バラッドまで有り、それら全てこなしていました。
多才な女性ですね!
これからどんな展開をして行くのか楽しみな歌手です。
プロデューサーはあまり聞いた事の無い人ですね!
彼女、テキサスの議会から表彰を受けたみたい
ですね。
プロディーサー、他にどんなアーティストと
やっているか、また調べたいと思います。