昨日は大阪で開催された実業団「舞洲クリテリウム」に行ってきました。
今回は、BR-3クラスに横尾選手、西本選手、金本選手、BR-2クラスに伊藤選手が
参加しました。このレースは一周880mで直線を折り返す様なコース。まず午前中に
予選があり、上位選手のみで午後から決勝が行われます。
またクリテリウムには、ニュートラル周回というのがあって、パンクや落車などで
機材トラブルが発生した際に、最大2周回まで(*今回のルールでは)復帰の猶予
が与えられ、元いた集団に合流する事が出来ます。
まずBR-3予選一組目に金本選手が出場。前半から集団前方で良い位置をキープ
して走ります。がレース終盤、少し集団内で下がった所のコーナーで落車発生。
金本選手も巻き込まれて後輪がパンクしてしまいました。怪我は大丈夫そうだった
ので、素早く後輪を交換し、審判にアピールして集団に復帰させました。
結果、予選通過ラインギリギリの10位でなんとか決勝に残りました。
BR-3予選二組目には西本選手が出走。こちらも積極的に走りましたが、終盤に
前の選手の転倒に巻き込まれ落車。自転車は大丈夫だったので、そのまま集団に
復帰して8位で予選通過しました。
BR-3三組目は横尾選手が出走。ベテランらしい落ち着いた走りで状況判断して、
最後に勝負を掛けましたが、バックストレートで集団に囲まれてしまい前に出れず
惜しくも予選落ちとなってしまいました。
BR-2予選二組に出走の伊藤選手は、前半から集団前方で好位置をキープ。前半
サイクルプラスチームのアタックにも反応していましたが、私の指示を聞き違えて
集団に戻ってしまいました。その後、何とか後方集団の先頭付近でゴールして
5位で予選通過しました。
思えば、この予選がこの日のレースを予感させていたのかも知れません。
午後からの決勝。まずはBR-3に西本選手、金本選手二名が出走しますので、
二名で協力して逃げを作る事を作戦として指示しました。前半、二人とも集団の
前方で走っていましたが、西本選手が金本選手の傍にいません。これでは協力
して走る事が出来ません。西本選手に金本選手の位置まで上がる様に指示。
中盤、西本選手が先頭に立ち、集団を引きますが第二コーナーでコンクリートの
壁に激突!後続選手を巻き込んで大落車を発生させてしまいます。明らかに
オーバースピードのテクニック不足です。西本選手のダメージは大きく、そのまま
リタイアとなってしまいました。独りになった金本選手でしたが、度重なる落車で
コーナーリングでビビリが出てしまい集団での位置をズルズルと下げてしまいます。
最後は集団内の15位でゴール。二人とも良い走りをしていただけに課題の残る
レースになりました。
BR-2クラス決勝。予選のレースを見て、序盤に逃げを作ってある程度の差を付け
れば集団は追いつけない(雰囲気的な事と組織されたチームがいない事で)と
考え、伊藤選手には序盤で逃げ集団を作る様に指示を出しました。
レース序盤5周回目のポイント周回のスプリントをキッカケに伊藤選手ともう一人
が先行。予選でも逃げたマトリックスZチームの選手です。これに後方から広島の
山口選手(サイクルプラス)、鳴谷選手(エスペランススタージュ)が追いつき4名
の集団が出来ました。広島県選手が3名。しかも全員良く知っている選手です。
伊藤選手にはそのまま逃げる様に指示。後方の集団にいるサイクルプラスチーム
の神野選手も逃げに乗りたそうに見えたので「しっかり抑えて!」と叫ぶと良い仕事
で集団前方で追撃の動きを消してくれました。サイクルプラス2名になると不利な
展開になるので、ひとまず安心。これで逃げは決まり、徐々に差が広がります。
先頭4名は先頭交代を繰り返し、快調に逃げ続けます。後続は予想通り、単発の
追撃はあるものの協調体制が取れずにペースが上がっていない様子。
先頭の4名中広島県の3名は全員NOKO号。メーカーとしては誰が勝っても良い
状況だったのですが(笑)、やはりここは勝負。伊藤選手が勝てる様に大声で指示
を出します。…とここまでは良かったのですが、先頭の4名が集団に追い付きそうな
勢いになってきました。集団に追い付いてしまうと再び混走となり危険度が増します
し、大人数のスプリントではマークする選手も見つけ難くなります。逃げている4名
の中では伊藤選手が一番余力がありそうでしたが、スプリント勝負になると現時点
では山口選手に分があります。それに集団を周回遅れにする必要もないし、もう
追い付かれることはありえないので、伊藤選手は4名の勝負を考えろと指示。
それは「ペースを落としても良いので脚を使わない様にしろ」という意味だった
のですが、伊藤選手には通じず、そのままペースを上げて集団に追い付いてしまい
ました。レース後に伊藤選手に聞くと自分達が追い付いたら審判バイクが集団を
避けて4名だけで走らせてくれると勝手に思っていたようです…。
ともあれ展開は最悪です。何の為に頑張って4名で逃げたのが分かりません。
こうなってしまっては圧倒的に不利なので、伊藤選手には最後のスプリント勝負
ではなく、集団の混乱を利用してロングスパートで勝負する様に指示しますが、
山口選手も当然この指示を聞き、伊藤選手をマーク。逃がしてくれません。
結局、そのままゴールスプリントとなり山口選手が優勝。二位には逃げメンバー
だったマトリクッスZの選手、3位鳴谷選手、伊藤選手は4位でした。
ゴール後に伊藤選手にレース展開についてアドバイスしたのですが、その後、
三船雅彦選手を始め、色んな人に同じような事を言われていました…。
レース経験の差と言ってしまえばそれまで何ですけど、もっと自分の勝ちパターン
を考えて冷静に走る事が伊藤選手には必要ですね。
それでも、広島の選手で協力して逃げを作れたのは良かったと思いますし、伊藤
選手もスプリント能力を強化すれば、十分勝てるレベルにある事は確認出来たので
今後はその辺を課題に練習していきたいと思います。
金本選手もかなり調子が戻ってきましたし、落車はしましたが西本選手も練習の
成果が出た良い走りをしていましたので、収穫も多かったレースだったと思います。
選手個々が今回の負けレースを糧に、より大きく成長してくれる事を期待します。
当日会場で応援して下さった皆さん、広島でチーム掲示板を見ながら応援して
頂いた皆さん、たくさんのご声援ありがとうございました。
不本意な結果ではありますが、また次回のレースアグレッシブな走りで頑張ります!
今後ともbicinoko.comチームへの応援よろしくお願い申し上げます。