会 期 :2008年10月9日(木)~10月19日(日)
会 場 : TEMPORARY SPACE (テンポラリースペース)
札幌市北区北16条西5丁目1-8
TEL/FAX 011-737-5503
時 間 : 11:00~19:00 ※月曜休廊
~ギャラリーからの案内~
3年続けての秋、阿部守展です。
一昨年秋は、作家の原風景を思わせる3ヶ所の水と鉄錆が
主題としてありました。昨年は、火が溶解する鉄の柔らかさ、
優しさが一点のオブジェに凝縮されてありました。
今年は主題が<場に立つ>であります。場とは同時に、土の事を
想起させます。土とは、鉄の素材となるもをも含むものであり、
同時にこの北の大地でもあります。石狩河口、海岸への旅を何度か
重ねてきた阿部守さんが、鉄の桟橋が風化し、素材へと回帰する
様子を見詰めていた事を思い出します。
鉄が風化し土へと還る、そこにもうひとつの場がイメージされます。
鉄の技術の故郷と、自然化する鉄の故郷そこに九州と北海道の
風土を作家は見ているのかも知れません。
今年春、鉄の街九州直方市美術館で優れた個展を開いた時、
鉄を素材とする地域・経済を横軸に、彼の鉄の美術作品は縦軸に
交錯する見事にコンテポラリーな個展を実現していました。
今年札幌での3度目ともなる展示で、彼が如何なるテーマの持続と
深まりを見せてくれるか、大きな期待を持つて、迎えたく思います。
諸姉諸兄のご高覧、ご来場をお待ち致します。
テンポラリースペース 中森 敏夫拝
http://kakiten.exblog.jp/