三丁目のひこうき雲

★べー坊ワールドへようこそ♪
楽しく面白く、ポエム&エッセイ風に落書きします。写真も大好き♪月1~2回程度更新中★

のら猫のブルース(浜離宮・編)

2006-04-21 01:21:09 | 小説・物語・童話
野良猫たちが、ここ『浜離宮庭園』で、相談していました。
夕暮れ前です。

「今夜は、どこで晩飯を食う?」
「築地市場は、昨夜行ったしニャア…」
「電通ビルの、倉庫は?」
「うんにゃあ、あそこは昨日警備員が見張っていたにゃん」



ここの庭園は、いつもは午後5時に閉園します。
でも、今夜は『特別ライトアップ』のため、閉園時間が夜9時です。
桜の季節に合わせ、夜桜を楽しんでもらうための、特別な数日間です。

もう5時だというのに、人間たちがいっぱいいて、猫たちを見ています。
カメラで猫たちを写そうと、構えている人もいます。



「今夜も、夜間特別ライトアップで、人間たちがウジャウジャいるよ!」
「おいらたちのことを、見ている。近づいてくる…もう、邪魔だニャン」
「あっちへ行こ!」

桜並木のほうへ、猫たちはのんびりと歩き出しました。

「ちゃ太郎は?」
「早く来いよ!置いていくニャン」
・・・・・

ちゃ太郎は、黄色い花の木の下で、動こうとしません。
「悪いなあ…今夜はガールフレンドのミイミイと、船着場でデートなんだ」
そういうと、丸くなって座りました。



「ミイミイ?おまえ、アイツはもてるから、すぐに振られるニャン」
「そうだ、そうだニャン。ミイミイは美人だし、競争率が高いニャン」
「でも、おいらはガンバるのだ!鰹の頭を、市場で手に入れたからニャン。一緒に食べるニャン」
「鰹じゃだめだなあ…鯛じゃないと…」
・・・・・

他の猫たちは、夕暮れ前に桜並木から「菜の花畑」の方に消えていきました。
ライトアップ用の、大きな照明器具が、光を増してきました。

ちゃ太郎は一匹で、ドキドキしながら、彼女の来るのを、待っています。
「早く来ないかなあ…」
お日様が、大きな木の陰に、隠れていきました。


・・・おしまい・・・


たわいもない、どこにでもある、野良猫たちのお話でした。
また、「のら猫」の物語は、気が向いたらしますね(^-^)
きまぐれに…

★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜




写真1(一番上)は、桜が散っている橋を撮りました。
写真2,3,4は、たまたま出逢った「野良猫」たち。
今回の主人公たちです。ピントがボケているけど、動いている猫を撮るのは難しい…汗
写真5は、園内の『菜の花畑』。

『浜離宮恩賜庭園』は4月13日に行きました。
その記事と写真は、前回も書きましたので参照を。

他の写真は、僕のフォト・アルバム ⇒ 『マイフォト』
…に載せましたので、よろしければご覧下さい。
『マイフォト』は、左の『ブックマーク欄』からもアクセスできます。

・・・・・

【予告】次回は…たぶん?『バトン記事』の予定です。(^_-)
コメント (22)
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