山に泊まりに行くというと「なんでわざわざ」と言われるのだけれど、こればかりは好きな人にしか判らない。あの空気は伝えられない。
日が長いせいもあって、18時過ぎにひらけた丘の上にたどり着き、残照のぬくもりを背中に感じながら山を眺める。
さっきまで覆っていたガスが切れ始め、目の前に4000mほどの赤い岩が姿を出す。射光に照らし出されて立体感を帯び、山がそそり立ってくる。西の空をみると薄くなったガスが太陽に紗幕をかけ、太陽のそばに虹色の光が現れた。彩雲?と思ってしばらく見ていると、やがて円形の虹が姿を現した。立ちすくんだままシャッターを切る。目の前のCasaval Ridgeから声が流れてくる。同じようにハロを見ている人がいるようだった。ただ眺めている時間が過ぎていく。詰め込みすぎている時間が贅沢だという人もいるだろうけれど、僕は空っぽの時間の方が好きだ。
日が傾くと急に冷え込み始めた。ちょっと眠ってから星を見よう。何も頂上に行くわけじゃないんだから。
日が長いせいもあって、18時過ぎにひらけた丘の上にたどり着き、残照のぬくもりを背中に感じながら山を眺める。
さっきまで覆っていたガスが切れ始め、目の前に4000mほどの赤い岩が姿を出す。射光に照らし出されて立体感を帯び、山がそそり立ってくる。西の空をみると薄くなったガスが太陽に紗幕をかけ、太陽のそばに虹色の光が現れた。彩雲?と思ってしばらく見ていると、やがて円形の虹が姿を現した。立ちすくんだままシャッターを切る。目の前のCasaval Ridgeから声が流れてくる。同じようにハロを見ている人がいるようだった。ただ眺めている時間が過ぎていく。詰め込みすぎている時間が贅沢だという人もいるだろうけれど、僕は空っぽの時間の方が好きだ。
日が傾くと急に冷え込み始めた。ちょっと眠ってから星を見よう。何も頂上に行くわけじゃないんだから。