بسم الله الرحمان الرحيم
السلام عليكم
中秋の名月も過ぎ、月が少しづつ細くなっていきます。
祝福と祈りに満ちた月ラマダーンまで残すところ二週間ほどです。
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『ラマダーン月になると慈悲の扉と言う扉は広々と開放され、そしてシャイターン等は鎖でつながれる』」
(サヒーム ムスリムⅡ 185p)
イスラームの崇拝行為である五柱のひとつ斎戒が義務付けられている月です。
ー『信仰する者よ、あなたがた以前の者に定められたようにあなたがたに斎戒が定められた。恐らくあなたがたは主を畏れるであろう。 』(2:183)
ラマダーンの語根は(رمض)で、意味は「(異常な熱で)土地がからからになる」「喉がからからになる」「焦がす」という意味です。
ラマダーンはやはり「暑くて喉が渇く」というイメージなのです。また「焦がす」は斎戒によって己の罪を焦がすという意味にもなります。
斎戒は「アッラーのため」にするもので、それによってアッラーとの絆がより強くなります。
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『至高偉大なるアッラーは《断食を除き人間の行為の一つ一つはその者のためである。しかるに断食はわがためにある。故にわれはそれに対して報酬を与えるであろう。》と言われた。その断食は盾である。あなた方は誰でも、断食をしている日には不品行な言葉は慎み、声を張り上げてはならない。それで誰かが悪口をいったり口論をしかけて来たら、『私は断食をしている』と言うがよい。ムハンマドの命に手中にされている御方に誓い、断食を行っている者の息は、アッラーには麝香の香より香しいのである。そして断食をしている者には二つの喜びがある。その一つは、断食を終えた時の食事の喜び、他のひとつは、主にお目通りした時、果たした断食(による報酬)の喜びである』
(サヒーフ ムスリムⅡ 229p)
ー「サフル・ビン・サアド(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた『天国にはライヤーンと呼ばれる門があり、復活の日、断食を行っている者はその門より入り、彼等以外の者は一緒に入ることはできない。そこでは先ず『断食をしている者達は何処か』という呼び掛けがあって、彼等はそこから入って行く。そして彼等の最後の者が入った時、その門は閉じられ(その後は)誰一人入ることはできない。』
(サヒーフ ムスリムⅡ 230p)
ー「アブー・サイード・フドリー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使いは(صلى الله عليه و سلم)次のように言われた『アッラーの道のために一日断食を行う下僕は、アッラーがこの日(一日)のために彼の顔を七十年の間(地獄)の火より遠ざけて下さる』
(サヒーフ ムスリムⅡ 231p)
夜に起きてタハッジュド(深夜の礼拝)するということは「アッラーと話すこと」に他なりません。
斎戒を課せられる者は、
1. ムスリム・ムスリマ
2. 第2次性徴を迎えた者
3. 正気(気が狂っていない)
の3つの条件を持っているものです。
斎戒はニーヤ(意図)をもってはじめます。声に出す必要はありません。しかし、ニーヤ(意図)のない斎戒は無効です。
ドゥアー(アッラーへの嘆願)を全部知らなくても大丈夫ですが、できるだけ努力しましょう。心で唱えたり、声に出して唱えたり様々な方法で。
بِصَوْمِ غَدٍ نَّوَيْتُ
<ビ=サウミ ガディンーナワイトゥ>
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)によると
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『本当にアッラーはあなたがたの外見や財産をご覧になっているわけではなくあなた方の心と行為をご覧になっているのです』
(サヒーフ ムスリムⅢ 524p)
そして今日は2時間やったけど、明日は10分だけ、明後日は全くしなくなるようなやり方ではなく、短時間でも継続的に行いましょう。
ー「アーイシャ(رضى الله عنها)は伝えている。アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)がアッラーの最も好まれる行為について尋ねられた時『それがたとえ少しであっても継続的になされるものである』と言われました」
(サヒーフ ムスリムⅠ 537p)
ラマダーンに入ると、普段の集まりには聖クルアーンの解説やハディースを勉強の題材として取り上げていた教友たちも聖クルアーンの読誦に勤しんだと言います。
もしまだ聖クルアーンが読めないのであれば、CDやカセットを流して、耳から聖クルアーンに接するのもいいでしょう。ラマダーンは聖クルアーンの月でもあります。
斎戒におけるムスタハブ(推奨行為)は
スブフ(ファジュル)の前にスフール(斎戒に入る前の食事)を摂ることです。スブフ(ファジュル)の時間にできるだけ近い時間がより望ましいとされています。
イフタール(断食を解く)はマグリブを知らせるアザーンが鳴ったらすぐに摂るのが望ましいとされています。イフタールにはデーツ(なつめやしの実)が最もよく、なければ、水を摂ります。
اللهُمَّ لَكَ صُمتُ وَ بِكَ آمَنْتُ وَ عَلَى رِزْقِكَ أفْطَرْتُ
<アッラーフンマ ラカ スムトゥ ワ ビカ アーマントゥ ワ ’アラー リズキカ アフタルトゥ>
夜の間に斎戒のニーヤ(意図)をもちます。
ラマダーンに飲食を断つことは、「飢え」を感じることで、それによって、食事をまともに摂れないほどの貧しい人々を思いやることができます。お腹が空かないようにとたくさん食べることは避けてください。人間は食べ過ぎると怠けやすくなるようにできています。
逆にアッラーが嫌われる行為、マクルーフは
ボールペンなどのプラスティック製品やガムなどを噛むこと
味見をすること(一旦味見してそのあと、吐き出す)・・女性は許されるというファトワがありますが、それはご主人が味に対して厳格で、ちょっとの味の違いでも不機嫌になる場合であり、それでもマクルーフであることには変わりありません。自分が断食中であることを忘れてうっかり飲み食いしても断食は無効になりませんが、「一旦食べてしまったから無効になってしまった」と思って、そのまま食べつづけてしまった場合は、無効になり、ラマダーン後にカダー(埋め合わせ)しなければなりません。
唾を集めて飲み込むこと
スブフ(ファジュル)までにはグスル(沐浴)をしなければいけない状態と知っていながら意図的に遅らせること
歯磨き粉を使うこと・・代わりにミスワークを奨励しています。ミスワークの使用は、ハナフィーの場合は、終日OKです。シャーフィイーの場合は、午後はあまり望ましくないと言われています。それは断食者の口臭は、麝香よりもアッラーが好まれるというハディースを根拠にしているようです。
必要以上にうがいをすること
話しすぎること、口喧嘩
断食していなくても陰口・嘘をつくことや罪なこと、禁じられたことをすること。断食している場合はこれらのことは更に罪深いことです。
空腹や喉の渇きに対して文句を言うこと
ウドゥー時に、鼻に思いっきり水を入れて洗うこと(サイナスを通って喉に至り、その水を飲み込んでしまうと断食が無効になってしまいます)
インシャーアッラー、斎戒についてもうすこし次回説明を致します。
アッラーのご加護と祝福がありますように
و السلام
السلام عليكم
中秋の名月も過ぎ、月が少しづつ細くなっていきます。
祝福と祈りに満ちた月ラマダーンまで残すところ二週間ほどです。
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『ラマダーン月になると慈悲の扉と言う扉は広々と開放され、そしてシャイターン等は鎖でつながれる』」
(サヒーム ムスリムⅡ 185p)
イスラームの崇拝行為である五柱のひとつ斎戒が義務付けられている月です。
ー『信仰する者よ、あなたがた以前の者に定められたようにあなたがたに斎戒が定められた。恐らくあなたがたは主を畏れるであろう。 』(2:183)
ラマダーンの語根は(رمض)で、意味は「(異常な熱で)土地がからからになる」「喉がからからになる」「焦がす」という意味です。
ラマダーンはやはり「暑くて喉が渇く」というイメージなのです。また「焦がす」は斎戒によって己の罪を焦がすという意味にもなります。
斎戒は「アッラーのため」にするもので、それによってアッラーとの絆がより強くなります。
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『至高偉大なるアッラーは《断食を除き人間の行為の一つ一つはその者のためである。しかるに断食はわがためにある。故にわれはそれに対して報酬を与えるであろう。》と言われた。その断食は盾である。あなた方は誰でも、断食をしている日には不品行な言葉は慎み、声を張り上げてはならない。それで誰かが悪口をいったり口論をしかけて来たら、『私は断食をしている』と言うがよい。ムハンマドの命に手中にされている御方に誓い、断食を行っている者の息は、アッラーには麝香の香より香しいのである。そして断食をしている者には二つの喜びがある。その一つは、断食を終えた時の食事の喜び、他のひとつは、主にお目通りした時、果たした断食(による報酬)の喜びである』
(サヒーフ ムスリムⅡ 229p)
ー「サフル・ビン・サアド(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた『天国にはライヤーンと呼ばれる門があり、復活の日、断食を行っている者はその門より入り、彼等以外の者は一緒に入ることはできない。そこでは先ず『断食をしている者達は何処か』という呼び掛けがあって、彼等はそこから入って行く。そして彼等の最後の者が入った時、その門は閉じられ(その後は)誰一人入ることはできない。』
(サヒーフ ムスリムⅡ 230p)
ー「アブー・サイード・フドリー(رضى الله عنه)は伝えている
アッラーのみ使いは(صلى الله عليه و سلم)次のように言われた『アッラーの道のために一日断食を行う下僕は、アッラーがこの日(一日)のために彼の顔を七十年の間(地獄)の火より遠ざけて下さる』
(サヒーフ ムスリムⅡ 231p)
夜に起きてタハッジュド(深夜の礼拝)するということは「アッラーと話すこと」に他なりません。
斎戒を課せられる者は、
1. ムスリム・ムスリマ
2. 第2次性徴を迎えた者
3. 正気(気が狂っていない)
の3つの条件を持っているものです。
斎戒はニーヤ(意図)をもってはじめます。声に出す必要はありません。しかし、ニーヤ(意図)のない斎戒は無効です。
ドゥアー(アッラーへの嘆願)を全部知らなくても大丈夫ですが、できるだけ努力しましょう。心で唱えたり、声に出して唱えたり様々な方法で。
بِصَوْمِ غَدٍ نَّوَيْتُ
<ビ=サウミ ガディンーナワイトゥ>
ー「アブー・フライラー(رضى الله عنه)によると
アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は次のように言われた。『本当にアッラーはあなたがたの外見や財産をご覧になっているわけではなくあなた方の心と行為をご覧になっているのです』
(サヒーフ ムスリムⅢ 524p)
そして今日は2時間やったけど、明日は10分だけ、明後日は全くしなくなるようなやり方ではなく、短時間でも継続的に行いましょう。
ー「アーイシャ(رضى الله عنها)は伝えている。アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)がアッラーの最も好まれる行為について尋ねられた時『それがたとえ少しであっても継続的になされるものである』と言われました」
(サヒーフ ムスリムⅠ 537p)
ラマダーンに入ると、普段の集まりには聖クルアーンの解説やハディースを勉強の題材として取り上げていた教友たちも聖クルアーンの読誦に勤しんだと言います。
もしまだ聖クルアーンが読めないのであれば、CDやカセットを流して、耳から聖クルアーンに接するのもいいでしょう。ラマダーンは聖クルアーンの月でもあります。
斎戒におけるムスタハブ(推奨行為)は
スブフ(ファジュル)の前にスフール(斎戒に入る前の食事)を摂ることです。スブフ(ファジュル)の時間にできるだけ近い時間がより望ましいとされています。
イフタール(断食を解く)はマグリブを知らせるアザーンが鳴ったらすぐに摂るのが望ましいとされています。イフタールにはデーツ(なつめやしの実)が最もよく、なければ、水を摂ります。
اللهُمَّ لَكَ صُمتُ وَ بِكَ آمَنْتُ وَ عَلَى رِزْقِكَ أفْطَرْتُ
<アッラーフンマ ラカ スムトゥ ワ ビカ アーマントゥ ワ ’アラー リズキカ アフタルトゥ>
夜の間に斎戒のニーヤ(意図)をもちます。
ラマダーンに飲食を断つことは、「飢え」を感じることで、それによって、食事をまともに摂れないほどの貧しい人々を思いやることができます。お腹が空かないようにとたくさん食べることは避けてください。人間は食べ過ぎると怠けやすくなるようにできています。
逆にアッラーが嫌われる行為、マクルーフは
ボールペンなどのプラスティック製品やガムなどを噛むこと
味見をすること(一旦味見してそのあと、吐き出す)・・女性は許されるというファトワがありますが、それはご主人が味に対して厳格で、ちょっとの味の違いでも不機嫌になる場合であり、それでもマクルーフであることには変わりありません。自分が断食中であることを忘れてうっかり飲み食いしても断食は無効になりませんが、「一旦食べてしまったから無効になってしまった」と思って、そのまま食べつづけてしまった場合は、無効になり、ラマダーン後にカダー(埋め合わせ)しなければなりません。
唾を集めて飲み込むこと
スブフ(ファジュル)までにはグスル(沐浴)をしなければいけない状態と知っていながら意図的に遅らせること
歯磨き粉を使うこと・・代わりにミスワークを奨励しています。ミスワークの使用は、ハナフィーの場合は、終日OKです。シャーフィイーの場合は、午後はあまり望ましくないと言われています。それは断食者の口臭は、麝香よりもアッラーが好まれるというハディースを根拠にしているようです。
必要以上にうがいをすること
話しすぎること、口喧嘩
断食していなくても陰口・嘘をつくことや罪なこと、禁じられたことをすること。断食している場合はこれらのことは更に罪深いことです。
空腹や喉の渇きに対して文句を言うこと
ウドゥー時に、鼻に思いっきり水を入れて洗うこと(サイナスを通って喉に至り、その水を飲み込んでしまうと断食が無効になってしまいます)
インシャーアッラー、斎戒についてもうすこし次回説明を致します。
アッラーのご加護と祝福がありますように
و السلام
最近気になっていることがあります。
ニーヤの無いサウムは無効、ということの意味なのですが、これは毎日ニーヤを立て直さなければ無効、という意味でしょうか。
もし、うっかりとその日のニーヤを忘れてファジュルを迎えてしまった場合で、ラマダン月の最初に、この1ヶ月サウムをします、というニーヤをたてていたら有効でしょうか?
そういうことの無いように、寝る前にニーヤを行うようにしているのですが、先日うっかり忘れ、ファジュルの1分前にニーヤの無かったことを思い出してぎりぎりセーフ、でした。
最近忙しいので、またうっかりやってしまいそうです。
その場合はどうなるのでしょうか?
もし調べずみでしたら、よろしくお願いします。
ナディヤさま 書き込みありがとうございます。
ラマダーン月の断食はファルド・ム’アイインという分類で、既に日時が規定されているものです。ナズル(願いが成就したらいついつ断食をしますと誓うこと)の断食も、またスンナの断食(ムハッラム月の9日や10日、ズール・ヒッジャ月の9日など)やムスタハブの断食(月・木の断食など)もそうですが、こういった日付けが特定された種類の断食はニーヤはその断食する日の昼までにすれば有効です。ファジュルの前や前の晩にニーヤを持つことは更にいいことですが。逆にカダーの断食、誓いを破った時のカッファーラ(償い)の断食などの日時が規定されていない断食はファジュルの前までにニーヤをしないと無効になります。(タ’アリーム=ル=ハック182pより)
お礼が遅れて申しわけありません。
良く分かりました。さすがですね。
すっきりしました。
満月通信別館にリンクしているSunnipathのファトワによると前夜のマグリブから翌日の断食のニーヤを持てます。また、スフールをとること自体ニーヤを持ったことになるようです。これはリベラルなハナフィーらしいですね。同様にハナフィーではウドゥーの時にニーヤをもつことはスンナの扱いです。わざわざ心で中で唱えなくても、ウドゥーの一連の行為自体がすでにニーヤをもったことになると考えられるからです。それに比べ、シャーフィーの場合、ニーヤはファルドになります。アッラーフ アァラム