バンダナおやじの「心はいつも太平洋」

数えて4度目となるSaipan・Tinianでの生活を、独り言のようにUPしています。

「見ちゃった幽霊 朧月夜の出来事」2007年6月5日の日記

2017年03月07日 | 怪談 テニアン・サイパン
先日、テニアンで遭遇したミステリアスな出来事を紹介しよう。

その日は朧月夜だった・・・

私と、釣り氏のA氏・H氏はテニアンビーチで仲良く竿を並べていた。
夕方から始めた釣りも、今ではすっかりと日も落ちていたが、半月よりやや大きくなった月の明かりに照らされて意外と明るい。
だが朧月の為か、風景もなんとなく輪郭がハッキリしない。とにかく、虚ろな感じのする夜だった。
私は、二人からやや離れた一番左側に陣取り、竿先のライト(これで、魚が餌を食べたか探るのである)を見ていたのだが、
あれっ?誰か居るのかな?
視界の左側で人影がちらついている。
振り向いて見てみると誰もいない・・・
そんなことが繰り返されている間に、なにか雰囲気がおかしくなってきた。
木がザワついている・・・・
私は別段霊感が強いわけではないのだが、明らかに普段と違う・・・

「調子どう?」
A氏が話しかけてきた
「Aさん、なんか変ですよ。さっきから人影がちらつくし、なんか木がザワついてるんですよ。」
「マジで?ス○べ話してたから、何かよってきちゃったかぁ。」
「そういえばここには昔、伝染病の隔離病棟があったそうですよ」
「ウソ!マジで?」
「そばにお墓もあるじゃないですか。」
「うわ~いわくつきの場所だったんだぁ。」

等と言いながらA氏はH氏のすぐ隣の自分の持ち場に戻っていった。
と、しばらくして

「おおっ!」
と二人の声。てっきり大物がかかったのかと思い駆けつけると
「今、黒い影がすぐ後ろを歩いていった!」
「うわーハッキリ見ちゃったぁ、本当に居るんだぁ、鳥肌立ってるよ。」

二人と、その後ろにあった岩の間約1mの隙間を黒い半透明の影が歩いていったのである。
と、突然H氏が左側の砂浜を指差し

「ほら!あそこ!ほら今、海に入ってく!!」
しばし沈黙・・・・
まさに頭の天辺から氷が背骨を通って、尻の穴から飛び出していったように、冷たいものが走った。
思わず顔を見合わせ出た言葉は、

「さあ釣りに戻ろうか!」
さすが釣りバカの集まりである。
しかし、その後もどんどん雰囲気がおかしくなっていく。
木々のザワつきはどんどん激しくなる。
(実際には風もなく、葉の擦れ合う音もない静かな夜だったが、私にはザワついている様に感じたのである。)
振り返ってパーキングを見ると、何故だか車の周囲に白い靄が立ち込めている。
そんな時A氏がやってきた。

「Aさん、なんか変ですよ。木のザワつきがだんだん激しくなってきてますし、このままここに居たらヤバそうですよ。」
「そう感じるときは、何かの信号があるときだよ。撤収しよう。」

その日は暑くもなく涼しくも無い朧月夜。
それにもかかわらず、ねっとりとしたイヤな汗をかきつつ、その場を離れたのであった。

あの黒い影はなんだったのだろう・・・
あの朧月の虚ろな光の下、この世とあの世の波長が交じり合ってしまったのだろうか・・・
いずれにせよ朧月夜には御用心あれ・・・
コメント

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1 コメント

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Unknown (ちづ)
2017-03-13 23:58:25
テニアンビーチは行ったことがありません。
昼間に行ってみたいです。昼間に。
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