小旅行の小部屋

カメラだったり、歩きだったり
基本カメラを使って何か撮る。

4月18日鈴本演芸場夜席

2007年04月19日 | 落語
行って来ましたよ。鈴本演芸場夜席。
「花緑祭り」と銘打った企画公演。
花緑師匠が10日間「子別れ」を通しで演じる企画。
前を固める布陣も小朝師、市馬師、正蔵師、玉の輔師、たい平師と豪華。
実に楽しみにしていたのだ。。。

いつもの僕のblogのパターンここからプログラムを出して、感想文をそえるスタイルをとっているが、今日は違う。そんな気分にはなれない。

はっきり言おう今日の寄席は寄席歴10年を超える僕だけどワースト1の出来の悪い芝居だと思った。
最低最悪だ。。。
これは、出演者に向けたものでは無く、「客」だ。
舞台と客席と言う体系をとっているモノは全て舞台にいる演者と客席にいる「客」との間の「一体感」があればこそ完成される云わば共同作業とも言えよう。
ロックミュージシャンのステージあろうと、歌舞伎であろうと落語であろうと、盛り上がりの「質」こそ違えど、「本質」では同じ事だ。。。
客の質が悪ければ、一体感は作れず、演者がいくら努力しても最高の舞台に成る事はありえない。
今回の客は悪い。実に悪い。
まず、カメラ。
場内は写真撮影は禁止だ。
ところが、鬼〆くんが上がるとフラッシュが光る。
次の小朝師の時も光った。
市馬師も光った。
たい平師でも光った。
たい平師はここで、フラッシュはやめてくれと異例の訴えを客席に向けた。。。
たい平師が下りた後、場内アナウスで再度撮影は止めてくれとの放送が入る。
はっきり言って、興ざめである。
おそらく、演者のテンションは下がった事と推測する。
量の増加は質の低下を招くとはよく言ったものだ。
ブームと言うのはこう言う危険性が潜んでいるんだな。。と思った。
撮ったヤツはどんなヤツだが知らないが、もし仮に自分のBlogのネタに使いたくてやったのならとんでもない事だ。
僕のBlogは時々プロの落語家さんがご覧になっているようです。
もし、その落語家さんの無断撮影写真が載っていて、その噺家さんのネタを褒めちぎっていたらどう思うでしょうか?
おそらく、快く思う事は無いでしょう。。。
コメントをくださる事も無いでしょう。
まず、相手を思いやる心が無いと、人間社会は成立しません。
二つ目は携帯電話。。。これは時々あるんですが、最低でも音が出ない状態にしておいて頂きたい。それは、演者への最低限のマナーであると言えよう。
もちろん、客同士も気分の良いものではない。
舞台と客席で作るものですから、携帯電話一つでも、やはり台無しになる。
もし仮に、鈴本演芸場で音源を録っていたらどうでしょう??
寄席で子別れを通しでやる事自体少ないから音源を録って置く事は充分考えられます。
後々、花緑師匠の「子別れ」のCDを出す企画が持ち上がった時、昔鈴本でやった子別れの出来が実に良かったから、音源があれば使いたい。。。と言う話が仮にあったとしよう。。。
所が、携帯電話の音で商品化することは不可能になります。
この事で、商品価値を台無しにしている可能性もあります。
まして、後年あのCDは俺が観に行った日の音源で正にメモリアル。。。って事もなくなる訳です。
最後に、ゴミを散らかしっぱなしで帰ろうとする老夫婦。
足元にカンと食いカスを放置したまま帰ろうとするものだから、言ってやりましたよ!!
「ゴミ位片して行ったらどうですか??ちょっと酷すぎませんか?」と・・・。
自分の親よりも歳が上かと思う人間にマナーを問うとはいかがな物よ??
確かに、最終的にはゴミを処分するのは興行主であろう。
しかし、「相手を思いやる気持ち」を考えたら足元にゴミを放置するのはいかがな物よ??と問いたい。
自分の飲み食いした物をゴミ箱に入れるだけと言う簡単な作業が出来ない大人がいるかと思うと情けなくなるぜ。。。ホント。
しかも、故意に足元に投げ捨てる行為はあまりにみっともない。
あまりに情けなくて怒りさえ込み上げて来たので、温厚な僕にしては珍しく説教しちまったが、した事で余計に気分が悪くなった。まぁ、胸に押し殺しても気分が悪い事には変わりないんだけど。
最も、こう言うマナーの悪いのは言っても分からないんだろうね。多分興行主がやって当たり前。客なんだから当然位に思っているんじゃないかな?
先にも言ってるけど、人間社会は「相手を思いやる気持ち」で成り立っているんだよ。客だろうと、無かろうと、金を払っているからとかじゃなくてさ、ちょっとした心使いで円滑に行く物で無いかい??
どうだろう??
こんな所で正義者をアピールする気はサラサラ無いが、最低子供の模範となる行動は大人たる者気をつけるべきであろう。
あいつらは何気なく大人を観察し、それをある種の教科書にしている。
当然、人間自分に甘いですから、その教科書はゆるい方が基準になりかねない。
つまり、ゴミをその辺にポイと捨てる方が楽だから、そういう大人を見ると、それは許される行為をみなされかねない。。。
自分の孫みたいな若造に注意を受けた老夫婦はさぞ面白くなかっただろうが、それ以上に私が面白くない思いをした事に気が付いて欲しいと切に願うのでありました。。。
演者も、客もお互いちょっとした気遣いでより良い芝居が観られるんですよ。
今回は、我々客が演者の心に水を差した結果になり非常に残念。
こんなに気分の悪い思いをした寄席も初めてだ。。。願わくば時間を返して頂きたい位だ。
海外では時々暴走するサッカーの観客ですが、日本のサポーターのマナーの良さは海外でも評判のようで、試合終了後、有志のサポーターが客席の掃除をして帰るそうで。。。
我々、落語ファンもサッカーファンを少し見習って、マナー良く出演者を盛り上げて行きたいものです。。。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うん、なんかわかるような気がする (パスピエ)
2007-04-19 02:17:25
せっかく楽しみにしてたのに残念でしたね。
出演者とお客の一体感があるときって最高にいい雰囲気だもの。

それは私達、演奏者も同じ事なんです。招かれたところで演奏するわけなんですが、演奏中平気でしゃべったりメールしたりするの見えるとやる気なくなりますよ。(私の場合、演奏を精進しなければ・・・ですがね

今度はいい寄席に出会えるといいですね。
返信する
そうなんです。 (管理人)
2007-04-20 02:27:20
カメラ、携帯なんていうのは普通の常識があれば会場では使わないと思うんですよね。
撮影に関しては、肖像権とか権利も絡むし、携帯は論外ですし。。。
噺の中身そのものは面白かったんです。
でも、なんだか、興ざめでした。
また近日いつものレポートをお届けしますよ。
返信する
同じ場所にいました (swtchappy)
2007-04-20 11:05:50
子別れを演じている最中に携帯の着信が鳴ったときにはほんとに悲しくなりましたよ。
大人の対応で、そのことをいじった花緑はさすがでしたが、演者も客も話の世界に入り込んでいるのに間抜けな着メロ。
子別れの通しなんて、めったに聞けないのにネェ。
返信する
まったくです。 (管理人)
2007-04-20 21:28:30
ほんとに、悲しくなりますよね。
怒りすら覚えます。
量の増加は質の低下を招くと言うのは本当ですね。
ブームの前には無かったですからね。
ここ最近です、電話が鳴るようになったのは。
何時だか黒門亭で鳴った時には驚きました。
あそこは、玄人の行く所だと思っていたので。。。
携帯電話も持ち手を選ぶべきですな。。。
返信する

コメントを投稿