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(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

「屍鬼5 瓦解する人間達」を読みました!(続き)

2012-09-20 01:02:36 | 私が作家・芸術家・芸人
 語り部のアヴァンです。

 昨日は、話が途中になってしまいすいませんでした(冷や汗)。

 お話したかったのは、吸血鬼ものが「3つの時代」を経ているのかもということでした。翻訳家の風間賢二先生がある小説の解説で書いていたのですが、ブラム・スートーカーが『吸血鬼ドラキュラ』を書いた時は、"Eye"(人々の眼)が目撃した魔人ドラキュラが、新聞やメモ書きなどの断片的に描かれていた。つまり、他者であり、日常ではない「非日常」としての存在としての吸血鬼が描かれていた。これを仮に、第一世代の吸血鬼小説と名付けます。第二世代のきっかけとなったのは、天才アン・ライスの『夜明けのヴァンパイア』(映画化された時は、原題の「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」"Interview with the Vampire")で、500年以上生きたヴァンパイアのレスタトが「私が初めてヴァンパイアになったのは、・・・」と"I"(一人称の私)で語りだしたことだそうです。
 "Eye"から"I"への変遷を経て、アヴァンが考えたのは、『屍鬼』では、人間たちだけでなく、屍鬼たちの「内面」が描かれていたことです。内面を持たない薄っぺらいキャラクターたちしか出てこない映画や小説は、見たり読んだりしていて退屈なものですが、『屍鬼』では人間も屍鬼たち(というか、彼らも以前は人間だった)の内面の描写をとても興味深く思います。
 でも振り返って、「旅するマーメイドの神話」を読んだ時に、主要登場人物たちに「内面」あったかな・・・


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