「Law&Order」が好きだ!!(邪道にて)

海外ドラマ「Law&Order」が好きです。
とにかく叫びたいので、ブログに叫びます。

シーズン19 #22「溺れる者と生き残る者」

2012-03-19 16:25:06 | シーズン19
シーズン最終話です。
このエピは私にとって特別なものになっています。
そして、内容よりも、私の思考がメインになっています。
真面目モードになりますので、興味ない方はスルーでお願いします。

先ずタイトルを知って、驚いた覚えがある。そして視聴。
あぁ、最初から出てくる出てくる・・・・

殺害された男性は、ボーランド基金の理事と判明。
その男性の身体には縛られた跡があり、腕には謎の数字が・・・。

検死官の女医が言っているように、
腕に書かれた数字は、第二次世界大戦のナチス・ドイツの収容者の腕の入れ墨を想像させる。

そして、男性の隠れた趣味のSMプレイの映像。
S女王様のコスチュームは、ナチス親衛隊の服装をイメージさせるし
M男の衣装は、収容者が着せられていた服装に酷似している。

そして、吹き替え版では残念ながら普通に日本語にされたようだが
字幕版では、ヴァン・ビューレンの指示にルーポが答えた言葉。

「Jawchl!」(ヤヴォール)
ドイツ語で、承知しました、分かりましたの意味です。

そして、タイトル「溺れる者と救われる者」
これは、プリーモ・レーヴイという作家の著作のタイトルである。
日本語版では「溺れるものと救われるもの」というタイトルになっている。
レーヴイは、イタリアの化学者&作家であり
そしてアウシュヴィッツ強制絶滅収容所の生還者でもある。

今回は、どういう展開なんだろ、と思いながら考えながら見ていた。

物語は、特にホロコースト関連になっているわけではない。

シャルボイ知事とマッコイの会話で、収賄・汚職に対する言葉がある。
マッコイは、政治家や銀行家等の腐敗を挙げ、
いつだれがその腐敗や汚職の海に溺れてしまうのか、誰が生き残れるのか、と話している。

レーヴィの著作では、収容所の常識の通じない地獄の日々の中で
誰が「死」に溺れてしまうのか、
または誰が自分の利益(命)だけのために、仲間をだまし裏切るのか、
そうしないと、この「死」から生き残れないのか・・・
というテーマを、様々な考察、そして自分自身の決して忘れられない記憶から
深く深く考えている。人間性の根源に迫るものともいえるだろう。

このエピは、私にとって衝撃的だった。

多分、日本の視聴者の中で、私のように考える方は少ないのでは?と思えたからだ。
いや、これは、私はこういう方面に興味があっただけで、別に偉そうに言うのではない。

でも、アメリカではどうだろう、と考えた。
「L&O」は、その時代に起きた出来事等をエピにするのは、ファンは承知だ。
当然、歴史的な面でも、同じことが言えるだろうと思う。
しかし、今回はホロコースト関連だが、
私は知識として知っているが、肌になじむような感覚では決してない。
国の違い、宗教感の違い、常識の違い、歴史の違い・・・
数えきれない違いの中で、
私はこのシリーズを、アメリカの人々のようには理解できないのだろう、と
そういう思いに駆り立てられてしまった。

この考えは、私をとてもガッカリさせてしまった。

どうしても越えられないものがある。
それはいろんな言葉で言えるものだろう。
私は、その越えられないものに気付いてしまった。残念だ。

残念だ。
しかし、だからこそ、また、視聴したい、という強い思いも事実だ。

シーズン15~20、字幕&吹き替え等で、全て視聴した。
その範囲の中では、このエピソードは、私の中で特別だ。

今現在の段階ではあるが
私の中の「L&O」は、このエピソードに集約されている。
私の特別な物語となっている。



*******************

補足:
このエピ、カテゴリー「Best」の
「Best of Best 6-2」にも書いています。
↑記事では、まだまだ読み切れていなかった部分があって・・・
「Best of Best」の方が、私的に最終見解です。
宜しかったら、こちらもお読み下さるようお願い致します。
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