ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

ジャラーラーム生誕祭

2006年11月08日 | インド

 10月29日は、聖ジャラーラームの207回目の誕生日でした。

 ジャラーラームというのは、インドのホストファミリーが信仰している、グジャラーティーの聖人で、貧しい人のために食事を提供したり、病気を治したり、いろいろな奇跡を起こしたと言われています。グジャラーティーのコミュニティーがあるところには、ジャラーラームのお寺があり、2月~3月の旅行中にも、4か所のジャラーラーム寺院に連れて行ってもらいました。

 ホストファミリーのゴッド・ファーザーだったおじいちゃんが、発起人となり、「グジャラーティー会」(グジャラーティー・サマージ)が発足し、チャッティースガル州のダリー・ラージャラーという場所にも、7年前に、ジャラーラーム寺院が建てられました。

 日本からお祝いに行けるわけもありませんが、毎年招待状を送ってくれます。

  
今年の招待状(表紙:左、裏:右)

 

  去年のお誕生日は11月だったよね~と、昨年の招待状を出してみると、去年は11月8日。

 招待状の中身をよくよく読んでみると、「ヴィクラム暦カールティック月、白月の7日」と書いてあります。どうも、ジャラーラームの誕生日は、西暦ではなく、ヴィクラム暦(ヒンドゥー暦のひとつ)で、お祝いしているらしい。

 カールティク月というのは、10月から11月頃、ディパーワリーのあるアーシュヴィナ月の次の月で、どうやらグジャラートでは、この月から新しい年が始まるようです。(普通のヒンドゥーのヴィクラム暦では、西暦2006年の4月半ばに、ヴィクラム暦2063年が始まっているようですが、グジャラートのヴィクラム暦では、2063年はスタートしたばかり)

 白月(スディー)というのは、新月から満月へ移行する期間です。満月から月が欠けていく期間は、黒月(ワディー)と呼び、区別しています。
 ジャラーラームの誕生日は、その白月7日目ですから、月は半月くらいになるのでしょうか。

 招待状を読んでいると、なかなかおもしろい。


 招待状の本文↑

 

 「謹啓」「ご臨席賜りたく」「会員並びにご家族の皆様」「ご高配を賜り」といったような、聞き慣れない表現が出てくるのは、日本の招待状と同じでしょうか。

 招待状の右ページ上部には、1日の行事のスケジュール。下部には、聖誕祭の前に、ジャラーラーム寺院で行われた、グジャラーティー会、会員の親睦会食会、施食のアンクゥート祭などについても報告されています。
 
 聖誕祭のスケジュールを見ると、朝7時のお祈りから、町中を行進、施食などの他に、会員のファミリーサービスの催し物もあるようです。

 たとえば、ランゴーリー(床に描く絵)のコンテスト、ターリー(食事用の盆)飾り付けコンテスト、ファッション・ドレスと、ダンス、椅子取りゲーム、一般常識クイズなどなど。コンテストの参加者60%以上は、景品がもらえるようです。参加してみたい~!

 費用は、グジャラーティー会の運営費で賄われていますが、こういった年中行事の他に、毎週2回の施食や、診療所、飲み水用の街頭の水道設置などのために、かなりの金額がかかるので、裏表紙では、「寄付のお願い」をせつせつと訴えています。

 活動の一環として、「グジャラーティー家族に対する、グジャラーティー語の学習」というのがありました。チャッティスガル州では、チャッティスガリー語も話されていますが、公用語はヒンディー。グジャラーティーの家庭に生まれても、グジャラーティー語が読み書きできなくなっている子も増えているようです(この招待状もヒンディー語でした)。

 細分化されているインドのコミュニティー。アイデンティテイーを保つことためには、努力が必要なようです。


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