おそらく6年ぐらい前から、行けずじまいになっていたお店です。
というのも、土日はほとんど休み。営業時間は11時から14時までという
何とも利益を考えていないお店なので、いつ行ってもほとんどやっていない
わけですよ。
しかも去年は、「しばらく休業」と張られていました。
すっかり「からすうり」の存在を私も忘れていたわけですが、地元の新聞に
「からすうりで絵手紙展開催」という記事を職場の方が教えてくれて、
見に行く事にしました。
実は、知っている人は知っているのですが、「からすうり」の経営者は
ちょっと名のある絵手紙作家さんなんです。
その人の名は「茜いく子」さん。
いざ、「からすうり」に行くと絵手紙展がやっている気配もありませんでした。
ちょっと覗き込みながら近くに貼ってあるチラシを見ると、絵手紙展が実は
来週からだという事に気付きました。
「あ、またやったな」
いつもの勘違いをしてしまった私は、帰ろうとしたところいきなりドアが開きました。
出てきたのは、60歳過ぎの女性の人でした。用件を聞かれ、絵手紙展と
お茶を飲みに来た事を伝えると、準備中にもかかわらず、その女性は中に
入れてくれました。
たまたま作業中で居合わせたその人が、実は絵手紙作家の茜先生でした。
門下の作品を拝見しながら、茜先生といろいろ話をしていると、偶然にも
私が今勤めている学校の卒業生だという事が判明しました。
先生は「これも何かの縁ね」というと、昨年10月に出版した自身の作品集に
サインを入れたものを「学校に寄贈して」と言って、下さいました。
他にも、茜先生といろんな接点が話すうちに見つかり、40分くらい一緒に
話込んでいました。さらに最後に
「じゃあ、あなたに一枚何か書いてあげるわね」
そう言って、即興で絵手紙を描いて下さいました。
久しぶりに強烈な「縁」を感じたひとときでした。
ちなみにネットやグルメ本に「からすうり」の情報が載っておりますが、
昨年、茜先生のご主人が亡くなられた関係で現在は以前のようなランチは
やっていないそうです。また今年の1月15日から、喫茶(コーヒー&抹茶)のみ
再開されたそうです。当初、平日のみの再開だったそうですが
「週末しかこれない人もいるわね。こういう出会いもあるし」
という事で、第2土曜以外は11時から14時まで開店することになった模様。
絵手紙に興味がある方、肝っ玉かあちゃんの茜先生とお話したい方、
おいしい和菓子を食べたい方、抹茶を点てたい方、一度足を運んで
みてくださいませ。