今朝のサンケイスポーツの1面、
【桑田PLvs松井星稜】
の記事。
何のことかいなと思って見ていると、
高野連がプロ野球経験者の高校野球における指導要件を大幅に緩和したという記事でした。
高野連とプロ野球の歴史的な軋轢から、
プロ野球経験者は高校野球を指導する場合、
大幅な規制が敷かれている現在。
現在プロ野球の経験者は、
高校野球で指導を行うためには、
2年以上の中学、高校での教員歴が必要とされています。
つまり、
中高の教職員の免許を取得し、
2年間現場の経験をしたうえでないと、
高校野球の指導は行えないということです。
サッカーやラグビー、
その他の競技の現実を見るにつけ、
野球だけがこのような『垣根』を作っていることは本当にさびしいことだと思っていました。
どちらかと言うと、
高野連がなかなか門戸を開いてこなかったというのが現実かもしれませんが、
いろいろと金銭に絡む問題などもあり、
対応は厳しいなと感じざるを得ない部分もありました。
大学以上からドラフトされてプロ野球に身を投じ、
自身の大学時代に教職の免許を取っていた選手は別としても、
その他の選手は、
引退後に高校野球の指導者を志しながらも、
その時点から大学等に入学して教職の免許を取り、
そして2年間教員として勤務することは実体としては難しく、
それゆえに【プロ経験者で高校野球の指導者】は本当に少ない人数しかいませんでした。
技術論はもちろんのこと、
トレーニング論、コーチング、そして精神的な部分まで、
最高峰である【プロ野球】としてのメソッドが還元されていかない日本の野球界の問題については、
本当にもったいないと感じていた人が多かったと思います。
今回の改正では、
来年度の実施を目指して、
学生野球指導者資格を『3日間程度の研修』にとどめるとしています。
本当にこの改革がなされた場合、
たくさんのプロ経験者が高校野球の現場に戻って来そうです。
いままでは『現役プロ野球選手の先輩』からも指導を受けられなかった母校の後輩たちなども、
指導を受けられることとなります。
高校野球の現場とはすなわち、
クラブスポーツではなく、
学校教育の現場ですから、
様々な配慮はあってしかるべきだと思いますが、
それはまた走りながらどんどん≪改良≫していけばいいでしょう。
まずは野球という世界が分断されている現実から、
一歩踏み出したことが重要ではないでしょうか。
野球界もまた、
『変わり続ける存在』であるよう、
望んでいます。
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