【第96回選抜高校野球大会】〜甲子園〜
◇準々決勝
第一試合 星稜 5-0 阿南光
第二試合 健大高崎 6-１ 山梨学院
第三試合 中央学院 5-２ 青森山田
第四試合 報徳学園 4-１ 大阪桐蔭
甲子園は一番盛り上がると言われる準々決勝を迎えました。
なんとか天気ももって4試合を行うことができて、
明日しっかり休養日が取れることになったのは良かったですね。
第一試合では、星稜が本来の力を発揮。
阿南光から序盤に得点を奪い、
先発の戸田が期待以上の好投。
阿南光をなんと2安打無四球の完璧なピッチングで完封。
選抜では学校初の４強に進出しました。
今大会センセーションを巻き起こしていた阿南光は、
エース吉岡が登板する前に4失点。
追足も鈍り、
今大会絶好調だった打線も沈黙、完封を許してしまいました。
第二試合は昨秋の関東大会準決勝の再戦。
その時は山梨学院が3-2の逃げ切り勝ちを果たしましたが、
今回は健大高崎が見事な戦いで６-１の完勝。
特に2年生の二本柱、佐藤と石垣はこの日も絶好調。
山梨学院のしぶとい打線に付け入るスキを与えずこの日もわずか1失点で試合を締めました。
健大高崎、
どうやら戦力がかなり整ってきていますね。
秋春連覇を狙う星稜に対しても、
いい勝負ができそうです。
第三試合は、
昨日優勝候補の広陵に大逆転勝ちした青森山田が登場。
しかし、
優勝候補と言われる強豪を破った次の試合は、
往々にしてエアポケットに入ったような試合になってしまうことが多いことを危惧していました。
そして、
まさにその通りの試合になってしまって、
気がついた時には１-５と4点の大きなビハインドの試合になってしまっていて、
この差を最後まで埋めることができませんでした。
青森山田にとっては、
悔やんでも悔やみきれない敗戦でした。
一方の中央学院は、
無欲でのびのびと戦っている感じで、
快進撃を続けています。
ここで1日空きますますが、
色気を出さないで無欲のまま準決勝を戦えるかがポイントでしょうね。
さて、
そして「本日のメインイベント」
第四試合です。
昨年の準決勝も同一カードだった大阪桐蔭と報徳学園の対決。
昨年の選抜では報徳が０-５からの大逆転勝ち。
しかし今年の選抜をかけた秋季近畿大会準々決勝で激突すると、
今度は大阪桐蔭が貫禄を見せて1点差勝ち。
ということで、
1勝1敗の決着戦とも言えるこの試合は、
初回から緊張感あふれる、
レベルの高い試合となり
ました。
報徳の先発は今朝丸。
昨秋のリベンジをかけて臨んだこの試合は、
気迫満点の投球を披露。
境・徳丸・ラマルと続く強力打線に対し、
内角の速球をビシビシ投げ込むピッチング。
これには大阪桐蔭の打線も完全に捉えることができず凡打の山。
一方報徳は初回球道の定まらない大阪桐蔭のエース平嶋の乱れをついて2点を挙げると、
あとはアグレッシブな守備で守りから野球を展開。
試合は２-０のまま後半の8回へ。
ここで大阪桐蔭は２死から3塁打、タイムリーと続いてついに1点を挙げなおも1塁には臨時代走の韋駄天・境が。
そしてバッターは大会屈指の好打者・徳丸。
「ここで一気に畳み込んで逆転か」
という場面、
ランナーの境は盗塁を仕掛けます。
これが成功すると同点への期待は大きく膨らみますが、
報徳のキャッチャー徳田から2塁へ見事な送球。
間一髪のタッチアウトで二盗を阻止して、
報徳は逆転のピンチを脱しました。
そしてその裏に決定的な2点を追加。
さすがの大阪桐蔭もここからの追足はなく、
報徳が去年に続いて大阪桐蔭を甲子園で破り、
ベスト4進出を決めました。
それにしても、
報徳の今朝丸の見事なピッチングと、
それを支える攻撃的な守備はどうでしょう？！
高校野球レベルとしては最高級の、
見事なものでした。
そして今の低反発のバットでは、
これだけのピッチングと守備をされると、
大阪桐蔭レベルのバッティングを持ってしても、
攻略は非常に難しいということが証明されたような試合でした。
なんだかこれからは、
有力校はこぞって、
投手力を中心として細かいプレーで得点をとりに行くという野球が、
主流になってきそうな気もしています。
いろいろな示唆をはらんだこの試合、
ワタシはとても楽しむことができました。
やっぱり強豪同士の試合は、
試合の間中何とも言えない張り詰めた空気があって、
いいものですね。
しかし大阪桐蔭は、
夏までにどんな感じでチームを鍛えてくるんでしょうか。
それもまた楽しみです。
まあいずれにしても、
土曜日の準決勝は楽しみですね。
選抜、盛り上がってきました。
