ひばりの三役競艶雪之丞変化（前篇）

美空ひばりが歌舞伎役者・雪之丞、盗賊・闇太郎、雪之丞の母の三役に挑む時代劇。三上於菟吉による大衆文学の名作「雪之丞変化」の映画化です。20歳のひばりの圧倒的な存在感は、スターのオーラ満点。豪華絢爛な上方歌舞伎の場面ではひばりの美しい舞姿が、仇討ちの場面では勇ましい殺陣の立ち回りが、存分に楽しめます。

※こちらは、前後編うちの前編になります。

雪之丞（美空ひばり）は人気の歌舞伎女形。しかし実は女形（男性）を装った女性で、土部三斎の陰謀で両親を亡くした後、旅の一座に引き取られて育っていた。密かに親の仇討ちの機会を狙う雪之丞の舞台に、ある日とうとう土部が見物に来る。敵と気づいた雪之丞は仇討ちの機会を伺うが、土部の娘で将軍の側室である浪路（北沢典子）が雪之丞に一目惚れ。一方、雪之丞に心を寄せるお初(宇治みさ子)は偶然、仇討ちの計画を知る…。

1957年 / 新東宝 1時間30分
監督：渡辺邦男 脚本：渡辺邦男、中田竜雄 音楽：山田栄一
出演:美空ひばり、宇治みさ子、北沢典子、若杉嘉津子 他