白山(2,702m) (つづき)
南竜山荘へ向かうルートとの分岐点(南竜道分岐)からの登りは、見上げると立体感があり、今日のハイライトでした。時に雪の上を歩きながら、登りをこなします。カラマツソウやハクサンフウロなど花が豊富でした。中でも感激したのはキヌガサソウでした。キヌガサソウはとても美しく、一輪見つけただけでも嬉しいのに、それがここでは群落になっていたのです。残雪歩きが終わると、今度はハクサンフウロやコバイケイソウの群落になりました。
白山こそは花の山です。「ハクサン~」の名が冠せられた高山植物は18種類もあるといいます。
登りきると「黒ボコ岩」で、これはずっと昔白山が噴火した時に、火砕流が運んてきた巨岩です。ここで、別当出合から登るもう一つのルート・観光新道と合流します。観光新道は明日の下りで歩きたいと思います。もう少し登ると、今度は広々とした弥陀ヶ原です。ガスが取れて、目標の白山が見えてきます。
最後の登りを経て、室堂の小屋が見えてきました。暑さのバテを引きずったまま来てしまいました。計画では、今日山頂の御前峰まで登ってみるつもりでしたが、そんな気力はありません。宿泊の手続きを済ませると、寝る場所まで案内してもらえます。相部屋ですがスペースはしっかりしていました。今日はやや混んでいるとのことでしたが、部屋に入ると定員の半分より少ないくらいの人数でした。
ここ室堂は、山小屋では珍しく完全予約制を敷いているので、布団の数以上に詰め込まれることはありません。
生ビールを飲むと、息を吹き返した気分です。この日は九州からの人と、京都から来た人と乾杯しました。九州の人は昔つくばに住んでいたとのことで、とても面白くお話させていただきました。今日は暑いながらも、晴れていてよかったと思いました。
(登頂:2015年7月中旬) (つづく)