湯森山(1,472m)・笊森山(1,541m)・乳頭山(1,478m) (前日のつづき)
虎毛山へ登った翌日、秋田新幹線の田沢湖駅から羽後交通のバスで駒ヶ岳8合目を目指しました。文字通りくねくねした車道を、左へ右へ曲がりながら登っていきます。
このバスに乗り込んだのは、高山植物が目当てにほかなりません。秋田駒ヶ岳の花は、種類もさることながら、咲いている花の数、群落の大きさがすごいのです。本当に圧倒的です。
しかし、週末の今日は人が多そうです。8合目へ至る道路はマイカー規制中で、路線バスが次から次へと乗客を運んできています。混雑を避けようと、秋田駒ヶ岳から続く稜線の先にそびえる、乳頭山を目指すことにしました。秋田駒とは距離も近いし、花も楽しめそうです。秋田県側からは「乳頭山」と呼ばれ、岩手県側からは「烏帽子岳」と呼ばれています。地形図には「(乳頭山)烏帽子岳」とあり、烏帽子の方が正式名称のようです。
残雪が現れました。こんなに暑いのに雪というのが信じられません。
2017年は、特に雪が多かったというわけではないものの、春になってからも積もることが多かったので、雪解けに時間がかかっていると聞きました。
花は、まずハクサンチドリ・アカモノ・ショウジョウバカマを見つけることができました。次いで、ヒナザクラがたくさん咲いていました。歩き始めて20分もしないうちに、早くも大群落です。火打山で見たハクサンコザクラに、色以外は似ていました。花びらの白いヒナザクラは、東北地方でしか見ることができません。こんなに鮮やかな白色は、見たことがありません。
チングルマは虎毛山よりずっとたくさん咲いていました。2年前に登った時は、6月の半ばにチングルマを見ることができました。今年は7月です。雪解けが遅い分、花が咲くのも後にずれているようです。チングルマは東北以外でも見ることができますが、何回見ても、どこで見てもきれいだと思います。
(登頂:2017年7月初旬) (つづく)