心が満ちる山歩き

美しい自然と、山へ登れる健康な身体に感謝。日本の山ならどこへでも登ります。

南アルプスの三千メートル峰をめぐる(9) 中盛丸山から兎岳へ

2016年10月19日 | 中央アルプス・南アルプス


千枚岳(2,880m)・悪沢岳(3,141m)・赤石岳(3,121m)・聖岳(3,013m)
(つづき)

 夜が明けて3日目、朝6時に百間洞山の家を出ました。自分以外の人は出発した後で静かです。木のおひつからよそって食べた、朝の炊き立てのご飯がとてもおいしかったです。山小屋でこんなにおいしい白ご飯をいただけるとは感激です。この日泊まった人は十数人で空いていました。
 今日は天気予報がよくありません。九州に台風が迫っているとのことです。被害が出ないようにと思います。山の上の方は雲に覆われ、風も出てきて9月とは思えないほど寒い朝ですが、ときどき青空が覗いて期待も抱かせます。



 お茶碗をひっくり返したような”中盛丸山”の下まで来ました。西側には真ん中が盛り上がって笠の形をしたきれいな雲が出ています。富士山にすっぽりかぶせてみたい形です。遠くにこんもり見えているのは恵那山のようです。今立っている場所よりずっと低い(2,191m)のに、なかなか立派に見えるのだから不思議です。

 雲の向こうの聖岳までは実に遠いです。午前中に到着したいところですが難しいでしょう。今日は、中盛丸山・小兎岳・兎岳と3つのピークをたどる必要があります。楽をしたくても途中に巻道はありません。そのうえ、2,818mの兎岳からはいったん2,600mあたりまで下り、そこから3,013mの聖岳まで急坂を登ることになっているのです。人生に山あり谷ありと言いますが、今日は「南アルプス南部に山あり谷あり」です。


 兎岳や小兎岳には兎は住んでいません。嬉しかったのはライチョウがいたことでした。可愛らしい鳴き声まで聴こえてきました。乗鞍岳で、ライチョウの鳴き声はカエルに似ているという話を聞いたのを思い出しました。そう言われるとカエルの声に似ている気がするのですが、同じ声でもカエルが鳴けばカエルの声だし、ライチョウが鳴けばライチョウの声なのです。小さな鳴き声は強く吹き続ける風の音にかき消されずにしっかり聴こえてきました。その場をいつまでも離れたくない気持ちになりました。


 兎岳の直下に「兎岳避難小屋」があります。同じ避難小屋でも、中岳や赤石岳のそれよりずっと単純で、自然に同化していきそうな避難小屋でした。荒廃が進んでいたが2009年に改装されたとのこと。


 ハイマツには黄色い花が咲くのか!と思いましたが、そんなわけはありません。家に帰ってから見てみると、花の付いている枝はハイマツとは別の枝でした。このほかには、マツムシソウとウメバチソウの花を見ました。
 ガラガラと音の聞こえてきそうな斜面を見ながら標高2,600m付近の鞍部へ下ると、あたりは赤い色の岩がゴロゴロしてステージが切り替わった雰囲気です。ここから聖岳への登り返しが大変でした。終わりだと思っても、まだ先があります。400mの登りがこんなに大変だとは思いませんでした。急な登りはこれが最後だと思って少しずつ登りました。


 (登頂:2016年9月初旬) (つづく)

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