便り

少し前に映画『何者』を観た。

たしか、４年前？の直木賞 作品。

さとり世代って？と思って、買ってきて半日かからずして読了し、
違和感を持ちながら、平成生まれの子に進呈しちゃった。

映画は原作の世界をよく立体化していて、違和感もさらに増した。

目の前にいるのに、会話しているのに、すぐツイッター。

直接に言えないくせに、LINEで毒舌書いている。

それでも、「繋がっている」という安心感。

あぁ、わからない。

ツイッターもLINEも登録しているけれど、ついていけない。

昨日手にした内輪の広報誌。
何気にパラパラ捲っていて、訃報欄にさしかかった時、
思わず「えっ？」

知らなかった。

５ヶ月も前に逝ったなんて。

最後に会ったのはいつだっけ。

３年前、大阪に寄った時だ。

展覧会の招待券を融通してもらったっけ。

たしか、昨年の東洋陶磁も。
あの時は送ってもらったから、会ってない。

最後にやりとりしたのは、

LINEだった。

お酒の席で、LINEのフルフルでアドレスを取り込んだ際、
一時的に設定を解除したら、目の前にいる人以外のスマホに登録したりされちゃっている人の情報も入ってきた。

いち早く見つかって、メッセージがきた。

スタンプ使いながら応答したこちらは、単なる酔っ払い。

翌日は早くから緊張する仕事で、そもそも師走で忙しくて。

翌朝の返信も既読したものの、ちゃんと読まずにそれっきり。

昨日、LINEを確認してみた。

まだ、名前が残っている。

しかも、最後の長いメッセージに書いてあった。

なんと、薄情なことをしてしまったことか。

ショックで昨夜はなかなか寝付けなかった。