アイツのダークな本性

いつもとても優しい人がいるとします。出会って半年が経ち、二人で飲みに行くことになりました。ちょっと酔った感じですが、何かがいつもと違う。そして彼は、ダークな声でささやく。

「ぶわぁーーーーーはっ。ドラキュラとマッドレスリングしたら、楽しいかなぁああ。どよよ～ん。」

空気は液体へ、そして固体へ。絶対零度の世界へと落ちてゆく。自らの血管に拘束されるような金縛り。早まる鼓動は、せめての命が尽きていない証。目を合わせてみたいが、恐ろしくて目がいうことを聞かない。
アイツのダークな本性を知ってしまった。

・・・カーーーーーッッット！

確かに意外な面がある人ですね。でもそれまでの半年は仲良くやってて、一緒に飲みに行くぐらいなわけです。一瞬で１８０度イメージを変えなくてもいいのではないでしょうか。

あなたが今知った彼の本性、それは「ドラキュラとマッドレスリングをしたがるダークな奴」ではないのです。それまでの彼についての観察を無視しては行けません。客観的な判断を！トマトはみどりのときも、赤くなったときも、腐ったときもトマトです。普通だった彼もまた、彼の本性なのです。

従って、彼の本性は、「９９％普通な奴だが、１％ドラキュラとマッドレスリングをしたがるダークな奴でもある」と解するのがフェアでしょう。

一つの出来事で今までの良好な関係を切断してしまったりしてませんか？誰にでも人に知られたくない面はあると思います。客観的な判断をしてあげましょう。