弁当日記

ADACHIの行動記録です。 
青年海外協力隊で2006年4月からバングラデシュに2年間住んでました。

バングラデシュのニュース(2017/11/19)

2017年11月24日 | バングラデシュのニュース
◆イベント情報◆
〇東京外国語大学 外語祭 ベンガル語劇『チャンパの7人兄弟と妹』
 2017年11月22日 10:00?10:50
 http://gaigosai.com/events/gogeki/bengal2/
〇2017年度第4回ちば海外ビジネス塾 11/30
 https://www.jetro.go.jp/events/chb/4b485a2adcd7111e.html


■見出し(2017年11月19日) No2017-57
〇河野外相 バングラデシュの人質事件現場訪問 犠牲者追悼
〇河野氏、21億円支援伝達 バングラの難民対応評価
〇バングラデシュに新たに流入した避難民に対する緊急無償資金協力
〇河野外務大臣のバングラデシュ訪問
〇河野外相 ロヒンギャ問題でバングラデシュ訪問へ
〇外相 ロヒンギャ避難民支援を伝達へ きょうバングラデシュ訪問
〇ロヒンギャ問題 外相がバングラデシュに無償資金協力を表明
〇「ロヒンギャの女性の多くが性暴力」人権団体が報告書
〇河野外相 スー・チー氏にロヒンギャ問題の解決要請
〇ミャンマー ロヒンギャの帰還に向けた手続き始める方針
〇安倍首相 スー・チー氏と会談 ロヒンギャ帰還など働きかけ
〇米国務長官 ロヒンギャへの人道支援強化を表明
〇内政不干渉、扱い慎重 「ロヒンギャ」深入りせず
〇外相、バングラ訪問へ ロヒンギャ支援に1500万ドル
〇ロヒンギャ迫害非難決議を採択、国連委 日本は棄権
〇米国務長官、「ロヒンギャ問題 公平な調査を」
〇ロヒンギャ問題「ともに行動を」 ASEANでインドネシア大統領
〇国連安保理、ロヒンギャ問題で議長声明 軍事力抑制訴え
〇ミャンマー部隊が集団暴行=ロヒンギャ女性被害-人権団体
〇ロヒンギャ民族浄化の証拠「山ほどある」
 喉裂かれ生きながら焼かれたと報告書
〇ミャンマー軍がロヒンギャ女性に「組織的」集団レイプ、国連特使
〇ロヒンギャ難民に「深刻な懸念」…議長声明を採択
〇北朝鮮に「重大な懸念」=ASEM外相会合声明案
〇UNHCR、ミャンマーからの難民数を把握 120,284家族に上る
〇ミャンマー「制裁なら経済後退」 ロヒンギャ問題 欧米の報道に反発
〇ミャンマー 最大都市で軍支持の大規模集会
〇熊本赤十字病院の3人が報告 南スーダン、バングラデシュ /熊本
〇ロヒンギャ難民視察 21億円の緊急支援決める
〇バングラデシュに逃れたロヒンギャ、61万人に IOM
〇ローマ法王に“ロヒンギャという表現 使わないで”
〇スー・チー氏側 安保理議長声明に反発
〇ロヒンギャ支援の国連安保理議長声明にミャンマー反発
〇国際社会の非難強まるロヒンギャ問題 山田剛シニア・エディターに聞く
 日経プラス10「フカヨミ」
〇国連総会、掃討作戦中止求める決議採択 ロヒンギャ問題
〇動画:傷ついたロヒンギャを日に200人治療、難民キャンプの野戦病院
〇住民集め銃撃、乳児は火に ロヒンギャが語る大量殺人の実態 CNN EXCLUSIVE

■河野外相 バングラデシュの人質事件現場訪問 犠牲者追悼
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171119/k10011228611000.html
 (NHK 2017年11月19日)

バングラデシュを訪れている河野外務大臣は、首都ダッカで去年7月、日本人7人
を含む20人以上が犠牲となった人質事件の現場を訪れ、花を手向けて犠牲者を追
悼しました。
バングラデシュの首都ダッカでは去年7月、武装グループが飲食店を襲撃し、日本
人7人を含む20人以上が犠牲となった人質事件が発生しました。

バングラデシュを訪れている河野外務大臣は、日本時間の19日未明、日本の閣僚
としては、はじめてダッカの事件現場を訪れました。

そして、花を手向けて深く一礼し、犠牲者を追悼しました。このあと、河野大臣は
現地に駐在する大使から事件発生当時の状況などの説明を受けました。

河野大臣は19日、ミャンマーの少数派のイスラム教徒「ロヒンギャ」の多くが、
バングラデシュに避難している問題をめぐって、ハシナ首相らと会談するほか、ミ
ャンマーとの国境付近にある避難民のキャンプも視察することにしています。



■河野氏、21億円支援伝達 バングラの難民対応評価
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23667780Z11C17A1PE8000/
 (日本経済新聞 2017年11月19日)

 河野太郎外相は19日(日本時間同)、バングラデシュ首都のダッカでアリ外相と
会談し、隣国ミャンマーから大量流入しているイスラム教徒少数民族ロヒンギャ難
民へのバングラデシュの人道的な対応を評価した。食料を中心とする総額1860万ド
ル(約21億円)の緊急支援を決めたことも伝えた。その後、ハシナ首相とも会談し
た。

 河野氏は、難民帰還を含めた問題解決に向けた取り組みを支援すると表明。アリ
氏は支援に謝意を示し、ミャンマー政府との対話の状況を説明した。

 双方は、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力を最大限まで高める考えで一
致。安倍晋三首相が提唱する「自由で開かれたインド太平洋戦略」の意義も共有し
た。

 会談に先立ち、河野氏は日本人7人を含む22人が死亡したダッカの飲食店襲撃テ
ロの現場を訪れて献花した。



■バングラデシュに新たに流入した避難民に対する緊急無償資金協力
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005274.html
 (外務省 平成29年11月17日)

1 本17日,我が国政府は,8月25日のラカイン州北部におけるミャンマー国境警備
隊施設への襲撃事件に端を発して,バングラデシュにおいて今なおその数が増え続
けている避難民への支援として,1,500万ドル(16億5,000万円(今年度支出官レー
ト))の緊急無償資金協力を実施することを決定しました。

2 今回の支援では,国連世界食糧計画(WFP)を通じ,厳しい人道状況に置かれて
いる避難民に対し,食料,物資運搬及び道路補修等の分野の支援を行います。

3 これにより,約80万人の避難民が流入するコックスバザール(PDF)別ウィンド
ウで開くにおいて,これらの人々に食料が円滑に届くこととなります。そのうち,
深刻な栄養不足に陥っている約10万人の避難民に対しては,5か月間の継続した食
料配布を行うことで栄養状態の改善が期待されます。



■河野外務大臣のバングラデシュ訪問
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005273.html
 (外務省 平成29年11月17日)

1 11月18日から20日まで,河野太郎外務大臣は,バングラデシュ人民共和国を訪
問します。
2 河野大臣は,滞在中,アブル・ハッサン・マームード・アリ・バングラデシュ
人民共和国外務大臣(H.E. Mr. Abul Hassan Mahmood Ali, Minister of Foreign
Affairs of the People’s Republic of Bangladesh)と外相会談を行う他,シェ
イク・ハシナ・バングラデシュ首相(H.E. Sheikh Hasina, Prime Minister of
the People’s Republic of Bangladesh)を表敬する予定です。外相会談では,日・
バングラデシュ二国間関係,ミャンマーのラカイン州北部の情勢,北朝鮮問題を含
む種々の地域情勢等の議題について意見交換を行い,日本のメッセージを伝えます。
3 また,河野大臣は,ミャンマーのラカイン州北部の情勢を受けてバングラデシ
ュに流入してきた避難民のキャンプを視察します。
4 今回のバングラデシュ訪問は,昨年7月のダッカ襲撃テロ事件以降,初の閣僚に
よる訪問であり,河野大臣は,事件現場で献花をし,犠牲者及びその御家族に哀悼
の誠を捧げる予定です。


[参考]河野大臣出張日程(予定)

11月 18日 午後  羽田発
  ダッカ着
19日  ダッカ襲撃テロ事件の現場において献花
  アリ外務大臣との外相会談
  コックスバザールにおいて避難民キャンプ視察
  ハシナ首相への表敬
午後  ダッカ発
20日 午前  羽田着



■河野外相 ロヒンギャ問題でバングラデシュ訪問へ
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171112/k10011220541000.html
 (NHK 2017年11月12日)

河野外務大臣は、ミャンマーの少数派・ロヒンギャの住民60万人以上が避難して
いる隣国のバングラデシュを今月18日から訪問する方向で調整を進めていて、難
民支援に積極的に取り組み、事態の早期収拾を後押ししたい考えです。
ミャンマー西部のラカイン州では、少数派のイスラム教徒ロヒンギャの武装勢力と
政府の治安部隊の間で起きた戦闘の影響で、これまでにロヒンギャの住民60万人
以上が隣国のバングラデシュに避難しています。
これを受けて、河野外務大臣は今月18日から3日間の日程でバングラデシュの首
都ダッカを訪れ、政府の要人と会談するほか、ミャンマーの国境付近にある難民キ
ャンプを視察する方向で調整を進めています。
一方、ミャンマーでは、人道支援が滞っていることや、治安部隊による人権侵害な
どへの批判が高まっていることから、河野大臣は、ミャンマー政府と直接意見を交
わすため今回の日程に合わせて訪問を検討していましたが、国会日程との関係で見
送り、代わりに中根外務副大臣の派遣を調整しています。
河野大臣は、日本政府としてもロヒンギャをめぐる問題を重視し難民支援に積極的
に取り組む姿勢を示すとともに、事態の早期収拾を後押ししたい考えです。



■外相 ロヒンギャ避難民支援を伝達へ きょうバングラデシュ訪問
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171118/k10011227521000.html
 (NHK 2017年11月18日)

河野外務大臣は、18日からミャンマーの少数派・ロヒンギャの多くの住民が避難
しているバングラデシュを訪れ、外相会談などで避難民への支援策として1800
万ドル余りの資金協力を行う考えを伝えることにしています。
ミャンマー西部のラカイン州で起きた少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの武装勢
力と政府の治安部隊との戦闘の影響で、60万人以上のロヒンギャの住民が、隣国
のバングラデシュに避難しています。

この問題をめぐって、河野外務大臣は18日から3日間の日程でバングラデシュを
訪れ、アリ外相らと会談するほか、ミャンマーとの国境付近にある避難民のキャン
プを視察する予定です。会談で河野大臣は、食料の確保や物資の運搬などを支援す
るため、1800万ドル余り(およそ20億5000万円)の資金協力を行い、住
民の早期帰還に向けた取り組みを後押しする考えを伝えることにしています。

また河野大臣は、北朝鮮への圧力を最大限まで高めるため、国連安保理の制裁決議
を完全に履行するよう求めるほか、インド・太平洋地域を法の支配に基づく自由で
開かれたものとするための協力関係についても議論したい考えです。



■ロヒンギャ問題 外相がバングラデシュに無償資金協力を表明
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171117/k10011226661000.html
 (NHK 2017年11月17日)

政府は17日の閣議で、ミャンマーの少数派ロヒンギャの人たちが避難している隣
国のバングラデシュに対し、国際機関を通じて1500万ドルの緊急の無償資金協
力を行うことを決めました。

ミャンマー西部のラカイン州では、少数派のイスラム教徒ロヒンギャの武装勢力と
政府の治安部隊の間で戦闘が起き、60万人以上のロヒンギャの住民が隣国のバン
グラデシュに避難しています。

これを受けて、政府は17日の閣議で、バングラデシュに対し食料や物資の運搬の
ための支援などとして国連のWFP=世界食糧計画を通じて1500万ドル、日本
円で16億5000万円の緊急の無償資金協力を行うことを決めました。

一方、河野外務大臣は、18日から3日間の日程でバングラデシュを訪れ、外相会
談などを通じて支援の内容を伝えるほか、避難民のキャンプを視察することにして
います。

河野大臣は、閣議のあと記者団に対し「さまざまな生活物資が足りず、数十万人が
困難な状況に置かれているので、避難している人たちの状況の改善に力を尽くした
い。バングラデシュとミャンマーの政府間で対話が始まっており、しっかりバック
アップしていきたい」と述べました。



■「ロヒンギャの女性の多くが性暴力」人権団体が報告書
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171117/k10011226311000.html
 (NHK 2017年11月17日)

ミャンマーから隣国バングラデシュに逃れた少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの
女性の多くが、避難の際、ミャンマーの治安部隊から性暴力を受けていたとする報
告書を国際的な人権団体がまとめ、ロヒンギャの女性に対する支援を訴えています。
ミャンマー西部では少数派のイスラム教徒ロヒンギャの武装勢力と政府の治安部隊
の間で戦闘が起き、61万人を超えるロヒンギャの住民が隣国バングラデシュに避
難しています。

この問題について、国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、バン
グラデシュに逃れたロヒンギャの女性や少女、合わせて52人に聞き取り調査を行
い、16日、報告書をまとめました。

それによりますと、52人のうち半数以上にあたる29人が、「性暴力を受けた」
と答え、避難の際、制服を着たミャンマーの治安部隊のメンバーから集団で性暴力
を受けたことなどを証言したということです。

人権団体では、被害を受けたことを誰にも言えない女性や、性暴力の結果、殺害さ
れた女性も多いとしたうえで、ミャンマー政府に対して、性暴力の実態を検証する
よう強く求めています。また、国際社会に対しては、ロヒンギャの女性の安全を確
保し、適切な治療と心のケアを施すなど、人道的な支援を訴えています。



■河野外相 スー・チー氏にロヒンギャ問題の解決要請
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171116/k10011226081000.html
 (NHK 2017年11月16日)

河野外務大臣は、ミャンマーを事実上率いるアウン・サン・スー・チー国家顧問と
電話で会談し、ミャンマーの少数派・ロヒンギャの住民が隣国のバングラデシュに
避難している問題への懸念を伝え、解決に向けた取り組みを進めるよう要請しまし
た。
河野外務大臣は、ミャンマーを事実上率いるアウン・サン・スー・チー国家顧問と
16日午後4時から、およそ10分間電話で会談しました。

この中で、河野大臣は、ミャンマー西部のラカイン州で、少数派のイスラム教徒ロ
ヒンギャの武装勢力と政府の治安部隊との戦闘の影響で60万人以上のロヒンギャ
の住民が、隣国のバングラデシュに避難している問題について深刻な懸念を伝えま
した。

そのうえで、河野大臣は「法の支配に基づく治安の回復や、住民のミャンマーへの
帰還に向けた取り組みを進めてほしい」と述べるとともに、日本政府としても最大
限支援する考えを示しました。これに対し、スー・チー国家顧問も、「問題の解決
に向けて、さまざまな側面から取り組んでいきたい」と応じました。

この問題をめぐって、河野大臣は、18日からバングラデシュを訪れ、政府要人と
会談することにしていて、事態の早期収拾を後押ししたい考えです。



■ミャンマー ロヒンギャの帰還に向けた手続き始める方針
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171113/k10011222311000.html
 (NHK 2017年11月13日)

ミャンマーで少数派のロヒンギャの人たちが隣国のバングラデシュへの避難を余儀
なくされている問題で、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は、バン
グラデシュ政府の合意を得たあと、3週間で帰還に向けた手続きを始める方針を明
らかにしました。
ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は、13日、フィリピンで開かれ
たASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議に出席し、議長国、フィリピンの大
統領報道官は、会議でロヒンギャの人たちの問題について議論が行われたことを明
らかにしました。

会議では、スー・チー氏がこの問題へのミャンマー政府の取り組みを説明し、隣国
のバングラデシュに避難した人たちについて、バングラデシュ政府の合意を得たあ
と、3週間で帰還に向けた手続きを始める方針を明らかにしたということです。

バングラデシュに避難した人たちについてミャンマーは、これまでにも帰還を受け
入れる姿勢を示していましたが、今回、その日程を各国の首脳の前で明確にしたこ
とになります。
また、スー・チー氏は、国際社会からの人道支援を歓迎するとも述べました。

ロヒンギャの人たちの問題をめぐっては、イスラム教徒が大半を占めるマレーシア
がミャンマー政府を批判したほか、インドネシアでも国民の間で厳しい声が広がり、
ASEAN各国から対応を求める声が高まっていました。



■安倍首相 スー・チー氏と会談 ロヒンギャ帰還など働きかけ
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171114/k10011223411000.html
 (NHK 2017年11月14日)

安倍首相 スー・チー氏と会談 ロヒンギャ帰還など働きかけ
11月14日 20時27分ロヒンギャ
フィリピンを訪れている安倍総理大臣は、ミャンマーを事実上率いるアウン・サン・
スー・チー国家顧問と会談し、ミャンマーの少数派・ロヒンギャの住民が隣国バン
グラデシュに避難していることに深刻な懸念を示したうえで、帰還の実現などを働
きかけました。
この中で安倍総理大臣は、ミャンマー西部のラカイン州で少数派のイスラム教徒ロ
ヒンギャの武装勢力と政府の治安部隊の間で起きた戦闘の影響で、ロヒンギャの住
民60万人以上が隣国のバングラデシュに避難していることに深刻な懸念を示しま
した。

そして、安倍総理大臣は、法に従った治安回復、避難民の帰還の実現などを働きか
けたうえで、ミャンマー政府の状況改善の取り組みを後押しする用意があるという
考えを伝えました。

また安倍総理大臣は、ミャンマーでの鉄道整備や少数民族支援などを進めるため、
限度額1170億円余りの円借款を供与することを伝達しました。

これに対して、アウン・サン・スー・チー国家顧問は、日本政府の支援に感謝の意
を伝えたうえで、ラカイン州で人道支援やインフラ整備を進めることは、地域の平
和と安定につながるという考えを示しました。

さらに、安倍総理大臣が、北朝鮮に対する圧力強化や拉致問題の解決に向けて、理
解と協力を求めたのに対し、スー・チー氏は日本の立場を支持する考えを示しまし
た。



■米国務長官 ロヒンギャへの人道支援強化を表明
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171115/k10011224931000.html
 (NHK 2017年11月15日)

アメリカのティラーソン国務長官は、訪問先のミャンマーでアウン・サン・スー・
チー国家顧問と会談し、少数派のロヒンギャの人たちへの治安部隊による暴行など
がなかったか検証するよう求めるとともに、アメリカとして人道支援を強化するこ
とを明らかにしました。
ミャンマー西部ラカイン州では少数派のイスラム教徒ロヒンギャの武装勢力と政府
の治安部隊の間で戦闘が起き国連の推計で61万人を超えるロヒンギャの住民が隣
国バングラデシュに避難しています。

この問題について、15日、アメリカのティラーソン国務長官がミャンマーの首都
ネピドーを訪れアウン・サン・スー・チー国家顧問と会談しました。

会談後の記者会見で、ティラーソン長官は、治安部隊がロヒンギャの住民を暴行し
たなどと指摘されていることについて中立的な立場から検証するようミャンマー側
に求めたことを明らかにしました。

また、ティラーソン長官は人道支援のために新たに4700万ドル、日本円で53
億円を拠出することを明らかにし、「ミャンマーがこの問題に人道的に対処すると
ともに、民主化をさらに進めることができるよう支援したい」と述べました。

アメリカ政府は、先月、住民への人権侵害に関与した人物に対して、資産凍結など
の制裁を検討していることを明らかにしましたが、今回の会談でティラーソン長官
は、制裁の可能性に触れながらも、民主化勢力が率いるミャンマーの現政権を支持
する姿勢を強調し、友好関係の維持に重点を置いたと見られます。



■内政不干渉、扱い慎重 「ロヒンギャ」深入りせず
 https://mainichi.jp/articles/20171115/ddm/007/030/148000c
 (毎日新聞 2017年11月15日)

東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議で、ミャンマーの少数派イスラム
教徒「ロヒンギャ」が難民化している問題が取り上げられた。ミャンマーの対応を
批判してきたナジブ・マレーシア首相は「4月の首脳会議と違い率直に議論できる。
明らかな前進だ」とブログに掲載。ただ、首脳会議の議長声明案ではほとんど触れ
られず、内政不干渉を原則とし結束を重視するASEANでは、敏感な問題である
ことを印象づけた。

 ブログによると、ナジブ氏は13日の首脳会議で「世界中がASEANの対応を
見守っており、組織としてこれ以上黙っているわけにはいかない」と強調。「難民
は過激派組織『イスラム国』(IS)の影響を受ける可能性もある」と、早急な対
応が必要だと訴えた。インドネシアのジョコ大統領も「問題の複雑さは良く理解し
ているが、黙っているわけにはいかない」と述べた。両国ともイスラム教徒が多数
派を占める。

 こうした声にミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問兼外相は、難民の帰還に
向けバングラデシュと交渉しており、近く覚書に署名できる見通しであることや、
国内での取り組みを説明。また、テロに関する情報交換の必要性も訴えた。

 これまで批判の急先鋒(せんぽう)に立っていたナジブ氏は「とてもよく説明し
てもらった」と記した。ただ、声明案は朝鮮半島問題のように「重大な懸念」を示
すわけでもなく、ロヒンギャが暮らす西部ラカイン州への支援活動が必要だと指摘
するにとどまっている。

 ASEANは9月、国連総会に出席中の外相らが意見を出し合い、議長国のフィ
リピンがロヒンギャ問題に「懸念」を示す声明を発表した。だが、マレーシアは
「現状を誤解している」として反論の声明を出した。

 ASEANは南シナ海問題でも中国と領有権を激しく争ったフィリピンやベトナ
ムと、親中国の国との間に亀裂が生じたことがある。今回も声明などで大きく取り
上げると、結束が揺らぐ可能性もあるため、取り扱いに慎重になったようだ。

 ミャンマーはロヒンギャに国籍を与えず、不法滞在者扱いしている。また「ロヒ
ンギャ」と呼ぶのを嫌い「バングラデシュからの人々」という意味で「ベンガリ」
と呼んでいる。

 ASEANのレ・ルオン・ミン事務局長は14日、一部日本メディアの取材に応
じ、質問が「ロヒンギャ」に及ぶと顔をしかめた。「その表現は使わないようにし
ましょう。それは受け入れられた名称ではないからです」と述べ、ロヒンギャ問題
が慎重に取り扱われていることを示唆した。



■外相、バングラ訪問へ ロヒンギャ支援に1500万ドル
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23615300X11C17A1EA3000/
 (日本経済新聞 2017年11月17日)

 河野太郎外相は17日の記者会見で、18~20日の日程でバングラデシュを訪問する
と発表した。河野氏はミャンマーの西部ラカイン州から隣国バングラデシュに避難
したイスラム系少数民族ロヒンギャの難民キャンプを視察する。アリ外相との会談
やハシナ首相への表敬も予定しており、ロヒンギャ難民や日本との2国間関係、北
朝鮮情勢などについて意見交換する。

 これに関連し、政府は17日の閣議でロヒンギャ難民への1500万ドル(約16億5000
万円)の緊急の無償資金協力を決めた。国連の世界食糧計画(WFP)を通じて食
料や生活物資、道路補修などの支援を実施する。



■ロヒンギャ迫害非難決議を採択、国連委 日本は棄権
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23593540X11C17A1000000/
 (日本経済新聞 2017年11月17日)

 国連総会で人権問題を扱う第3委員会は16日、ミャンマーのイスラム系少数民族
ロヒンギャの迫害を非難する決議を賛成多数で採択した。ミャンマー政府に、ロヒ
ンギャへの組織的な人権侵害を主導した軍事作戦を終わらせ、国連や国際機関の人
道支援を行き渡らせるよう求めた。日本は、ミャンマーに配慮して棄権した。

 賛成は135カ国で、中国やロシア、シリアなど10カ国が反対。日本を含む26カ国
は棄権した。決議案はイスラム協力機構(OIC)が提出し、米英仏なども共同提
案国となった。

 ミャンマー代表は採択前に「政治的圧力は受け入れられない」とし、「一貫して
反対する」と表明。すでに国際機関と協力していると主張し、「地政学的圧力に懸
念を覚える」と反発した。中国代表は「ミャンマー政府は(問題解決に向け)積極
的に努力している。国連や国際社会には問題を複雑化するより忍耐が必要だ」と述
べ反対した。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によるとロヒンギャ系武装集団と治安
部隊の8月25日の衝突以降、隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャ難民は12日時
点で61万5500人にのぼる。

 国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウオッチは16日に国連本部で記者会見し、
ミャンマー西部ラカイン州で治安部隊によるロヒンギャの女性や少女へのレイプが
繰り広げられたと発表した。ロヒンギャの村への大規模な攻撃中、ミャンマー治安
当局の制服を着た兵士が犯行に及んだという。

 現在もラカイン州への人道支援が当局に制限された状態が続いているとし、国連
安全保障理事会は制裁を科すよう訴えた。



■米国務長官、「ロヒンギャ問題 公平な調査を」
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23512710V11C17A1FF1000/
 (日本経済新聞 2017年11月15日)

 米国のティラーソン国務長官は15日、ミャンマーの首都ネピドーを訪問し、アウ
ン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談した。長官は会談後の記者会見で、国
軍が迫害に関与した疑惑に懸念を表明。「信頼できる公平な調査が必要だ」と述べ、
ミャンマー政府に対してロヒンギャ問題の解決に向けた取り組みを加速するよう求
めた。

 ミャンマー国軍はロヒンギャ問題を巡る内部調査では、住民殺害や放火などはな
かったとして「治安部隊の掃討作戦は適切だった」と主張していた。これに対して
ティラーソン国務長官は、「治安部隊が迫害に関わったという信頼に足る報告があ
る」と指摘。「(スー・チー氏率いる)文民政権の主導で独立した調査を実施すべ
きだ」と述べ、文民政権の調査に国軍が全面的に協力すべきだとの考えを示した。

 同長官は「迫害への関与が明らかになった者には、あらゆる方法を使って責任を
取らせる」と発言。調査結果次第では個人に対する制裁の可能性を示唆した。一方、
ミャンマーの国全体に影響する経済制裁については、民主化の動きを損なう恐れが
あるとして否定的な考えを示した。

 スー・チー国家顧問は「法の支配は、誰かを罰することが目的なのではなく、平
和と安定を維持するためのものであることを皆が理解する必要がある」と応じた。

 米国がミャンマーへの圧力を強める背景には、ロヒンギャ問題が地域の不安定化
につながるとの懸念がある。迫害が続けば、ロヒンギャ系武装集団のさらなる過激
化や、その他のイスラム系過激派組織への戦闘員の流入につながりかねない。経済
分野などでの連携強化の前提となる民主化も遅れる。

 国連の推計によると、8月のロヒンギャ系武装集団による治安部隊に対する襲撃
事件以降、掃討作戦を受けてバングラデシュに逃れた難民は60万人以上に達する。
ティラーソン国務長官は迫害行為について「民族浄化」という言葉は使わなかった
ものの「そのように認定するには様々な要件があり、そのためにも調査が必要だ」
と説明した。

 ティラーソン国務長官はスー・チー氏が難民の帰還を受け入れ、地域の経済開発
に取り組むことを約束したことについては評価している。一方で「(ロヒンギャの)
国籍取得への道筋を明確にすることも必要だ」とくぎを刺した。



■ロヒンギャ問題「ともに行動を」 ASEANでインドネシア大統領
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23426370T11C17A1FF2000/
 (日本経済新聞 2017年11月13日)

東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日の首脳会議で、ミャンマーからイスラム
系少数民族ロヒンギャが大量流出している問題を議論した。イスラム教徒が多いイ
ンドネシアのジョコ大統領は「見過ごすことはできない」と強調。そのうえで「ミ
ャンマーが孤立しないよう一緒に行動すべきだ」と語り、ASEANとして解決に
取り組むことを主張した。

 ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は、隣国のバングラデシュに流
出したロヒンギャ難民の帰還を受け入れる方針などを説明したとみられる。国連は
治安部隊が迫害に関わったと指摘するが、議長声明案ではロヒンギャが多いラカイ
ン州向けの人道支援に触れるにとどめた。

 ロヒンギャ問題は前回4月の首脳会議では議題にならなかったが、8月以降の事
態の悪化を受け、ASEANとしても無視できなくなった。インドネシアなどはA
SEANの防災・救援組織「AHAセンター」による現地視察団の受け入れをミャ
ンマーに求めた。



■国連安保理、ロヒンギャ問題で議長声明 軍事力抑制訴え
 http://www.afpbb.com/articles/-/3149541?cx_part=latest&cx_position=1
 (AFP通信 2017年11月7日)

 ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)が暴力を避けて隣国バ
ングラデシュに大量に逃れている問題で、国連安全保障理事会(UN Security
Council)は6日、ミャンマー政府に対してラカイン(Rakhine)州での軍事力行使
の抑制やロヒンギャ避難民の帰還支援を求める議長声明を発表した。

 国連安保理は全会一致で採択した議長声明の中で、60万人を超えるロヒンギャの
住民がバングラデシュに逃れる事態を招いたラカイン州での暴力行為を強く非難。
ミャンマーの治安部隊などによるロヒンギャの住民の殺害、性的暴行、家屋・家財
への放火といった人権侵害に「深い懸念」を表明した。

 その上で、ロヒンギャの人たちが住む西部ラカイン州で「これ以上、軍事力を行
使しないよう」呼び掛けた。

 またミャンマー政府に対し、人道支援関係者のラカイン州立ち入りを全面的に認
めるとともに、ロヒンギャに「完全な市民権への平等な機会」を与えて、危機の根
本的な原因に向き合うことも求めた。

 ただ、声明は制裁には触れていない。

 外交官らによると、声明の内容は英国とフランスが先月提出した草案をほぼ踏襲。
ミャンマーの旧軍事政権を支持していた中国は当初草案に強く反対し、拒否権の行
使を示唆していたが、交渉を経て声明の採択に同意したという。

 一方、ミャンマーのホウ・ドー・スアン(Hau Do Suan)国連大使は安保理の席
で、議長声明について「ミャンマーに対して不当な政治圧力を行使するものだ」と
反発。宗教間の緊張をさらに高めかねないと批判した。



■ミャンマー部隊が集団暴行=ロヒンギャ女性被害-人権団体
 http://www.afpbb.com/articles/-/3150904
 (AFP通信 2017年11月16日)

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは16日、ミャンマー治安部隊による
イスラム系少数民族ロヒンギャの女性や少女に対する集団的な性的暴行が横行して
いると指摘する報告書を発表した。

 同団体は、バングラデシュに逃れた女性52人や人権団体活動家に聞き取り調査を
行った。女性のうち29人は性的暴行の被害者。証言によると、加害者は制服を着た
軍人ら治安部隊要員で、乱暴の大半は集団で行われた。

 被害女性の多くが殺害されているのに加え、報告をためらう女性もいるため、表
面化しているのは氷山の一角にすぎないとみられる。話を聞いた被害女性の3人に2
人は、公的機関や人権団体に届け出ていなかった。

 子供や親、夫を殺害された女性も多く、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ
病に苦しむ被害者も少なくない。調査担当者は「女性たちは肉体的にも精神的にも
深い傷を負っているのに、必要な医療を受けられないでいる」と述べ、支援を訴え
た。



■ロヒンギャ民族浄化の証拠「山ほどある」
 喉裂かれ生きながら焼かれたと報告書
 http://www.afpbb.com/articles/-/3150809
 (AFP通信 2017年11月16日)

ミャンマーの治安部隊がイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の人々の喉を
切り裂いたり、生きたまま焼いたりしていたとの報告書を15日、人権団体が発表し
た。ロヒンギャに対する「ジェノサイド(大量虐殺)」が行われた膨大な証拠があ
るとしている。

「彼らはわれわれを根絶やしにしようとした」と題された30ページにわたる報告書
は、生存者、目撃者、国際援助団体の職員などを対象に行った200件を超える聞き
取り調査に基づいたもの。米ホロコースト記念博物館(Holocaust Memorial
Museum)と、東南アジアを拠点とする人権団体フォーティファイ・ライツ
(Fortify Rights)が共同でまとめた。

 報告書には昨年10月9日~12月と今年8月から現在までのロヒンギャ民間人に対す
る「大規模かつ組織的な攻撃」が記録されている。

 報告書によると、集まった証拠からは、仏教徒が多数を占めるミャンマーで2回
にわたって相次いだ攻撃の際に「ミャンマー国軍と民間人が、人道に対する罪と民
族浄化の罪を犯した」ことが浮き彫りになった。「ロヒンギャ住民に対するジェノ
サイドに相当するこうした行為の証拠が山ほどある」という。

 報告書は、ミャンマー軍が北部ラカイン(Rakhine)州で昨年10月から行ってい
る「一掃作戦」について、実際には「大規模な残虐行為を行うメカニズム」となっ
ていると指摘。「国軍は空と地上からロヒンギャ民間人を銃撃した。兵士やナイフ
を手にした民間人が、ロヒンギャの男性、女性、子どもに切りつけ、喉を裂いて殺
した」としている。

「ロヒンギャの民間人は生きたまま焼かれた。兵士たちは個人や集団でロヒンギャ
の女性や少女をレイプし、男性や少年を恣意的に一斉逮捕した」とも報告書は述べ
ている。今年8月末に3つの村で大量虐殺が行われたとの証言もある。

 これらの証拠や証言は、フォーティファイ・ライツとホロコースト記念博物館サ
イモン・スキョート虐殺防止センター(Simon-Skjodt Center for the
Prevention of Genocide)のスタッフがラカイン州と、同州から逃げたロヒンギャ
の人々が殺到しているバングラデシュ国境地域で現地調査を行って集めたという。



■ミャンマー軍がロヒンギャ女性に「組織的」集団レイプ、国連特使
 http://www.afpbb.com/articles/-/3150297
 (AFP通信 2017年11月13日)

ミャンマー軍の兵士らが、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)を対象とし
た軍事作戦のさなかにロヒンギャ女性を「組織的に狙った」集団レイプを行ってい
たと、国連(UN)事務総長特別代表が12日、記者会見で報告した。

 紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表(SRSG-SVC)のプラミラ・パッテン
(Pramila Patten)氏は、ロヒンギャ難民が殺到しているバングラデシュ南東部の
コックスバザール(Cox's Bazar)を訪問した後、首都ダッカで記者会見。集団レ
イプなどの残虐行為の多くが「人道に対する罪に相当し得る」と述べた。

 ミャンマー軍は、ロヒンギャの武装組織が8月25日に警察の検問所を襲撃したこ
とへの報復としてロヒンギャへの軍事作戦を強化した。コックスバザールには過去
2か月半で約61万人のロヒンギャが避難してきている。

 パッテン氏は「レイプや集団レイプの恐ろしい話を聞いた。レイプされた女性や
少女の多くが死亡している」と報道陣に語った。「ある被害者はミャンマー軍に45
日間拘束され、その間、何度もレイプされたと証言した。他の証言者の体には今も、
明らかな傷跡やあざ、噛み跡など被害の証拠が残っていた」

 その上でパッテン氏は、「民族性や宗教を理由にロヒンギャの女性や少女を組織
的に狙った性暴力など、広範な残虐行為のパターンが見られる」と指摘。ミャンマ
ー北部ラカイン(Rakhine)州における性暴力は「ミャンマー軍が命令、指揮、実
行した」と明言した。

 性暴力の種類としては被害者は一様に、大勢の兵士による集団レイプのほか、公
衆の面前で裸にされ侮辱されたり軍の拘束下で性奴隷にされたりしたと訴えている
という。また、これらの行為にはミャンマー国境警察やラカイン州の仏教徒などの
民兵集団も加わっていたとパッテン氏は述べている。



■ロヒンギャ難民に「深刻な懸念」…議長声明を採択
 https://mainichi.jp/articles/20171107/k00/00e/030/174000c
 (毎日新聞 2017年11月7日)

国連安全保障理事会は6日、ミャンマー西部ラカイン州の少数派イスラム教徒ロヒ
ンギャが難民化している問題について、ミャンマー政府に同州で過度な軍事力使用
を抑制することを求める議長声明をまとめた。

 声明は、ラカイン州で悪化する人権状況と避難民の増加に「深刻な懸念」を示し
た。また、ミャンマー政府が難民の自発的な帰還に向け、バングラデシュや国連、
援助機関と協力することに合意したことを歓迎している。安保理は情勢を注視し続
け、事務総長が30日後に現状報告する。

 米英仏などは法的拘束力を持つ安保理決議の採択を目指したが、拒否権を持つ中
国やロシアの反対が強く、議長声明の採択で落ち着いた。議長声明の採択は安保理
理事国全15カ国の賛成が必要。



■北朝鮮に「重大な懸念」=ASEM外相会合声明案
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2017111600794&g=prk
 (時事通信 2017年11月16日)

 アジアと欧州の各国で構成するアジア欧州会議(ASEM)が20~21日にミ
ャンマーで開く外相会合の議長声明で、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝
鮮の挑発行為を具体的に挙げつつ、「朝鮮半島の緊張の高まりに重大な懸念」を表
明する方向で調整していることが16日、明らかになった。
 時事通信が入手した声明案は「7月4日と28日の大陸間弾道ミサイル(ICB
M)発射実験、9月3日の核実験」と最近の事例を列挙。北朝鮮に国連安保理決議
の即時全面順守を強く迫り、さらなる挑発行為を取らないよう求めている。
 北朝鮮に対しては、今月13日の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が
議長声明で「北朝鮮の挑発的・脅迫的行為は平和と安定の深刻な脅威」と指摘した
ほか、14日の東アジアサミットでも各国から非難が相次いだ。
 声明案は、議長国ミャンマーが抱えるイスラム系少数民族ロヒンギャの迫害問題
には直接は言及していない。しかし、多数のロヒンギャ難民が迫害を恐れ、バング
ラデシュに逃げ込んでいる現状を踏まえ、「非正規移民が出身国、経由国、最終目
的国に多くの課題をもたらしている」と強調。地域・国際社会が一体となって、根
本原因の解消に取り組む必要があると訴えている。
 ASEMはアジアと欧州の協力強化が目的で、日中韓などアジア21カ国と英仏
など欧州30カ国のほか、ASEANと欧州連合(EU)が参加。北朝鮮は加わっ
ていない。



■UNHCR、ミャンマーからの難民数を把握 120,284家族に上る
 https://www.myanmar-news.asia/news_b1oTzxgZlq.html
 (ミャンマーニュース 2017年11月09日)

ロヒンギャ族難民家族の数の把握第1フェーズが完了
国連難民高等弁務官事務所(以下、UNHCR)が、ミャンマーからバングラデシュに
逃れたロヒンギャ族難民の家族数をカウントする第1フェーズを完了させた。これ
により現時点で、難民の数が500,000人以上に上っていることが確実になったと、7
日のプレスリリースで発表した。

UNHCRと、難民救済と帰還を支援するバングラデシュのRRRC(Refugee Relief and
Repatriation Commission)が、クトゥパロン難民キャンプやバルカリ難民キャン
プなどにおいて家族数を把握しデータ化。今も数のカウントは続けられているが、
UNHCRによる調査員100人によって集められた現時点のデータから、120,284家族、
難民の数は517,643人に上っていることが分かった。

大半が危機後ラカイン州から逃れた人々 南部にも調査を進める
今回のカウントされた難民の数には、8月に起きたラカイン州での危機から逃れた
ロヒンギャ族72%が含まれ、それ以前にいた難民の数もカウントされている。

UNHCRは、個々のバイオメトリック登録を管理するバングラデシュ内務大臣と面会
し、難民数カウントの進捗状況について報告した。今後も調査は続けられ、南部に
も調査を展開していく意向を示している。



■ミャンマー「制裁なら経済後退」 ロヒンギャ問題 欧米の報道に反発
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/171106/mcb1711060500012-n1.htm
 (SankeiBiz 2017年11月06日)

 ミャンマーは、欧米系メディアで米国と欧州連合(EU)が同国に対する限定的
な経済制裁を検討していると報道されたことを受け、政府高官らが相次いで反論し
た。2011年の民政移管から続く民主化と経済成長の歩みが、制裁によって後退
するとの主張だ。現地紙ミャンマー・タイムズなどが報じた。

 同国は、8月に西部ラカイン州で軍の治安部隊と武装集団が衝突し、イスラム系
少数民族ロヒンギャの難民が隣国バングラデシュなどに大量流出した。バングラデ
シュ政府によると、同国に流入したロヒンギャ難民は10月後半に60万人を超え
たもようだ。

 ロイター通信などによると、米国やEUはこの問題を受け、ミャンマーの軍上層
部を対象とした限定的な経済制裁を検討しているという。報道では、制裁に関する
結論が出ておらず、経済に与える影響を考慮して棚上げとなる可能性もあるとされ
ている。

 この報道に対し、ミャンマー計画・財務省のトゥン・トゥン・ナイン事務次官は
「経済制裁は、ミャンマーがこれまで重ねてきた経済成長の歩みを退行させる」と
述べた。制裁が実施されれば外国との経済的な競争の機会が失われ、自国を発展さ
せる権利が侵害されるとの主張だ。

 アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の側近も、ミャンマーの民主化は始ま
ったばかりだが、経済面では雇用創出や貧困減少などで先行して成果が出ていると
強調する。この側近は「米国やEUは、ミャンマーの民主化と国内和平実現、国民
の生活向上に向けた努力を損なう経済制裁を実施すべきではない」と述べ、制裁に
反対した。

 トゥン・トゥン・ナイン次官は、ここ数年の米国からの直接投資は期待ほど伸び
ておらず、貿易面でも中国や日本をはじめとするアジア諸国に比べれば米国および
EUと密接な関係にないとし、たとえ米国とEUの制裁が行われても影響は限定的
との見解を示した。

 ただし、協力国が出る可能性もあり、制裁が実際にミャンマー経済に及ぼす影響
は不透明だ。このため同次官は「全ての国との友好関係を維持しなくてはならない。
制裁回避のためにもラカインの状況を正確に明かしていくことが重要だ」とも述べ
た。



■ミャンマー 最大都市で軍支持の大規模集会
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/171114/mcb1711140500001-n1.htm
 (SankeiBiz 2017年11月14日)

 ミャンマーでは、ロヒンギャ難民問題で国軍を支持する民衆らによる大規模集会
が10月29日に最大都市ヤンゴンで開かれた。同国は北部ラカイン州から大量の
ロヒンギャ難民が隣国バングラデシュに流出し、国軍が国際社会の厳しい批判にさ
らされている。AP通信によると、集まった民衆は数千人規模に達し、国旗や軍の
旗を手に行進し、軍への支持を表明した。

 ラカイン州では今年8月にミャンマー軍の治安部隊と反政府武装勢力が衝突し、
多数のロヒンギャが難民となった。バングラデシュ政府などによると、同国へ流入
した難民は60万人を超えた。ミャンマーの実質的指導者であるアウン・サン・ス
ー・チー国家顧問兼外相は、難民の帰還を受け入れる意向とされる。

 10月24日にはミャンマーの首都ネピドーで、同国とバングラデシュの協議が
行われた。現地紙ミャンマー・タイムズによると、両国は難民流出の即時停止やラ
カイン州の早期治安回復などで合意した。難民帰還については基本的な方向性で一
致したものの、具体的な進展はみられなかったもようだ。両国政府は今後、帰還手
続きの検討などを進めていくとみられている。



■熊本赤十字病院の3人が報告 南スーダン、バングラデシュ /熊本
 https://mainichi.jp/articles/20171110/ddl/k43/040/335000c
 (毎日新聞 2017年11月10日)

 内戦が続く南スーダンと、少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」の難民がミャンマ
ーから逃れているバングラデシュで医療活動に従事した熊本赤十字病院(熊本市東
区)の医師と看護師の3人が現地での活動を終え、病院で出迎え式が開かれた。花
束を贈呈された3人は約80人の職員らを前に現地での様子を報告した。

 南スーダンには麻酔科医の大塚尚実さん(43)、バングラデシュには整形外科
医の城下卓也さん(41)と看護師の安部香織さん(32)が派遣された。派遣期
間は大塚さんが約3カ月、城下さんと安部さんが約1カ月。大塚さんはけがをした
人の手術に携わり、城下さんと安部さんは避難民キャンプで診療や感染症予防に関
する活動をした。安部さんは「目の前で苦しんでいる人を支えて、少しでも健康な
生活ができるように支援することが私たちの役割だと再認識した」と話した。



■ロヒンギャ難民視察 21億円の緊急支援決める
 https://mainichi.jp/articles/20171120/k00/00m/010/082000c
 (毎日新聞 2017年11月19日)

 河野太郎外相は19日午後(日本時間同)、バングラデシュ南東部コックスバザ
ールを訪れ、隣国ミャンマーから大量に流入しているイスラム教徒少数民族ロヒン
ギャの難民キャンプを視察した。現地のニーズを日本の支援策に反映させ、問題の
早期収拾に向けて協力姿勢を示す狙い。これに先立ち、首都ダッカでアリ外相と会
談し、食料など総額1860万ドル(約21億円)の緊急支援を決めたと伝達した。

 主要国の閣僚による視察は異例で、河野氏のほかドイツ、スウェーデンの外相ら
も同行した。河野氏は「彼らが元の生活に戻れるよう支援をするのが大事だ」と取
材に答えた。



■バングラデシュに逃れたロヒンギャ、61万人に IOM
 http://www.asahi.com/articles/ASKC76JQPKC7UHBI02S.html
 (朝日新聞 2017年11月7日)

 国連の国際移住機関(IOM)は7日、ミャンマーから隣国バングラデシュに逃
れたイスラム少数派ロヒンギャの総数が今年8月以降で、61万1千人に達したと
明らかにした。ミャンマー西部のラカイン州を中心に約100万人といわれるロヒ
ンギャの約6割が、バングラデシュに越境して難民になったことになる。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も同日、バングラデシュの難民支援当
局とともに同国のロヒンギャ難民キャンプをまわり、12万284世帯、51万7
643人の調査を終えたことを明らかにした。

 その結果、子供がロヒンギャ難民総数の54%を占めることが判明。また、全世
帯の3分の1の世帯は厳しい状況に置かれていると判断された。特に14%のシン
グルマザー世帯は、十分な支援を受けられない状況が続いているという。



■ローマ法王に“ロヒンギャという表現 使わないで”
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171109/k10011216771000.html
 (NHK 2017年11月9日)

ミャンマーの少数派、ロヒンギャの人たちが隣国への避難を強いられている問題を
めぐり、今月下旬からミャンマーを訪れるローマ法王のフランシスコ法王に対し、
現地の教会のトップが「ロヒンギャ」という表現を使わないよう求めていて、問題
の根深さがカトリック界も巻き込みながら浮き彫りとなっています。
フランシスコ法王は、今月27日からミャンマーとバングラデシュを訪れて、アウ
ン・サン・スーチー国家顧問などと会談する予定で、60万人を超えるロヒンギャ
の人たちが隣国のバングラデシュへの避難を強いられている問題の解決の重要性を
強調すると見られています。
法王の訪問を前に、ミャンマーのカトリック教会で最も位の高い枢機卿が、ロイタ
ー通信のインタビューで「ロヒンギャという表現は、軍や政府、国民からも受け入
れられない」として、法王に「ロヒンギャ」という表現を使わないよう求めている
ことを明らかにしました。
ミャンマー政府は、法律で認められた民族ではないとして、「ロヒンギャ」という
表現を認めておらず、各国にもこの表現を使わないよう求めているほか、現地で支
援活動を行っている一部の国際機関も、政府への配慮などから表現を控えています。
フランシスコ法王は、これまで「ロヒンギャ」という表現を使って国際社会への支
援を呼びかけているだけに、今後の対応が注目されるとともに、問題の根深さが改
めてカトリック界も巻き込みながら浮き彫りとなっています。



■スー・チー氏側 安保理議長声明に反発
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171108/k10011215851000.html
 (NHK 2017年11月8日)

ミャンマーで少数派のロヒンギャの人たちが隣国のバングラデシュに避難を強いら
れている中、国連の安全保障理事会が人権の擁護などを求める議長声明を発表した
ことに対し、ミャンマーを事実上率いるアウン・サン・スー・チー氏がトップを務
める国家顧問府は、「問題解決に向けた隣国との交渉を著しく妨げるおそれがある」
として反発しました。
ミャンマー西部のラカイン州では、少数派のイスラム教徒のロヒンギャの武装勢力
と政府の治安部隊との戦闘の影響で、60万人を超えると見られるロヒンギャの住
民が、隣国のバングラデシュに避難しています。
こうした中、国連安保理は6日、ミャンマー政府に対し、行き過ぎた軍事力の行使
をやめ、人権を尊重するよう求める議長声明を発表しました。
これに対し、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏がトップを務める国家顧問
府は、8日、「問題はミャンマーとバングラデシュの間でのみ解決できるもので、
議長声明は2国間の交渉を著しく妨げるおそれがある」とする声明を発表し、安保
理の対応は内政干渉だと反発しました。
ロヒンギャの人たちをめぐる問題では、スー・チー氏に対して事態を人道的に収束
させるよう求める国際的な圧力が強まっています。
スー・チー氏は、今週ベトナムで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の
首脳会議や、フィリピンで開かれるASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議に
出席する予定で、こうした国際会議の場でも各国から説明を求められることになり
そうです。



■ロヒンギャ支援の国連安保理議長声明にミャンマー反発
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171107/k10011213831000.html
 (NHK 2017年11月7日)

ミャンマーの少数派のロヒンギャの人々が隣国に避難を強いられている問題で、国
連の安全保障理事会は、ミャンマー政府に対して帰還の支援や人権の擁護を求める
議長声明を全会一致で発表しましたが、ミャンマー政府の代表は緊張を高めるだけ
だと反発し、孤立が際立つ形となりました。
ミャンマー西部のラカイン州では、少数派のイスラム教徒ロヒンギャの武装勢力と
政府の治安部隊の間で起きた戦闘の影響で、これまでにロヒンギャの住民60万人
以上が隣国のバングラデシュに避難しています。
この問題で対応を協議してきた国連の安保理は6日、議長声明を発表しました。
声明では、ミャンマーの治安部隊がロヒンギャの人々に対して行った人権侵害の数
々に深刻な憂慮を表明するとしたうえで、ミャンマー政府に対して、行き過ぎる軍
事力を行使せず人権を尊重するよう求めています。
また、ミャンマー政府がWFP=世界食糧計画による食糧支援を厳しく制限してい
ると指摘し、無条件の人道アクセスを認めるよう改めて求めています。
これに対して、会合に招かれたミャンマーの国連大使は、「議長声明は異なる民族
間の緊張を高めることにつながる」と述べて、ロヒンギャの支援に国際社会の関心
が集中することに反発し、孤立が際立つ形となりました。
会合のあと、イギリスのアレン国連次席大使は「国際社会は明確で一致したメッセ
ージをミャンマーに送った」と述べ、ミャンマー政府の行動を見守るという構えを
示しました。



■国際社会の非難強まるロヒンギャ問題 山田剛シニア・エディターに聞く
 日経プラス10「フカヨミ」
 https://www.nikkei.com/article/DGXZZO23038030S7A101C1000000/
 (日本経済新聞 2017年11月6日)

小谷:ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャが迫害されている問題で、米国
務省はミャンマー国軍の幹部らを対象にした制裁措置を検討していると明らかにし
ました。このロヒンギャ問題、8月にロヒンギャの過激派とミャンマーの治安部隊
が衝突して以降、60万人を超えるロヒンギャの人たちが隣国のバングラデシュに逃
れています。こうした中、10月24日にミャンマーとバングラデシュ両政府がロヒン
ギャ避難民の帰国について協議しましたが、具体的な合意内容の発表には至らず交
渉は難航しています。この問題、解決へと向かうのでしょうか。日本経済新聞の山
田剛シニア・エディターに聞きます。そもそもロヒンギャが迫害を受けているのは
なぜですか。

□無国籍の民族「ロヒンギャ」
「宗教の違いと不法移民集団とみなされていることです。仏教徒が多数派のミャン
マーにおいて、ロヒンギャはイスラム教の少数民族です。ミャンマー政府は1982年
に制定した国籍法でロヒンギャを『民族』としては認めていません。政府としては
あくまでも『バングラデシュからの不法移民』という扱いでロヒンギャを見ていま
す。彼らには国籍も与えられていません。移動や居住、結婚の自由なども制限され、
教育の機会も限られています。これはまさに人権に関わる状況で、国際社会でも問
題となっています」
小谷:問題解決に向け、ミャンマーのトップであるアウン・サン・スー・チー国家
顧問が新組織を作ると表明しましたが、はたしてうまくいくのでしょうか。

□スー・チー氏に立ちはだかる壁
 「難しいと思います。その背景に2つの大きな壁があります。『軍の存在』と
『国民世論』です。1つ目の『軍の存在』ですが、ミャンマーの政治に強い影響力
を持つ軍は8月25日に起きたロヒンギャ過激派との衝突以来、彼らをテロリストと
みなしています。ミャンマーでは憲法上、国防や治安維持、国境管理などは軍の管
轄であり、国のトップであるスー・チー氏といえども手出しはできない状況です。
その憲法を改正するためには、国会議員の75%を超える賛成が必要ですが、上下両
院とも議員定数の25%が軍人に割り当てられているため、憲法改正は非常に難しい
状況です」

小谷:軍の力が相変わらず強いということですね。2つ目の「国民世論」はどうい
ったことでしょう。
 「ミャンマー国内のロヒンギャに厳しい国民世論が事態を複雑にしています。ミ
ャンマーでは、かつてイスラム教徒と仏教徒の対立がありました。人口の90%以上
を占める仏教徒の間では、今も宗教や容貌、言語が違うロヒンギャを排斥する傾向
があります。総選挙で圧勝して政権に就いたスー・チー氏ですが、ロヒンギャを過
剰に支援・優遇したりすれば多数を占める仏教徒が反発し、政権基盤が揺らぐ危険
性があります。人権問題を重視する国際社会の圧力も高まる中、まさにスー・チー
氏にとっては国際世論と内政の板挟み、八方ふさがりの状況です」
小谷:米国やEUなどがミャンマーへの制裁を検討していますが、圧力をかけるこ
とで問題を解決することはできるのでしょうか。

□足並みそろわぬ国際社会 長期化で弊害も
 「ポイントになるのが中国の存在です。ガスパイプラインの建設などでミャンマ
ーと密接な関係を維持している中国は、一貫してミャンマー政府寄りの立場といわ
れています。それを裏付けるニュースがありまして、英国とフランスが国連安全保
障理事会の理事国に対し、ミャンマー政府がロヒンギャへの軍事行動を即座にやめ
るよう求める決議案を配布しました。しかし、これには中国が反発しており、採決
のめどはたっていないのが現状です。過去にシリア難民が大量に流入した苦い経験
をもつ欧州諸国の一部では、ロヒンギャ問題になかなか触れない、態度がやや消極
的という現状もあります」

小谷:とはいえ、国際世論全体としてはロヒンギャを擁護する方に立っているとい
うことでしょうか。
 「国際社会は非常に人権を重視している、これははっきりしています。」
小谷:今回のロヒンギャ問題解決にはまだ時間がかかるのでしょうか。
 「これまでのいきさつを考えてみますと、もう少し時間がかかりそうです。心配
なのが、8月に武力闘争に出た過激派組織の動きです。この時は数百人規模のロヒ
ンギャ過激派が警察施設などを襲撃し、双方に百人以上の死者が出ました。その過
激派組織『アラカン・ロヒンギャ救世軍』の指導者は、パキスタンやサウジアラビ
アのイスラム過激派組織との関与も指摘されています。もちろん過激派に入ってい
るのはロヒンギャのごく一部ですが、過激派によるテロが相次げば、『難民問題』
や『内政問題』だったロヒンギャ問題が、一気に『対テロ作戦』といった国際的な
問題に発展してしまう可能性もあります。そうなれば、ミャンマー政府や軍による
いわゆる『迫害』を正当化してしまう危険もあります。ロヒンギャ問題に国際協調
と即応性が求められるのはこうした背景があるからです」



■国連総会、掃討作戦中止求める決議採択 ロヒンギャ問題
 http://www.asahi.com/articles/ASKCK1RCNKCKUHBI001.html
 (朝日新聞 2017年11月18日)

 人権問題を扱う国連総会(193カ国)の第3委員会は16日、少数派イスラム
教徒ロヒンギャらが迫害され、隣国バングラデシュで難民になっている問題につい
て、ミャンマー政府に進行中の掃討作戦をやめることなどを求める決議を賛成13
5カ国で採択した。

 決議は、イスラム協力機構(OIC)が主導。反対は、ミャンマー、中国、ロシ
ア、フィリピン、ベトナム、カンボジア、シリアなど10カ国。日本やタイ、シン
ガポールなど26カ国は棄権した。

 ミャンマー政府は、同国西部ラカイン州などに住むロヒンギャについて宗教や言
語の面からバングラデシュ移民とみなし、ミャンマー国籍を認めていない。8月に
ロヒンギャとみられる武装集団が警察施設を襲撃したのに対し、治安部隊が掃討作
戦を展開。8月以降だけでも、60万人余りが難民になった。

 決議は、ミャンマーの掃討作戦が少数派への「組織的な暴力と人権侵害をもたら
している」と指摘。ミャンマー政府に対し、国連調査団などの無制限での現地調査、
人道支援の受け入れ、難民になった人々の自発的で安全な帰還の実現などを求めて
いる。

 ログイン前の続きOICを代表してサウジアラビアは「決議の狙いは少数派への
暴力を止め、人道支援のドアを開けることだ」と支持を求めた。

 日本は「ミャンマーが受け入れられる形の調査でないと効果的なものにならない」
と主張。決議がミャンマーへの特使の任命を求めた点についても、既にミャンマー
の人権についての特別報告者がいると指摘。「日本の意見が十分に反映されていな
い」と棄権理由を説明した。

 決議は12月の国連総会本会議で正式に採択される。総会決議に法的な拘束力は
ないが、国際社会の意思を示す効果がある。




■動画:傷ついたロヒンギャを日に200人治療、難民キャンプの野戦病院
 http://www.afpbb.com/articles/-/3149480
 (AFP通信 2017年11月6日)

 【11月6日 AFP】イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の生後8か月のその
男の子がバングラデシュにある難民キャンプ内の野戦病院に着いた時、命の火は今
にも消えそうだった。肺炎を起こし、呼吸をするのも困難な状態だった。
 だが、彼は助かった。南東部コックスバザール(Cox's Bazar)に新設された赤
十字(Red Cross)の野戦病院の医師たちに救われたのだ。この病院は、ミャンマ
ーとの国境沿いに広がるすし詰め状態の難民キャンプにある医療施設としては最大
規模だ。
 その男の子、モハマド・ハレスちゃんは、8月末以降にミャンマーでの民族抗争
から逃れてバングラデシュへ渡った60万人以上のロヒンギャ難民の一人だ。
 到着した難民の多くが病気を抱え、飢え、銃や地雷による傷を負っており、国境
付近のキャンプにある医療施設の窮状に拍車をかけている。
 赤十字の野戦病院の医師たちは日に200人にも上る患者を診察している。陸路や
海路でバングラデシュに流入し続けるロヒンギャの多くは、一刻も早く治療が必要
な状況だ。
 過密状態のキャンプには、病気がまん延する危険が忍び寄っている。何十万人も
の難民が適切なトイレのない簡易的な小屋に押し込められるようにして暮らしてい
るからだ。
 医師たちは、コレラなど汚染された水を媒介とする病気が広がることを懸念して
いる。すでに子どもを中心に何千人もの患者が激しい下痢に襲われている。
 野戦病院の医師によると、丘の斜面に竹やビニール製の小屋が立ち並ぶ、救援施
設から離れた場所にも今後は移動診療チームを派遣する計画だという。映像は、10
月22日撮影。(



■住民集め銃撃、乳児は火に ロヒンギャが語る大量殺人の実態 CNN EXCLUSIVE
 https://www.cnn.co.jp/world/35110319.html
 (CNN 2017年11月13日)

 少数派イスラム教徒ロヒンギャの住民が虐殺されたと伝えられるミャンマー西部
ラカイン州。同州トゥラトリ村に住んでいたロヒンギャ女性のムムタズさんは、焼
け焦げて互いにもつれ合った複数の遺体の上に自分も放置されていたと証言する。
 「彼らは次々に人を殺して遺体をうず高く積み上げた。まるで竹材のように」
「遺体の山には人の頭や人の脚があった。自分がどうやって抜け出せたのか分から
ない」。ムムタズさんはそう振り返る。
 恐怖はそれで終わらなかった。遺体の山から抜け出したムムタズさんは民家に引
きずり込まれ、複数の兵士によって強姦されたと訴える。その後、この家は施錠さ
れ、放火されたという。


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