まいにちはなたば

キレイな花、枯れた花、トゲだらけの花。
毎日いろんなことがあるけど、遠くから見れば、やっぱりきれいな花束だと思うよ?

続々、アルバム

2008-08-01 14:25:22 | 想い
2度目にフィリピンに行った頃には、
政府からも「汚点」だと思われていたこの場所は、
強制撤去され、もう跡形もなく。
そこにはマンションが建てられていたのだという。

でも。
いくら住む場所を、半ば無理やり与えられても、
人々が生活の糧を得るための手段はなく。
別の小規模な<マウンテン>ができるだけで、
そのマンションとやらに住む人は少ないのだとか。

2度目のフィリピン訪問の際にも、
そういった、マニラの不法占拠者たちの
住む地域(いわゆる、スラム街)へ行きました。
その訪問した家の人は、
サンパギータという、爽やかな香りのする花の

「生花ネックレス」を何十本もつくり、

これを、道行く人々に買ってもらい、
それで、日本円にして一日百円ちょっとの現金を稼ぎ、
なんとか食べている、という家でした。

その、高さ130~140センチしかない(←ほんとによ)、
中では座ることしかできない、箱のような「家」の中に、
(驚くことに、その『上階』にも別の家族が住んでいます。)
テレビがあり、扇風機があり、家族の写真があり、
(電力は、そのへんの電柱から不法に引いてくる‥らしいですよ)
マリア様の像と十字架があり。

手に入ったモノ、かけがえのないモノ‥、
全てを押し込むようにして、ようやく建っているその「家」
‥といっても、不法に建てられたバラック、です。

そんな「家」でも。
「地方に帰っても、もう親戚もいない。土地もない。
 ここで、こうする以外、どうしようもないんです。」
と、その人は言っていました。

そして。
「おみやげに」と、その場にあった、
何十本ものサンパギータのネックレスを全部
つまりは、その日の稼ぎの元、全てを
私たち一行に下さったのでした。

一緒にその家で話を聞いていたメグちゃんは
帰り道、そのネックレスの束を手に
しばらくの間、流れる涙を抑えることができなかった‥

‥そんなことも、キャンプ帰りの車の中で、
ありありと、思い出しました。



私には、妙なことに。
今の日本人の暮らしが、
あの、中では座ることしかできない「家」の中で
「ここで、こうする以外、どうしようもない」
と言っていた、あの人たちの姿のほうと重なって見えたのです。
海に面した小さな町で、周りの人たちと助け合い、
大自然の恩恵の中で、自然とともに生きて‥生かされている、
あの貧しい人たちの姿ではなく。

「ここで、こうする以外、どうしようもない」
‥今の日本で、そんなふうに思い込んでいる人って、
結構多いんじゃないのかな。
今の生活、地位、価値観、人からどんなふうに見られてるか‥。
全てを「今のまま」維持し続けないと、立ってもいられない、
そんな、強迫観念と言ってしまってもいいようなものに、
取り憑かれている人たちってのが‥
たくさんいてはるように、思うのです。


最後のホームステイから帰る別れの時、
私はみんなに、涙ながらに、こんなことを言ったんだっけ。
「モノを持つこと、リッチになることは悪いことじゃない。
 でも、心を大切にして。人を愛することを、決して忘れないで。
 今の日本人のようには、ならないで。」


荷物箱のような「家」に住んでいた、あの人たちと比べると、
自分の生活をより『善い』ほうへ変える「余力」が、
私たちには、まだまだあるはず。
ついつい、ふつーに生活していると、
快適なほう、ラクなほうばかりを求め、
そして、モノやカネのほうにばかり、目が行きがちだけど。


キャンプの時、中高生以外にも、
神父さん×2人に加え、外のスタッフのオッチャンたちも
何人も話を聞いてくださっていて。
話し終えたあと、しばらくいろいろ訊かれたり
話し合ったりしていたのだけど。

結局、
『この大きすぎるモンダイ、いったいどうしていくのがいいのか??』
という話になり。
私、おしゃもじ戦士は、思わず、
忘れないことっ!!』と、アルバムを指差し、
半ば、叫ぶように答えました。
そのとき一緒に話してた神父さんも、
日々の自分のこの生活の中で、できる努力をし続けること、
分かち合いの気持ちを持つこと。広い視野をもって。
ってなあたりの話しをしてはって‥。
私の意見に、ほぼ同意してくれてはりました

 
 視野を広くもつ努力をしながら
 自分のこの経験と、ほんとうに大事なことは何か、を
 忘れないようにすることっ
 自分のすべきことは、周りがどうであれ、 
 キッチリやりつづけることっ


‥ねっ??

おしゃもじ戦士、今回のキャンプでまた、
決意を新たにしたのでありました~




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