まいにちはなたば

キレイな花、枯れた花、トゲだらけの花。
毎日いろんなことがあるけど、遠くから見れば、やっぱりきれいな花束だと思うよ?

続、アルバム

2008-07-31 09:22:06 | 想い
その場所の広さは、21ヘクタール(東京ドーム建築面積の約5倍)。
もともと平地だったところに、マニラ中のゴミで出来上がった
<マウンテン>の高さは30メートル。
そのゴミが暑さや、重さによる圧力、発酵などにより
自然発火し、常に煙をあげ、くすぶりつづけている‥。
どの写真も、全体に煙っているのが、わかるでしょうか?
故に、その場所は、東洋最大のスラム街<スモーキーマウンテン>
と呼ばれていました。

(アルバムの写真だと、なんとか人物の大きさがわかるんだけど‥。
 写真中の矢印の先の白い点は、看板。
 看板の半分くらい幅のヒトが、実際は横に写ってます。)


それは、ゴミの山なのだけれど、見方を変えれば「宝の山」。
まだ食べられる食べ物もあれば、リサイクル可能なプラスチック類、
金属・ガラス類は、現金に換えることができる。
今の日本で言えば、『ホームレス』の人たちが、
生活の糧を求め、籠とハサミを手に「宝」を探し出し拾いあつめ、
不法にバラックを建て、そこで生活している。
その数は(話をしている時、同室していたフィリピン人の神父さんの
話によれば)9万人にもなっていたという。

店だってあって、「街」と呼べるまでになっている。
(右下は、スモーキーマウンテン内の「露店」
 食べ物には、山ほど黒い点が写っています。
 もちろん、ハエ。実際は一匹一匹が、
 手をすり足をすり、動き回っています。)

子どもから大人までが、そこで「生活」しているその街には、
教会だって、できていて。
私が訪問したその教会の祭壇は、ボロタイヤやトタン、
廃材、バケツなどで『装飾』されていて。
「自分たちの生活、そのままを表現した」のだと。

‥いつまでも、忘れることのできない、祭壇の写真です。


その場所の臭いは、
きっと日本に居ては、想像もできない。
煙とゴミと、それらが腐った臭いが入り混じった‥臭い。
私は、その日見なかったのだけど、同行していた人たちの中には、
「dead person」が運ばれて来ているのも、見た、という人も。
話しの時、同室していたフィリピン人の神父さんも、
修道会の活動でスモーキーマウンテンに通っていた時期があった
とのことで、最初の4日間は嘔吐が抑えられなかったぐらい、だと。

不衛生、なんてどころの話じゃない。
人々の健康状態も、恐ろしく悪い。

そういや、
写真に写る私たちも、ものすごい顔をしている。

思わず口と鼻をおさえたくなる強烈な臭気で、
ハンカチを取り出そうとした私たちは、
「ここで生活するしかない、
 毎日をここで過ごしている皆に失礼にあたる。」
そう、同行したフィリピン人の仲間たちからたしなめられ、
目を、鼻をつく臭いのする煙の中を、ハンカチなしで歩いている‥。

そんな、私の写真を見て、説明を聞いて、
中高生たちは、何かを感じてくれたんだろうか。



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