映画・「鉄くず拾いの物語」予告編
この物語は、最近までつい昨日の様に伝えられていた「バルト三国」での話だ。確か結果としては、舞台になった「ボスニア・ヘルツェゴビナ」は、欧州からの介入もあり、比較的有利に近隣戦争を終えたと思っていたのだが...
実際には、少数民族である「ロマ族」は、その国・ボスニアの危急存亡に勇敢に参戦し、兄弟や同じ村民を戦死させてまで「勝利」をもたらして来た筈だが、あらゆる保障から除外され、健康保険すら与えられていないのが現実だった。
以上の「背景説明」を全く知らず、異状に混んでいるミニシアターでこの映画を見たわけだが、見るからに「貧乏」に関わらず、非常にゆっくりと、淡々と進んで行く様に先ず感動した。貧乏を笑い飛ばしながら、「少ない稼ぎを、家で待っている奥さんにどう説明すべきか?」とか、見るからに大変な「鉄くず」つくりは、観客にも良く伝わってくる。
だから奥さん・セナダさんも、日本の落語の「死神」の様に、「稼ぎの悪い旦那を追い詰める」ような「浅はかな女」とはならず、淡々と貧乏を受け入れているのだ。この間の旦那さん・ナジフとのやり取りも良い。本当に好きあっている二人が素晴らしい!!
子供である二人の女の子の中で、やたら高圧的な年上の姉から姉妹喧嘩となるのだが、セナダは独特な止め方をする。弱者を、あるがまま受け入れるという感じだろうか。現実にあった事柄が、良く再現されている。
全国の皆さん、是非劇場にお運びを!! : 2/1から全国へ
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