アンジョルラスが好き

おもにAaron Tveitについて
彼に興味が無ければつまらないです。
コメント欄が面白いので読んで下さいね。

リラの恋・アンジョルラスを帰して

2013-08-25 | 妄想のアーロン

アンジョルラスの無事を祈るリラの歌です。リラじゃなくてリア(ミシェル)のバージョンで。

 俺たちには誰も歌ってくれないので、自分たちでBring Us Home



Lilasさんの書かれたリラがバリケードを出て行くのは、暴動の日の朝ですが、これを読んで
ブログ主も妄想したくなりました。
暴動の前日にアンジョルラスが行く偵察に、リラもついて行けば良いんじゃないかと。
ふたりっきりになれるし・・・

書いてるうちに段々長くなりました。ラブシーンにを付けましたので、
面倒な人は、そこだけ読んでね。

■ブログ主の妄想です。アンジョルラスの偵察について行くリラです。


リラは、もうカフェ・ミュザンに来るなと、毎日のようにアンジョルラスに言われていた。
バリケードを築いて、中に立て篭もる時に、アンジョルラスはリラにきつく出て行くように
言い渡した。だが、リラは動かなかった。仕方なくアンジョルラスは、リラに建物から
出ないことを条件に、残るのを許したのだった。


リラは古い布を裂いて包帯を作り、怪我をして建物に運ばれた者の手当てをして
忙しく働いた。外で戦うアンジョルラスの無事を祈りながら。

マリウスが火薬の樽に火をかざして脅したお陰で、敵は思いのほか早く退散した。
それでも、たくさんの仲間が銃撃を受け、エポニーヌも死んでしまう。
銃口を押さえた手のひらからはおびただしい血が流れ、そして弾は彼女の胸も貫いていた。

 マリウスの鈍感な言葉に、毎日胸を貫かれていた私

エポニーヌの胸を貫いた弾は、リラの胸も貫いていた。彼女は本気で死を意識した。

アンジョルラスが死んだら、リラは生きていけるだろうか。彼が死ぬ・・・そう考えただけで、
リラの胸は鉛を流し込まれたように、固まってしまう。
このバリケードで、本当に革命が起こせるんだろうか。

2年前の戦いでは、民衆が前王を追い出した。鎮圧部隊を撤退させ、ルーブル宮殿に3色旗が
はためき、バリケードからは歓喜の声があがったという話を、アンジョルラスが話してくれた。


7月革命(1830年)の絵です。私、これ、最近までフランス革命(1789年)だと思ってました。

なのに、たった2年で、また民衆は王に戦いを挑んでいる。

人々の苦しみや怒りは、あのとき以上に膨らんでいるし、いたるところでバリケードが作られている。
誰もが革命の成功を信じているから戦えるの? このままだと、死ぬより生きるほうが辛いから?

けれど、彼女はおびえながら思う。自分のことだけだと彼が聞いたら怒るだろうが、リラは何より
アンジョルラスの死が、本当に何より怖かった。革命の失敗より、いや、自分の死よりも怖かった。
たとえ敗走することになっても、生きていて欲しい。だが・・・

 命かけろよって、歌ってるし

負けても生きる、それはアンジョルラスにはできないことだとリラにはわかっていた。
革命が失敗すること、それはアンジョルラスの死を意味している。
たとえ命を奪われなかったとしても、彼は生きてはいないだろう。


今日の戦いでは、バリケードは無事だった。でも明日は?
戦いなど経験したこともないリラにわかるはずも無いことだが。



ふと、目をあげると、アンジョルラスが扉のところに立っていた。

頼みがあるんだ、リラ」

「これから、モンデトゥール街を抜けてサン・メーリーの防塞を見に行くんだが」

「お前もいっしょに来てくれ。女連れのほうが怪しまれないから」
アンジョルラスといっしょにいられる・・・一瞬喜んだリラだったが、次の瞬間、浮かんだ疑惑に
気持ちが揺れた。

「私は、ここに帰ってこられる?」
アンジョルラスが決して嘘を言えない性格なのを知っているリラは、必死で目を見つめた。
彼は、一瞬たじろいだように目を伏せた。


「私からは火薬の匂いがするわ。服に血もついてる。バリケードから来たって言われるわ。
 捕まって殺されるより、ここにいたい。」

するとその時、アンジョルラスは、いきなり、リラの髪に顔を埋めた。
ほんの一瞬のことだった。リラの胸に甘い痛みが走った。

「火薬の匂いなどしない。お前からは。お前からするのは・・・」

アンジョルラスは、言いかけて黙った。
そして、一時でも感じた甘い思いを封じるように、厳しい顔に戻った。

 また、妄想かよ そんなことしないって。

「暴動に巻き込まれて出られなかったと言えばいい。女を、それは以上詮索しない。」

「行くぞ、時間がないんだ。」

帰ってくるなと言われても、帰ってくればいいんだ。リラは思った。
それに、ふたりになれるのだ。
今、この時を逃したら、もう二度と、二人きりにはなれないかも知れない・・・
こんな時なのに、いや、こんな時だからこそ、リラの胸は高鳴った。

リラは、アンジョルラスの後を追いかけた。

追い始めて、すぐにアンジョルラスの嘘がわかった。



暗闇をぬって、すべるように移動して行くアンジョルラスにリラはついていけない。
そんなリラを彼は静かに待っている。
近道のために塀を乗り越えるのが、リラにはできないので、アンジョルラスがリラを
上から引き上げた。そして、先に飛び降りて、塀につかまるリラを抱き下ろすのだった。

「女連れのほうが怪しまれないというのは、うそ。彼ひとりだと、誰の目にもつかないで偵察できるのに・・・」
リラの不安は的中した。アンジョルラスは、彼女を帰すつもりなのだ。
もちろん、それは最初からわかっている。それに、どちらにせよ、リラは防塞に戻る気でいた。

いつも見慣れたモンデトゥール街が、今日は全く違った顔を見せていた。
通りに面した家は、固く戸が閉められ、窓からの灯りは、わずかしか漏れていなかった。
ほのぐらい外灯がともる通りも、人っ子ひとり通っていない。
街は静かな恐怖に包まれていた。

 また適当な画像を貼る いつの時代のいつの建物かは不明

一軒の廃屋の塀によじのぼると、アンジョルラスは手を差し伸べてきた。
ふたりは、廃屋の庭に立った。アンジョルラスは崩れそうな建物の二階へと登って行く。
あわててリラがついて行くと、彼は朽ちた窓から外を見ている。


「ここを抜けて川沿いに少し行くと、お前の住むマンソンジュ街だ。ここを出たらお前は帰れ。」

■ベートーベンのピアノソナタ・月光

暗闇の中に、町並みがぼんやり浮かんでいた。厚い雲の切れ目から月が顔を出し、尖塔や鐘楼、川も見える。
そして、遠くに浮かぶわずかな赤い光、あれがサンメーリーの要塞だと、アンジョルラスは言った。
夢の中で見た幻影のように、うっすらと遠くに曇るその要塞を、震えながらリラは眺めた。


ここらへんからかなぁ。たいしたことないけどラブシーンは。
「サン・メーリーは無事なの? アンジョルラス、あなたといたい。私は出て行かない。」

「大丈夫だ、夜明けと共に民衆が立ち上がるよ。」

「夜が明ければ、全てが決まるんだ。だからリラ、今は俺を自由にしてくれ。」
リラは胸がいっぱいで、何も答えられない。涙が溢れてきた。

「悪かった、リラ。やはりお前を抱いたりするべきじゃなかった・・・もう時間がない。俺は行く。」



待って、違う、そうじゃない。そうじゃないわ。リラは、ふと、あの気持ちを思い出した。
それは、ほんの昨日のことなのに、とても遠い記憶のよう。二度と帰らない日のような・・・遠い・・・
確かに、昨日はアンジョルラスの腕のなかにいたのに。

ひとつになったと思った瞬間にも、次に来る別れに震えていた、あの昨日の・・・

だけど、私はあの時、決心したんではなかったの?
それがアンジョルラスの選んだ道なのなら、引き止めないって。
私はもう泣くのはやめようって。
愛されてもいないと思っていた彼に、全てを愛されたんだから・・・

アンジョルラスの頭の中には、今はもう私などいない。
彼の頭は、これから始まる戦いのことでいっぱいなんだから・・・



リラは、アンジョルラスのほうに向き直ると、小さく言った。

「バリケードには戻らない。だから約束して、無事に戻って来るって。そして、最初に私を尋ね・・・・・・」
リラは、はっとして思わず言葉を止めた。

アンジョルラス、今、手のひらで目をぬぐったの?泣いているの?私のために?



リラが彼の胸に無我夢中で飛び込こもうとした瞬間、倒れるようにアンジョルラスが彼女に身を投げてきた。

「許してくれ、リラ。俺はお前が死ぬのだけは耐えられないんだ。それを考えると狂いそうになるんだ。
 自分はお前を苦しめているのに、本当に勝手な言い草だ。だが、許して欲しいんだ。」

彼が泣くのを見るのは初めてだった。ほんの少年のころから彼は一度も泣いたことがない。
リラは彼の胸に顔を埋めて、唇を押し当てた。アンジョルラスの体が震えている。

涙を見せたのを恥じたのか、彼はさっと体を離すと顔をそむけるようにして戸口に向かった。
「アンジョルラス」
リラの声に振り返った彼は、思わず息を呑んだ。

認めようともせず、押さえつけてきた彼の中の欲望が、リラの解かれた胴着の紐を見ていきなり
膨らみ破裂した。リラの露わな両胸と腕に顔を埋め、激しく抱きしめた。
そして、ほこりだらけの古い長椅子に、リラを横たえた。


この曲、多少意味不明で不気味な歌詞に、暗くて甘いメロディで好きなんですよね。

・・・今どこにいるんだろう・・・何をしているんだ・・・
白く暖かく、甘いもやに包まれたような・・・

静かに雨が降り出して、わずかばかりの月の光りも消えた部屋・・・
どのくらい時間が経ったんだろう

アンジョルラスは急いで起き上がると、少しあわてたように懐中時計を取り出した。
そして、ほっと安堵のため息をついた。まだ時間はある。

 マリウスにだけは、ばれたくないかも・・・

彼は時間に正確な男で、いつ何時も常に時計を見るのだが、不思議なことにリラといるときだけ
時間のことを忘れた。リラといると、その時間が、一瞬なのか、永遠なのかもわからない。

なぜだろう、リラといると・・・

 ああー、リラの体さぐってる場合じゃないんだよ。敵をさぐらないと!

ふたりは無言で屋敷を出た。
門扉を越え、川沿いに来ると、リラの家はすぐそこだった。
アンジョルラスの顔を見上げたリラは、不思議な幸せに包まれた。
そこには、今までに見たこともないくらい晴れやかな顔をした彼がいたからだ。
「待っていて、リラ。必ずお前のもとに帰るから 」
彼はリラにキスをすると、次の瞬間、闇に呑まれていった。


「他人に言うわりには、自分は何やってんだよ~」「はい、すみません。」

リラは、少しの疲れも感じなかった。眠る気になれなかった。
戦いが始まるという不安は消えてはいない。
けれど、彼の最後に見た顔が、喜びに溢れていたのを思い出し幸せだった。

民衆が蜂起するように祈るだけ・・・今はそれしかない。

明日、すべてが決まる・・・そう、明日
アンジョルラス・・・またきっと逢えるはず。神様、お願いします、彼を帰して。



☆リラの住むマンソンジュ街(mensonge=嘘)です。街の場所とか名前とか知らないしw

アルマゲドンでも、海猿でも、タイタニックでも、沈み行く船であろうが、隕石がぶつかりそうな地球で
あろうが、バディが水に沈んで窒息寸前であろうが、恋人たちには関係ない。
ふたりの愛の時間は誰にも邪魔できないの~って、バカなシーンがあるじゃないですか。
恋人たちには、時間が止まるんですよ。だからね、ラブシーン、そんなに時間使ってないということで。
じゃなきゃ、アンジョルラスが超早撃ち

ところで、リラとアンジョルラス、いったい何回別れのシーンやったら気がすむんでしょうか。
多分、後、一回、残るは死別・・・
リラといっても、書いたのがyuriですから、かなりいつものリラより獣ですみません。

あと、これは、書いててちょっと気になったんですが、
アンジョルラスの一人称って、俺?私?
なんとなく僕は似合わない気がして。
字幕では、One Day Moreの時、俺になってましたよね。
マリウスは僕? バルジャンは私だったっけ?

すごいわ、私。10回くらい見たのに、マリウスがなんて喋ってたか覚えてない。

多分、アンジョルラスは、男たちの中で喋ってるから、俺、お前を使ったんだと思います。
意外と、我(われ)とか似合いそう。だけど、普通に喋るときは使わないかw



最新の画像もっと見る

13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yuri)
2013-08-25 02:45:27
アンジョルラスは、なんで暗闇でも懐中時計の針が読めたんでしょうか・・・

なんか破綻なく書くのって難しいね。
色々、変な所は無視して下さい。
Unknown (ナミ)
2013-08-25 14:36:29
はじめまして。ナミと言います。
いつも楽しく拝見させて頂いております。
いきなりのコメントですみません。
ですが、いつも小説やアーロンの情報を見させて頂いているので、ぜひお礼をと思い書かせて頂きました。
今回の小説もとても心拍数が上がってしまうものでした。有り難うございます。
ところで、皆さんは小説を書くのがお上手ですが、何かこつでもあるのでしょうか?あれば、教えて頂けませんか?
長文にて失礼しました。
Unknown ( iremisu)
2013-08-25 18:29:12
yuriさん、
本を出版できそうだよ。

ラブシーン 萌えました。
何か書きたいけど、書けない
ロマンチスト度が 足りないのかなワタシ

夢の中へ連れて行ってくれそうよ。
ありがとうございます。
Unknown (yuri)
2013-08-26 02:24:13
ナミさん、初めまして。
お礼だなんて、そんな~こちらこそ、読んでいただいて
本当に嬉しいです。
小説といえるようなものじゃなくて、妄想ですけど、お気に召していただけたなら、すごく嬉しいです。

私も、いちから文を考えるのが凄く苦手で、しばらく更新を休んで、これを考えてました。
「私からは火薬の匂いがする~」の文は、レミゼラブルの本文によく似たものがありますw 
アンジョルラスに妻子がいる者はバリケードから去れって言われた人たちが、
「手をみられる、そして火薬の匂いがする。そのまま銃殺だ。」っていうセリフがあるんですが、それをパクって・・じゃなくて、インスパイアされて使ってますw

コツって、私も知りたいなぁ。
恋愛描写とか、ブックオフにでもいって、素敵な恋愛小説でも見て、勉強しようかと思ってます。

ただ、ブログだと、画像も貼れるし、音楽も入れられるから、単に文を書くより、簡単かも。

良かったら、いっしょに書いてみませんか?
一場面とかでも良いですよ。ぜひ~


Unknown (yuri)
2013-08-26 02:29:50
うそ、萌えてくれた?嬉しい==

iremisuさんは、絶対エロ描写でも怒らないとは思ってたけどw
いちから書くのって、難しい。
思ったより時間かかってしまって・・・
Lilasさん、コメント欄、どのくらいの時間で書いてるのかな。
さらさら書いてるとしたら、凄いわ。

iremisuさん、まだまだ涼しくはならないみたいだけど、酷暑は去りつつあるし、なんか書いてw
どきどきした~♪ (Lilas)
2013-08-26 19:03:05
どうなるんだろ~と思いながら、わくわくして読ませていただきました。ありがとうございます♪

リラ、なんか、たくましいw
バリケードでせっせと働くところとか。もちろん、最後のほうの自分から誘う(…誘うというのとは、ちょっと違うかw)ところも♪
あと、“帰ってくるなと言われても、帰ってくればいいんだ。”というのが、なんだか、かっこいい~と思いましたw

そしてね。最後のほうも、もちろんドキドキしたのですが、実は、私が一番「きゃ~♪」と思ったのは、最初のほう。
“髪に顔を埋めた。”のあたりです。
あ~、どきどきした。リラ本人よりもびっくりしたかもw
アンジョルラスが言いかけた、続きのセリフを知りたいです♪♪

…また、何回も、どきどきしながら読ませていただくことになりそうです。

あ、そうだ。「はい、すみません。」の写真がすごく好きです。横顔が綺麗~♪
返信のコメント嬉しいです (ナミ)
2013-08-26 19:07:29
返信遅れてしまって、ごめんなさい。ナミです。
yuriさん、返信のコメント有難うございます。
ブログにコメントをするのは初めてだったので、緊張してしまいましたが皆さんが優しい方でよかったです。
私も是非yuriさんと一緒に文章を書きたいです。

追伸
実は私、夜にあまり起きていられない方なので、返信が遅くなってしまいます。すみません
これからも、お世話になると思うので宜しくお願いします。
またまた、長文にて失礼しました。
 くどいて… ( iremisu)
2013-08-26 21:59:14
Lilas さんと
同じことを考えました。

「アンジョルラスが言いかけた続きの台詞、
   彼、なんて言ったのかな。」

 ・・・・・・・・・・・・・
自分なりに考えると
エロ系 を考えてしまう、不埒な私

彼の言葉におぼれてしまう私でした
 (まだなにもいってないよ  ←自己ツッコミ )  
Unknown (yuri)
2013-08-27 02:37:32
Lilasさん、あのアンジョルラスの横顔、すごく素敵だよね。
ギリシャ神話の神様みたい。
アーロンって、現実離れした役でもできそう。
神話や伝説の・・・アポロンとか、ジークフリードとか。

あの髪をうずめるところ、何て言ったんでしょうね。
一番言われたくないのは、というか、されたくないのは
変な顔して、無言で去られることかなw

リラだから、ライラックの香り?
ナミさん (yuri)
2013-08-27 02:44:05
緊張しないで~何でも好きに語ってください。

アーロンのこと、いっしょに妄想しましょう。

長文って、全然ですよ。
他の皆の長さ見てみてw 好きに語ってください。

記事を書いたときって、なんとなく恥ずかしいというか、こんなこと書いちゃって~みたいに思うんで、コメントいただけりると、実はほっとしますw

長文とか、連続でとか、そんなの嬉しいだけですから。
よろしくお願いします。

コメントを投稿