近代建築撮影日記

日本全国の近代建築を
大判カメラ、一眼レフ、デジカメなどで
撮影した写真で紹介していきます

貞光のうだつ群と近代建築

2015-11-25 20:33:14 | 中国・四国

2015.11.23 生憎の雨の中、日本一のうだつの町「貞光」を訪問。
前回訪問は1997.12.31なので実に18年ぶり。
一部、前回の写真と比べながら見ていきましょう。

今回の使用カメラ:SONY α7、レンズ:OLYMPUS ZUIKO AUTO-SHIFT 35mm F2.8
*それ以外のカメラを使用した写真のみ使用カメラを表記
*前回写真のみ撮影年を表記


貞光駅
(不詳/T3/木1/文化財指定なし)

ここまで綺麗にサイデリアされていると、開業時の建物かどうか確信が持てません。
ただし、建て替えたという情報が無いので躯体は古いと判断しました。


駅前のうだつ町家2棟 
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

トタン張りうだつ


旧医院?
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

旧S医院(昭和10年頃)か?という情報もありますが未確認です。




(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


左二層うだつ右入母屋の町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


18年前に同じ建物を左から撮影

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
手前の食堂には単層うだつがあります。


貞光劇場入口西の町並

うだつはありませんが、袖壁は見えます。


貞光劇場
(不詳/S7/木2/文化財指定なし)



(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)




*表題写真も貞光劇場(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)です


貞光劇場南側の町並

入母屋の町家にはうだつが付きません。


松尾神社裏の町家長屋
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

うだつは無くとも袖壁は付いています。


松尾神社拝殿
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)

京都の松尾大社が総本社で大山咋神を祭神に祀り、酒造の守り神といわれています。

ここまで、貞光駅から県道126号線を東に来ました。


旧K医院
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

建築の造りからみて、大正くらいまで溯れるのではないかと思います。
裏通りにあります。現在、一宇街道沿いに鉄筋コンクリートの医院が建っています。


旧K医院病室棟
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
2代目が建てたということです。戦後の可能性が高いです。


枇杷ノ口バス停留所の町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
家の軒先にバス停の看板があります。もしかしたら、板戸の中は待合所だったのかもしれません。

ここより、うだつのメイン通り「一宇街道」を南から北上します。


うだつを伸ばして倉庫を増築した町家 
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)


伝建地区に指定されていないからこそ見ることが出来る風景です。
創建時の姿も立派かもしれませんが、建築改装の歴史も残す価値があるように思います。
町並ガイド地図の南限は道しるべになっていますが、更に南下するとこのような物件にめぐり逢えます。

以下2棟も、建築改装の歴史を色濃く残したうだつの町家です。




2階建て茅葺町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

茅葺の2階は屋根裏部屋であることが殆どですが、ちゃんとした二階家で茅葺ははじめて見たように思います。


単層二階切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


長屋
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)

近年、この手の超長い長屋は激減したように思います。

18年前に同じ建物を左から撮影

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


道しるべのある辻

ここよりガイドマップで紹介されているエリアに入ります。


前田商店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


二層厨子上切妻下寄棟型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


擬似洋館の町並

元洋館があったからなのか、施主の趣味なのかは分りません。


嘉美屋・アンリール・阿佐商店(3軒とも現名称)


18年前

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
18年前、アンリールの屋根は桟瓦で葺き替えられていますが、現在は本瓦葺きになっています。

嘉美屋の二層厨子上切妻下寄棟型うだつ

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

1997年 アンリールと阿佐商店

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

1997年 阿佐商店・アンリール・嘉美屋

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

アンリール


1997年 アンリールと阿佐商店の間

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

1997年 阿佐商店の籠絵(亀)付きうだつ

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


アンリールと阿佐商店の向かい側町並


織本屋
(不詳/明和9(1772)-M4/木2/登録文化財)


18年前

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

正面

二層厨子上切妻下葺き下ろし型うだつ


二層厨子上下共切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


松と鷹鏝絵うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


1997年 門の瓦

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

1997年 松と鷹鏝絵うだつ

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


阿川酒造
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


18年前

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


ウィッティいむら
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


右側瓦飾り(鷹・尉)


左側瓦飾り(亀・姥)


福田商店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)


二層二階上下共切妻型うだつで、下段は洗出し人造石になっています。


旧福島医院
(不詳/不詳/木2/現存せず)

(1997年撮影・使用カメラ:RICOH GR1)


(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
 一宇街道 唯一の洋館が無くなりました。


真鍋食料品店?
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

右側の空き地に旧福島医院がありました。


偽装・うだつの町家

景観保護のため最近造られたうだつの偽装町家。
手前の商店も瓦を付けて景観に配慮している様子。


本家宇山
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
左半分は昭和後期によくあった、ハリボテ改装現代風商店。
これも、建築の歴史として残しておきたいですね。 


右に見えるトタン張りの町家に貞光最古のうだつがあるのですが、総トタン張りで全く気付かず、撮影せずに通過。残念!


飯田食堂
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


左側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)


1997年 左側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

右側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)

鏡のように左右対称で描かれています。


単層厨子切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)


川柳の石碑があります


毎日新聞貞光専売所(奥)などの町並

袖壁さえ付いていない切妻の町家。
奥のハリボテ改装の町家が毎日新聞貞光専売所。右側に単層うだつがあるようですが隠れています。


まちなみ交流館

町家風に造られた観光施設。


旧永井家庄屋屋敷 
(不詳/寛政3(1791)年~/木/町指定文化財)

18年前の 表門・母屋

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)

母屋


母屋内部


藍の寝床

よく見るとうだつが上がっていますね。


かなざきや・あさひやなどの町並


白虎鏝絵うだつの町家と村田書店
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)

1997年 右の白虎(阿形)と村田書店・銀杏のうだつ

(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)


吉本時計店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

このような改変があっても、日常の商店として現役であること、街が生きていることが素晴らしい。


阿川麹店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

このように修景してしまうと、かえって味気なく感じるのは私だけだろうか?


しばた屋
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)


ニシオカ
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)

赤丸ポストのある風景が良いですね。


三共保険事務所
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)


永尾病院奥のうだつ
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

病院長宅でしょうか?

「一宇街道」はここまで。再び県道126号線に戻ります。


御食事処にしむらと袖壁の町家

(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)
県道126号線を貞光駅方向に戻っていくとこの食堂があります。
昼飯にカレーライスをいただきました。大変美味でした。


西浦通りの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

御食事処にしむらから南に入った通りが「西浦通り」です。通り一本外れるとまるで雰囲気が違います。


西浦通りの単層二階切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

西浦通り唯一のうだつです。


庚申通りの町家
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)

西浦通りから一宇街道に抜ける道です。


隣町の伝建地区より10倍くらい楽しい街歩きが出来ました。
雨が降っていても、もっと歩きたいと思わせる町並です。

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高知県の近代建築(EBONY SW45で撮影)

2009-01-09 22:39:18 | 中国・四国
2008/12/28~2009/1/1まで高知県の近代建築めぐりに出かけました。以下、旅行中にEBONYで撮影した写真です。
(写真をクリックすれば大きい画像で見れます)

12/28撮影分

旧高知県立第一中学校(S6/高知市)


旧高知県立海南中学校(S7/高知市/6x9判)


織田歯科医院(T14/高知市/6x9判)


旧四国銀行春野支店(S3/高知市春野町/6x9判)

12/29撮影分

旧高知県電気局庁舎(S2/南国市/4x5判)


旧新改発電所(T8/土佐山田町/4x5判)


旧末延堂医院(S2/芸西村和食/6x9判)

12/30撮影分

室戸岬灯台(M31/室戸市/4x5判)


旧吉良川郵便局(T15/室戸市吉良川町/6x9判)


吉良川の町並み(室戸市吉良川町/6x9判)


安芸野良時計(M20/安芸市/6x9判)

12/31撮影分

旧三浦商店(大正中頃/須崎市/4x5判)


旧須崎警察署佐川分署(M18/佐川町/6x9判)


ゆすはら座(S23/梼原町/6x9判)

1/1は天候がすぐれず、物件も少なかったので
EBONYによる撮影は出来ませんでした。

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