夜の8時ころインターホンが鳴ったので、風呂上がりのままの姿で玄関に出た・・見知らぬ若い可愛い女性が立ていた。
「この鍵を先生に返してください。」と鍵と小さな菓子箱を預かった。
義弟の家が裏にありそれを音大生に貸していて・・・・今日出ていくとのことで鍵を返しに来た。
裏の義弟の家のベランダと花子の家のベランダは向かい合っていて1mと離れていない。お布団を干すときはいつも義弟のベランダの手すりも使って干すことがよくあった。
裏の音大生は洗濯物を外に干すことはなく・・・広いベランダはいつも空いていた。最近若い人は洗濯物は室内干しをするのだな・・・・と思っていた。
今夜鍵を持ってきた女性に「何年 裏に住んでいたのか?」と尋ねると・・・・「6年間です。」と答えが返ってきた。
花子は6年間この若い可愛い女性を一度も見たことがなっかた・・・・そのことにジョックを感じた。
話し声も聞こえるほど近くなのです。「いつも声が聞こえる ソプラノの声楽の方ですか?」と 尋ねたら・・・「いいえ フルートです。」と
答えが返ってきた。・・・・フルートの音は一度も聞いた事がなかった。
6年間という長いあいだ手を伸ばせば届くような近くに住んでいるこの女性を知らなかったことに・・・・無関心の都会の花子の生活に気づき
驚いています。(田舎ならどこの誰べえ・・と何から何まで誰もが関心をもち知っているのに、都会とは不思議なところです。)