とりあえず、店内を見てみようということにした。
「今、レンジはなんぼで売ってんだ？」 というわけだった。
たぶん、今回も買い替えだろうと覚悟はしていた。
前のときも、電子レンジの類は故障すると一気に心臓部（なんというか忘れた）がイカレ、修理費は高額になってしまうと宣言されていた。
が、しかし今回は車に積んで持って来ていた。
もしかして、安価にて修理が可能な操作ミスなんか（笑）かもしれないと淡い期待を抱いていたからだ。
店員さんは冷酷に「やっぱ、電子レンジは・・・ねぇ～」とのたまった。
実は、この故障した電子レンジは２代目。（←２台目か）
初代は、奥様の嫁入り道具として我が家にやってきた。
世界的大企業三菱製の重厚長大な、多機能高性能かつ高価格の我が家には不釣り合いなしろもので、しめ縄を巻き（←うそです）それはそれはうやうやしく台所に鎮座ましましていた。
が、ほどなく故障（笑）
といっても、１０年近くは稼動したと思う。
オーブンレンジというやつで、オーブンでもレンジでもどちらでもいいというものらしかった。
そんなもの使ったこともない百姓屋に、いきなりやってきたレンジでチンの近未来調理法。
とくに温め機能は、驚きだった。
ごはんがふっかふか。
「おおっ！まんま（ごはん）があったけー！」
と、狂喜乱舞したものだった。
生活必需品になってもうた（笑）
なので初代が故障したとき、迷わず次を購入。
その後使いまくり、さらに壊れた（笑）
毎日毎日、ごはんおかず温めに冷凍食品の解凍にと大忙しだったからだろう。
で、今回やはりレンジはレンジ、オーブンはオーブンと分離したほうが使い勝手がいいんじゃねーか？という腹積もりで電気屋さんに向かっていた。
オーブン機能で、グラタンや茶碗蒸しをやった後はしばらく待たないとレンジ機能が使えなかった。
「お～い、まだかぁ～。おれの熱燗・・・」
という事態になるのだった。
いずれあけてみればやはり修理は高額になる見積りで、今回のご購入もやはり多機能型。
なにやら店員さんの口車に乗った由（笑）
しかし、かな～りお安くなっていた。
レンジだけだと、修理費より安価なくらいのご時世だった。
で、やっぱり今回もオーブンレンジを所望された奥様。
しかも５人分のグラタン皿が入るやつと、具体的に要求。
もう家族５人揃うなんて、あんまりないと思うんだが（笑）
ともかくそのバカでかい箱を後部座席に積んで家に向かった。
「まるで、新婚さんみたいだね・・・」
なんて言おうかと思ったが、白けるのでやめた。
ちなみに奥様の父上と母上は、去年めでたく金婚式を迎えられた。
私らは、あと・・・何年だ？
そんでもって、あと何回電子レンジを買いかえればいいんだ？なんてことは、言えるはずもなかった
