法務って難しいなぁ。。

一部上場企業のメーカーで働く法務担当者のメモ書き

英文契約書に対応できる最低限の英語力

2013-10-24 23:42:50 | 英文契約
最近英文契約書の審査が増えたので、急速に英語力が向上してきた。向上してきたというよりは、大卒後10年間英語から遠ざかっていたので、思い出してきたという方が正解か。

英文契約について苦痛を感じずに読解できるレベルは、TOEICで800点レベル+契約特有の専門用語の知識であろうか。今はGoogleなどの検索機能があるので、コロケーションも何とかなり、英文契約をゼロから起案できないものの、何とか修正することはできる。

ちなみに、上智大学外国語学部英米学科でもTOEIC850点程度(母数が少なすぎだけど…)とのこと。

出典:上智大学外国語学部HP
2011年
http://www.info.sophia.ac.jp/engffs/toeic.html

2012年
http://www.info.sophia.ac.jp/engffs/toeic2012.html

かつて受験したことのあるこの学科の平均レベルの英語力は身につけたいところ。


疲れた

2012-11-19 22:30:15 | 英文契約
30ページくらいある英文契約書の日本語訳を完成させた。
前回辞書があれば、なんとか英文契約書を読めると書いてしまったが、うそだった…。
植田淳教授の本に、読めないと書いてあった・・

そのとおりだと思う。
なんとなくわかった気になっていただけだった。
何度も何度も読み返しているうちに、ごく一般的な用語が法律用語であることに気づき、焦る。
アメリカに5年間いた人でも、agentの概念をよくわかっていなかったし(もちろん私もわかっていない。)、やはり真に理解するのは困難。

コモン・ロー、恐るべし。



英文契約書を日本において導入する場合

2012-11-11 22:25:57 | 英文契約
近年出資会社などが英米で使用している英文契約書を、日本においても導入する事例が増えてきたと感じている。
所属している企業も多分に漏れず、同様に英文契約書をベースとした契約書を導入することとなった。
さすがアメリカは、訴訟社会であって、分量が半端ない。

売買契約書は、特にリスクはないと考えている。
問題なのは、知的財産権が絡んでいる契約書であったり、Service関連の契約書などだろう。
ここ半年間、死ぬような思いをしながら(ストレスを起因とした心身的異変に直面しつつ…)所属企業で、これらのプロジェクトに携わっている。

まずは、資料集め。
英文契約書といえども、現実の商取引を知らなければ、翻訳を誤る。他社で使用されている約款、関連法令を熟読。
そして、関連するアメリカ法上の概念を再確認。その上で、翻訳家が訳してくれた日本語を英文と比較しながら校正に取り掛かる。
翻訳家は、翻訳のプロであるので、構文の把握等は、非常に素晴らしい。ただ、直訳調で、日本語だと何を言っているのかわからない場合が多い。原文の英文を参照しながら、リライトするわけであるが、これがとても難題。

思い切って意訳したり、文言を追加したりするのだが、今度は、原文から離れてくる…。
これらの落としどころが難しい。

ただ、おかげで、英文契約書といえども、辞書があれば、なんとか読めるレベルまでになってきた。
もう少し経験をすれば、ブレークスルーできるところまであと一歩のところに来ている。ただ、心身面の方が早く壊れる可能性が高い…。


英文契約書の読解に必要な知識を習得するためには…

2012-11-03 07:38:49 | 英文契約
東大の樋口教授、中大の平野教授の書籍に登場する、アメリカのロースクールの学生を題材にした映画『ペーパーチェイス』を見た。
ソクラテスメソッドといわれる手法で授業が進む…。はっきり言って、この手法は、知識を習得するためには非効率のような気がする。時間を惜しんで勉学に励む姿は、自分の司法試験受験生時代を思い出してしまい、感慨深いものがあった。

さて、いきなり話は変わるが、英文契約書の読解に必要な知識を習得するためのスケジュールを記載してみる。私も時間を惜しんでこれらの書籍と格闘中である。

前提条件
①日本法の法概念を一通り学習している。
②英語の構文を把握できるくらいの英語力がある(受験英語に換算すると、偏差値65程度?)。

とりあえず、英文契約書に必要な英米法の基礎知識を習得するため、次の1.及び2.の書籍を読む。
1.樋口範雄『はじめてのアメリカ法』(有斐閣)
2.樋口範雄『アメリカ契約法』[第2版](弘文堂)

次に、英文契約書の基礎知識を習得するため、3.及び4.の書籍を読みつつ、5.の書籍を並行して読む。
3.山本孝夫『英文契約書の読み方』(日本経済新聞出版社)
4.山本孝夫『英文契約書の書き方』[第2版](日本経済新聞出版社)
→ この2冊は、英日対訳形式で記載されており、知らない単語が登場しても何となく理解して読める。
5.日向清人『ビギナーのための法律英語』[第2版](慶応大学出版会)

次に、6.から9までに掲げる書籍に進む。
6.中村秀夫『英文契約書作成のキーポイント』[新版](商事法務)
7.中村秀夫『英文契約書修正のキーポイント』(商事法務)
8.平野晋『体系アメリカ契約法』(中央大学出版)
9.平野晋『国際契約の<起案学>』(木鐸社)

辞書としては、携帯に便利な次の書籍が参考になる。
10.長谷川俊明『法律英語辞典』(東京堂出版)
11.福田守利『アメリカビジネス法辞典』(商事法務)

その他「国際取引法」の本など。ウィーン売買条約やインコタームズの知識はこちらから。「国際私法」なども必要かもしれない。

外資系

2012-10-29 21:47:46 | 英文契約
最近所属している会社が外資系になった。
そこで、英文の契約書を審査する機会が増えた。
これまで、3年間で1件程度であったので、増えたという表現は間違いかもしれない。

こんなこともあるんじゃないかと思って、少しずつ勉強してはいたけれども。
一般的に言われているように、英米法系の契約書は、分厚い。
2日で1通審査が終わるかどうか…。

正直、しんどい。