練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『ガール』 奥田英郎

2006-08-27 | 読書
私が大卒で勤め始めた頃っていうのは、ちょうど男女雇用均等法とかいうのが制定されて、女子でも総合職!とか言って優秀な女性は(私ではありません。涙)トクベツ扱いみたいな感じで採用されて、それでも使う方の会社がどういう扱いをしていいのか分からなくて右往左往している雰囲気だった。それで、総合職ではない普通の女子は、今では考えられないんだけど、結婚したら辞めてください、みたいな無言の不文律みたのがあって、でも結婚しなければいつまでも勤められるのか、というとそうでもなくて「肩たたき」とかいう今で言うリストラへの引導みたいのがしょっちゅう行われていた。もちろんそうじゃないちゃんとした会社もあったけど、私の会社はそうでした

今は「キャリアウーマン」なんて言葉が死語になるほど、女性でもバリバリ働くのが普通だけど、それでも女ならではの社会生活の悩み、鬱憤、苦痛みたいなのはいっぱいある、ある・・・。
管理職にまでなったはいいけど、部下が年上のオジサン・・・扱いにくい・・・。
この際だからマンションでも買おうかな、と思うけど、ひとり暮らしのためのマンション・・・迷う~~~・・・。
いつまでも年甲斐もなく若作りしてはしゃぐのって端から見るとどうなんだろう・・・人目を気にする・・・でも、元気で仕事もできれば文句あるわけないじゃない・・・でも~・・・。
仕事の上で子どもを錦の御旗にはしたくない、絶対!・・・あ~でも、子どもは大事・・・。

こういう女子のびみょーな立場みたいなのを男性の奥田さんが書いているのがすごい!人間をよく見てるんだなぁ・・・と感心してしまった。

ちょっと自分でもギクッとしてしまったことが書いてあったんだけど、それはこんなセリフだった。
「三十代は二十代のもの(洋服)を買い求めるんです。ときには四十代の片も」
うわ~、それは私です・・・
でも、そんなこと言われてるかもしれないけど、自分で楽しければいいじゃない。私、オバサンですから、とか言っていじいじしてるよりず~~~っといいと思うよ!
開き直りではなくて、そんな風にプラス思考にさせてくれるような短編集だった