魚鳥木、申すか?申さぬか?

ぎょ・ちょう・もく、申すか?申さぬか?
申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

聖徳太子の十七条憲法を英訳しました 7

2017年10月03日 | 聖徳太子の十七条憲法を英訳
聖徳太子の十七条憲法を英訳してみました。
訳に間違いが有りましたら御教示下さい。


第七条
原文

七曰、人各有任。掌宜不濫。其賢哲任官、頌音則起。姧者有官、禍亂則繁。世少生知。剋念作聖。事無大少、得人必治。時無急緩。遇賢自寛。因此、國家永久、社禝勿危。故古聖王、爲官以求人、爲人不求官。

書き下し文

七に曰く、人各(おのおの)任あり。掌(つかさど)ること宜(よろ)しく濫(みだ)れざるべし。それ賢哲(けんてつ)官に任ずるときは、頌(ほ)むる音(こえ)すなわち起こり、奸者(かんじゃ)官を有(たも)つときは、禍乱(からん)すなわち繁(しげ)し。世に生まれながら知るもの少なし。剋(よ)く念(おも)いて聖(ひじり)と作(な)る。事(こと)大少と無く、人を得て必ず治まる。時(とき)急緩(きゅうかん)と無く、賢に遇(あ)いておのずから寛(ゆたか)なり。これに因(よ)りて、国家永久にして、社稷(しゃしょく)危うからず。故に古(いにしえ)の聖王は、官のために人を求め、人のために官を求めず。

現代語訳

人にはそれぞれの役目というものがあり、自分の役目を超えて職権を濫用してはならない。賢明な人物が役職にある時には、周囲から褒める声があがり、邪な人物が役職にある時には、災いや乱れが頻繁に起こる。生まれながらに道理の解った人間というのは少なく、誰しも思い悩んで聖人となる。事の大小に関わらず、適任の人材が得られれば必ず問題は解決する。時代の変化の速度に関わらず、賢人が現れれば国は自然と豊かになる。これによって国家は長く栄えて滅びを避ける事ができるのだ。だから昔の聖なる王たちは、必要な官職のために人材を求める事はあっても、人材のために不必要な官職を設ける事はなかったのである。

英訳文

Each person has their own duty. You must not abuse your authority. When a wise person is appointed suitable job, applause occurs. When an evil person is appointed some job, calamities occur frequently. There are few wise people by nature. Diligence makes saints. Regardless of the importance, matters will be solved when suitable people do their work correctly. Regardless of the speed of the change of the times, the country will prosper spontaneously when there are sages. Then the country will be free from danger and last forever. Therefore legendary holy kings sought the officers for government posts, and did not invent posts for the officers.


聖徳太子の十七条憲法を英訳しました 8
 へ続く。




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