映画少年

映画と音楽を愛し 教育の未来を想う 少年のつぶやき

「人生の岐路」その4

2017-05-17 18:09:58 | 日記
何か探してるの?
あっ・・はい!
学生さんだね。良い部屋あるよ。
そっ・・そうですか。
ちょっと付いておいで
・・・^_^;
ここ、ここの二階、広いよ^ ^

(あくまでもイメージです)

こうしてその後2年間を過ごす下宿が決まった。

それはさておき、大学の専攻は、経営学。
経営学総論、労働法、会計学、中小企業論、商品学、英語、フランス語・・
そして教職課程の憲法,哲学・・・
一気に4年後期に話が飛ぶが最終的に取得した単位は204単位。
忙しい4年間だった。


さて、人生の岐路に話を戻そう。
入学してしばらくは、色々と忙しく、入りたいサークルのことなど考える余裕も無かったが、4月末になると人恋しくなり、掲示板のポスターなどを頼りにどこか良いところがないかと探し始めた。
もちろん、歴史系のサークルである。
そんな少年にある歴史系のサークルに入った級友が声をかけてきた。
話を聴いて興味をもったが部員が50人以上と聴いて躊躇してしまった。
こじんまりとした規模のサークルが望みだったからだ。

そして、その時が訪れた。
校舎の出入口のドアに貼られた小さなポスターだった。
K研究会、地味な名称であったがなぜか心を惹かれた。

こうして、現在につながる人間関係がスタートした。
まさに人生の岐路である。
そして出会ったのが、保険の営業マンのところで紹介したあの先輩である。
この人に会っていなければ、少年は今とは大きく違う人生を歩んでいたはずである。
あの時あの依頼を断っていたら・・・(-。-;



「人生の岐路」その3

2017-05-17 04:46:25 | 日記
3月1日の卒業式の朝、何気なく新聞をめくった少年の目がある紙面に釘付けになった。
「あっ!これは大学入試の合格発表欄ではないか」

現在も大手の塾が難関私学等への合格者の氏名を広告戦略として掲載しているが、各大学が合格者を紙面で発表することはない。しかし、当時はそれがあったのである。
発表日は、3月1日だとわかっていたが、大学の掲示板を見に行くか、郵送されてくる文書で確認するかどちらかだと思っていた。
ところが、目の前にそれがある。今から卒業式。今見るべきか、帰ってきて見るべきか・・・。
気が付けば、指でたどっていた。

・・・・・!!「あった」
新聞紙面に自分の名前が掲載されたのを見る初めての経験だった。

卒業式は、上の空。
すでに心は、遠く離れた大学のキャンパスを浮遊していた。

(こんな感じ?)

もしあの日、新聞に名前がなかったら少年の人生は、確実に違ったものになっていたはずだ。
そして、その後の人生における数々の出会いも無かったことだろう。
まさに、人生の岐路である。

3月中旬、少年は進学する大学近くの街頭に立っていた。
下宿先を探すためである。なんのあても無かった。
不動産屋とやらに入って相談すれば良いとは知っていたが、すぐにはそうせずにしばらく街を歩いてみることにした。

大学からかなり離れた場所に差し掛かった時、少しウエーブがかかった長髪でメガネをかけた男性が目に入った。
当時、テレビで活躍していた作曲家に容貌が似ているその男性が立っていたのは、偶然にも不動産屋の店先だったのである。

(あくまでもイメージです)

互いに目が合う。そして、