湯歩食人【とうほくじん】

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倉沢淳美 「卒業」

2013年03月09日 22時05分01秒 | 音楽【80~85年】
3月……卒業の季節ですね。

この季節になると必ず思い出すのが85年に勃発した卒業戦争

ご存じ同名異曲の「卒業」が乱発したあれです。

菊池桃子、斉藤由貴、尾崎豊、倉沢淳美の4人が「卒業」を歌ったわけで


イメージでは同日に4曲が発売された感じですが、実は全てバラバラなんだよね。

先陣を切ったのは尾崎豊の1月21日。

で、倉沢淳美の2月14日、斉藤由貴の2月21日、菊池桃子の2月27日と続きます。

“卒業戦争”と書きましたが実際4曲が100位内にランクインしたのはわずか4週のみ

何故短期間というと……倉沢が一気にランクダウンしたから

尾崎が12週、斉藤が16週、菊池が13週に対し倉沢は6週

実質3強1弱状態でした


とはいえ売り上げでは菊池39.4万枚、斉藤26.4万枚の大ヒットに対し、尾崎7.4万枚、倉沢4.1万枚と意外と僅差。

最高位では尾崎20位、倉沢19位と倉沢の方が上。
ちなみに菊池は1位、斉藤は6位でした。

それでも尾崎の「卒業」はそのインパクトの大きさとブレイク作品とあって、売り上げ以上に知名度では菊池&斉藤並

ホント倉沢「卒業」の1人負け




では、倉沢「卒業」は駄作だったかというと……そうじゃないんだよな



作詞は売野雅勇氏、作曲は林哲司氏だし。

ん? 林哲司??
菊池「卒業」も林氏だったはず
同時期に同じタイトルのシングルを作曲するとは
そういえば倉沢「卒業」のB面が「4月になれば」……菊池「卒業」のサビじゃんけ


歌詞の内容は……

卒業で初恋(片思い)の人と別れてしまう。
卒業式の後、1人教室で彼の机へ……机の上に刻まれた傷に触れてみる……そこには自分の名前が掘ってあった……。

卒業系ソングによくあるシチュエーション……ん? 机の上に名前??
斉藤「卒業」も彼が机にイニシャル掘っていたぞ

菊池&斉藤の「卒業」と似たフレーズが。
となると後は窓ガラス壊して回るだけですが、さすがにそれはありませんけど


メロディは“しんみり”菊池、“ふんわり”斉藤、“ハード”尾崎に対し、“アイドル歌謡曲”倉沢

マイナー調のサビからスタートし、メジャー系Aメロ→マイナーへ転調するBメロ→サビといういかにも“アイドル!!”的な構成です。

この手の曲、大好きなんだよな~~

特にBメロの♪紺(あお)い制服♪のところがしびれるね~~



この曲にとなったのは自分だけじゃなかったみたいで……。

問題作のデビュー曲「プロフィール」22.8万枚→ぶっ飛び歌詞「ある愛の詩」6.5万枚→ホラーな「危険な夢」2.1万枚と売り上げが急降下していた彼女。

しかし「卒業」で前作「危険な夢」の倍を売り上げました。

次の「六月の花嫁」でも同水準を維持。

“卒業戦争”では惨敗でしたが彼女にとっては人気プチ復活の作品になったわけです



メジャーな菊池&斉藤&尾崎の「卒業」。

個人的には超マイナーな倉沢「卒業」が一番好きだな~~


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