あの人は今 船木和喜の巻

2013-09-28 20:46:48 | 日記
1998年にさ、日本で冬のオリンピックがあったでしょ。覚えてるかな、長野オリンピック。

そのオリンピックでさ、金メダル2個を1人で獲得した選手がいたんだけど、知ってるかな。

競技はノルディックスキーのジャンプ。選手の名前は、船木和喜(ふなきかずよし)。現在38歳。

引退したのかと思う人もいるかもしれない。そう思うのも無理はない。ジャンプ団体の金メダルメンバーだった原田、斉藤は既に引退した。だが、船木はまだ引退していない。現役なんだよ。

船木は今、練習の合間に全国のデパートでパンやドーナツ、アップルパイを売り歩いている。全国各地のデパートで北海道物産展とか、やってるでしょ。そこに出店して、店頭に立つこともあるそうだ。船木が店頭に立つと、売り上げが3倍、4倍になるという。

何でそんなことをやっているのか。船木はジャンプ競技の傍ら、自分で会社を立ち上げたが、事業の一つとして5年前から札幌のパン店から仕入れたパンやドーナツ、それから船木の故郷である余市で作っているアップルパイを売り始めた。

この利益をどうしているのか。船木はこの利益でジュニア選手の道具を買い、2500人に配った。ジュニア選手の親の負担を少しでも軽減したいのだ。そして「船木は頑張っている」と子供たちに思ってもらいたいからだ。

ジャンプ選手もいずれは引退する。船木は自分の会社を、引退した選手の雇用の受け皿にしたいとも考えている。本来なら、クラブチームやスキー連盟が取り組まなければならないことである。

来年はソチ五輪。船木はこれを目指している。出場するだけじゃなく、目指すは金メダル獲得だと船木はいう。

長野で金メダルを2つも取った船木が、なぜソチ五輪を目指すのか。

「オリンピックでメダリストになれば、世界が注目する。それは世界選手権やワールドカップの比ではない。メダリストになり、インタビューで自分の言いたいことを全世界に伝えたい」

もしソチでメダリストになったら、船木は何をいいたいのか。

「日本スキー界の現状を訴えたい。選手の中には、ススキノでチラシ配りのアルバイトをしながら頑張っている人もいる。海外なら、五輪で結果を出せば、人生が大きく変わる。でも日本は違う。競技人口は減る一方。これでいいのかと訴えたい」

※参考文献 北海道新聞 (平成25年9月28日 朝刊)

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