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良心的な科学者や番組製作者が奮闘している!

2011年05月19日 11時30分50秒 | 政治・社会
NHK教育TVが5月16日に放送した「ETV特集ネットワ―クで作る放射能汚染地図」という番組は一見の価値があります。

下記をクリックして是非ご覧ください。

ETV特集ネットワ―クで作る放射能汚染地図

このドキュメンタリー番組は、福島第1原発第2号炉が水素爆発した3月15日に一人の科学者が原発事故によって飛散した

放射線物質の汚染状態を調査するために現地入りした約2か月間の活動を記録したものです。

実地調査したのは木村真三さんという若い科学者で目的は詳細な「放射能汚染地図」を作成することでした。

木村さんは放射線衛生学の専門家で放射線原子力総合研究所に勤務していた時に東海村臨界事故に遭遇し現地調査を行った経験があります。

またチェルノブイリ原発事故の際は自主的に現地入りして放射線物質の汚染状況を調査しました。

その後厚労省の研究所に移りましたが、今回の福島原発事故に際して上司から「自主的に調査するな」との指示が出されたことに抗議して

研究所を辞めて個人として現地調査されたのです。

木村さんの現地調査を支援したのが京大原子力実験所の小出さんや今中さん、広島大学、長崎大学の科学者グループでした。

▼ 通常の1200倍の汚染地区に放置された住民

原発から20KM-30Km地点の自主避難地区の福島県浪江町赤字木の集会場の外と中を木村さんは測定しました。

3月16日に測定した空気中の放射線物質(ヨウ素131、セシューム134,137)の線量は集会場の外の駐車場で80マイクロシーベルト/時、

集会場内で20マイクロシーベルト/時でした。

通常の放射線物質の空間線量は0.06マイクロシーベルト/時ですので、集会場の外の駐車場では通常の1200倍以上、集会場の内部でも300倍 以上の

放射線物質に汚染されていたわけです。

木村さんからこの数値を初めて聞かされた集会場の12名の住民は、マスコミが汚染度が高い地域としてたびたび報道する飯館村よりも多いと聞いて、

「何も知らなかった。誰も教えてくれなかった」とショックを受けたのです。

京大原子力実験所の小出さんや今中さんにしろ今回の木村真三さんら「自己の信念に忠実に生きようとする」良心的な科学者が勤務先をやめたり劣悪な

待遇に甘んじながらも黙々と真実を追及している姿が描かれています。

NHKにもまだ良心的な番組製作者が残っているのだということが良くわかる番組です。

(終わり)

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