東京絵の具

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四国88箇所 歩き遍路 18日目

2015年12月14日 | 旅行記(過去)
■10/8:雨

宿泊:土佐清水市のKさん宅(民家)

・昨日の宿:田の口橋バス停(野宿)

昨夜は1回起きただけでよく寝れた。出発時より小雨がばらつき、夜まで止むことはなかった。
朝はコンビニのホットスパーで飯を食べる。その後、いきなり道を間違いロスをした後、四万十大橋を渡る。

1620mの伊豆田トンネルを歩き、ドライブイン水車で、10/5に会ったおばさんに偶然あって接待をしていただいた。
このおばさんは、子供を交通事故で失っていて、その加害者側が未成年で法に守られ、やるせない気持ちを話してくれた。
未成年に関わらず加害者が妙に守られる、この社会を多くの人が疑問に感じているだろう。しかし、何も変わらない。

その後、大岐の浜で、砂浜を裸足で歩く遍路道を初めて経験。いつもとは違う砂浜から見る海の壮大さに感動した。


この後、ひたすら何も無い薄暗い田舎道を歩くことになる。本当に誰も通らない。
野生動物がでそうな雰囲気で、雨と寒さで心細くなった。これも修行だと自分に言い聞かせて暗闇を歩く。
一軒の家から灯りが見えた。とにかく寝る場所を確保したかったので、野宿できるような場所を聞いたところ、
この先も何もなく同じような道が続くので泊まっていきなさいと言っていただき、まさかの民家に泊まることになった。

その家は亭主関白の70代の夫婦のみが暮らしていた。この家を含めてこの辺りは3軒しか無く、
イノシシやハクビシンの方が人間より遥かに多いと言っていた。その為、農作物が荒らされ放題らしい。

ビールや夜食をいただき、風呂にも入らさせていただいた。縁側の廊下を借りて、自分のマットシートを敷いて
寝袋に入り、羽織る布団を貸してもらった。今日が人生で初めて1人で全く他人の家に泊まった日かもしれない。



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当時はいまのようにインターネットに気軽に接続できず、電波が田舎に届かないのに加え、
従量制だったので、料金を気にしてメールぐらいしかできなかった(当時の私の機種は
インターネットはできなかった)。また、野宿はバッテリーを充電する電源の確保が大変なので、
緊急用の位置づけで、ケータイはほぼ電源を切っていた。

自分で調べられないからこそ、多くの人に聞き、多くのコミュニケーションが生まれた。



日本人の近所付き合いが希薄になったのは、日本人が裕福になって、助け合わなくても金で殆どが
解決してしまうからだと思う。さらに、インターネットの普及が人間関係を変化させている。

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