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調神社

2010年10月09日 | 埼玉県
所在地:埼玉県さいたま市浦和区岸町3丁目17-25
交通:JR「浦和駅」西口より徒歩10分

調神社は、社名を調(つき)神社と云い、地元では「つきのみや」と愛称されています。
鳥居のない神社として有名で、狛犬ではなく兎が置かれているのも全国的に珍しい。

「調宮縁起」によると、今からおよそ2000年前の第10代崇神天皇の勅命により創建。
「調」とは「租・庸・調」の「調」で、伊勢神宮へ納める貢(調)物(みつぎもの)の初穂を
納めた倉庫群の中に造営されたため、貢物搬入の妨げになる鳥居が無いと伝えられている。

確かな文献では、平安時代中期の延喜5年(905)に醍醐天皇が編纂を命じた法典である
「延喜式神名帳」に、武藏國四十四座のうちの一社と記載されています。
また、調(つき)の名が、月と同じ読みであるところから、月の動物と云われた兎が神の
使いとして崇められ、中世の月待信仰(月のもつ神秘に畏敬をなし、月の出を待って
祈る信仰)の広がりと結びつき、江戸時代には月読社とも呼ばれていたようです。
今も兎の石像や社殿に飾られた兎の彫物、兎の絵馬など所々に兎が配されています。

南北朝時代の延元2年(1337)に、足利尊氏が一色範行に命じて荒廃した社殿を
復興したと伝えられています。その後戦国時代末期の天正18年(1590)小田原兵乱で、
再び焼失しましたが、徳川家康の関東入部後から江戸時代初期にかけて次第に再建
されたようです。現在の社殿は、安政6年(1859)竣工で、総欅の権現造りです。


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