尚雲堂のはしら暦

尚雲堂からのお知らせ。業務連絡とも言う。

被災地から

2012-07-26 01:39:38 | 近況
正直「被災地」と申し上げたくない。
それはすっかり回復したからではない。

もしその同じ立場に立てば、言われたくないと願うだろう。
そしてそのために躍起に努力するだろう。

そんな努力も個人ではどうにもならないこともある。
そして、そこで時間が止まっている…。
風化の恐れになるかもしれないが、思い出したくない傷である被災の「遺物」を消し去る行為もあるという。
そんな知らせが、メールで届いた。


昨年お邪魔した宮城県。
帰還してすぐお世話になったところへ、こちらの特産である旬の桃を送った。
届いた知らせには、桃の香に息づきを、その味には生きてることの喜びを、素直な言葉で綴られていた。
思わず落涙。


現在ーーー
こちらでは注意深く耳をそばだてなければ、被災地の現状がわかりにくくなっている。
特にテレビは頼りない。
ラジオの方が寄り添うような情報が多いという印象がある。
昨年の暮れまでは支援物資を協力者の援助を得て送っていたが、年が明けてからは現状がわからず途絶えてしまった。

こうなると再開するにきっかけが必要となる。
遅くなったが、その役目を桃に託した。
今日、その届いた知らせが来た。
落ち着いた言葉遣いだったことに安堵した。
しかし望まない変化や、望んでいるが変わらない現状など、その文章を目で追うとやはり落涙。


近いうちにまたお邪魔したい。
何もできないが、何と言おうか、駆り立てられる気持ちが募る。


無責任に早く回復しますように、とは言えない。
それはすぐに叶わないとわかってるから、言わなくていい。
ただそっと、ずっとそばにいるような何かの行いを心がけたい。


合掌





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