米ハリケーンで１０人死亡、３００万世帯停電

　【ニューヨーク＝柳沢亨之】米北東部の大西洋沿岸を北上中のハリケーン「アイリーン」は２８日早朝（日本時間同日夜）、ニューヨークの南約１６０キロのニュージャージー州に再上陸した。米メディアによると、２７日以降、倒木などで１０人が死亡し、約３００万世帯が停電した。２８日朝に最も接近する見通しのニューヨーク中心部では、高波による洪水が懸念されている。
　アイリーンの再上陸は２８日午前５時半（日本時間同日午後６時半）ごろ。風速は毎秒約３４メートルと徐々に勢力を弱めながら北上している。米大西洋沿岸では暴風雨が続き、降り始めからの降雨量は各地で約３０センチを記録した。
　ノースカロライナ州では、倒木の下敷きになった男性ら５人が死亡。バージニア、フロリダ、メリーランドの各州でも計５人が死亡した。メリーランド州のカルバートクリフス原子力発電所では２７日夜、暴風で飛ばされた建屋の金属片が変圧設備を直撃、自動停止したが、操業する電力会社は「安全に問題はない」としている。
(2011年8月28日21時25分 読売新聞社)