僕の細道

9月度 なごやSV連絡会 なごや防災ボランネット定例会



第64回なごや災害ボランティア連絡会

日時:平成23年9月1日(木)18:30~
会場:伏見ライフプラザ12階第1研修室
書記:名古屋みずほ災害VNW 受付:名古屋なかがわ災害VNW

議事
1.9月連絡会勉強会(~45分)
「東海地域で想定すべき地震活動」
講師 鷺谷 威 氏(名古屋大学大学院環境学研究科付属地震火山・防災研究センター)

・東日本大震災:何が起きた?なぜ「想定外」になった?
・東海トラフ
 どんな地域が、いつ起きるのか?
 その時、名古屋(とその周辺)は、どうなるのか?

東日本大震災の地震と津波
・国内の観測史上災害の地震(M9,0)
 断層のずれ量:最大60m
 1900年以降、世界で5番目に大きい地震
・地震規模が事前に想定されず
 地震の想定はM8.0レベルの規模
 津波地震の可能性は指摘されていたが注目されず
・巨大な津波
 三陸海岸:15~40m(明治三陸津波と同規模)
 仙台平野:5~15m(869年貞観津波と同規模)
 福島・茨城:5~15m(過去最大級?未調査の部分多)

東日本大震災で起きたこと
・地盤の隆起 津波の発生(断層と同時) 津波の伝播(約30分) 断層のずれ(約2分)

東日本大震災の時の揺れ
・宮城沖~茨城沖にかけて3つの大地震が立て続けに起きた。
・長いところでは、強い揺れが4分程度続いた。

世界の巨大地震

「想定外」になった理由
・過去400年間のデータに基づく評価:1000年単位で繰り返す地震(869年貞観地震)が含まれず
・異なるデータ間の矛盾を軽視:大地震のエネルギー蓄積を示すデータはあった
・災害でM8程度という「思い込み」
・結局、地震学者も地震のことを十分理解できていない

869年貞観地震
・地震と津波の記録有り(「日本三大実録」)
・多賀城で溺死1,000人
・巨大津波の存在は1990年ころから指摘されていた。

東北地方太平洋沖地震の津波
・宮城~岩手の津波は過去(869年、1895年)に経験済み
・福島、茨城は未調査の部分が多い

東日本大震災の教訓
・大規模、低頻度の災害の重要性
 「千年に一度」でも起きるときは起きる
 最大規模を想定することが必要
・過去から謙虚に学ぶこと
 と同時に、経験に頼りすぎないこと
・自らの知識の限界を自覚すること
 確かなことと不確かなことの区別
 外れて当然という受け止め方

南海トラフの巨大地震
・平均120年感覚でM8級大地震が発生
・南海トラフで年2~6mの沈み込み
・古い地震は分からないことが多い

南海トラフの地震想定
震度分布 津波波高 津波堆積物 

南海トラフの大地震
・100~150年間隔で巨大地震、津波が発生
・揺れの様子、津波の様子は毎回大きく違う
・伊勢湾内でも津波で大きな被害(1498明応)
・最大規模の想定
 静岡~四国で震度6以上
 津波:10m程度。伊勢湾内でも場所により5m以上

熊野灘の分岐断層

日本列島周辺域のプレート境界のすべり遅れ速度分布


どんな地震が起きえるのか?
東海、東南海、南海、日向灘、津波地震

名古屋周辺で想定さえる被害
・地震の揺れによる被害
 想定震度:6強(地盤の弱いところでは震度7)
 耐震性の無い建物が倒壊
 地盤液状化(泥水が噴き出す、家が傾く、マンホールの吹け上がり、地下配管が損傷)
 長期間地震動(長時間続くゆっくりとした大きな揺れ、超高層ビル、石油タンク等)
・津波による被害
 伊勢湾内の津波高 現在の想定は2~3m、宝永地震では3~5m、長期間の浸水
 渥美半島の南岸 5~10m以上
・間接的被害
 都市機能、交通機能、通信機能が麻痺
 経済活動が停止
 社会不安

東北地方太平洋沖地震による群発地震

南海トラフの地震と内陸の地震活動
・南海トラフの大地震の発生前後に内陸部の地震活動が活発化
・愛知県周辺:1586年天正地震、1891年濃尾地震、1891年三河地震など

猿投~高浜断層帯の地震による被害想定結果
1.経済被害額(冬の12時、風速15m/s)
 約33兆円 / 直接被害 約25兆円 / 間接被害 約8兆円
2.人流・物流寸断の影響(六ケ月復旧時)
3.交通施設被害
 道路 鉄道 港湾
4.建物倒壊による道路閉鎖の発生
5.中高層ビル街被災(エレベータ内閉じ込め)
6.避難者、帰宅困難者の発生(冬12時 風速15m/s)

自然と謙虚に向き合う
・人間は地球上に「後から来た」
・災害は人間がいるから生じる
・プレート運動、地震、火山噴火等の地球の営みは変えられない
・自分達のいる場所を良く理解し、謙虚に自然と向き合う



2.連絡会議事
ア)地域振興課
・「新しい公共支援事業市町村モデル事業」について
・災害ボランティアこコーディネーターの現地派遣の募集について


イ)名古屋市社会福祉協議会
・東日本大震災被災者支援ボランティアセンターなごやの運営状況について
運営協力者募集⇒センター窓口電話に協力希望者が直接電話(月~金 9時~17時)
070-5029-9270 070-5012-5113


ウ)国際センター

3その他

●次回 10月6日(木)
書記:なごやにし災害VNW 受付:名古屋みずほ災害VNW

第27回なごや防災ボラネット定例会
日時:平成23年9月1日(木)19:30~
会場:伏見ライフプラザ12階第1研修室
書記:名古屋みずほVNW 受付:名古屋なかがわVNW

議事
1.7月31日NPOセンター主催「子どもボランティア」講座の報告と交通費支給について

2.岐阜県坂祝町交流研修会(8月5日~6日)の報告
町長からの感謝の手紙を朗読。

3.ふるさと交流会の報告 南区(8月21日)・天白(8月28日)の報告
天白9世帯28名参加 8月29日中京TVの夕方ニュースにて3分間放映、
読売新聞が取材に来たが、翌朝の新聞には不掲載(ボツ)

4.防災フェスタin名古屋TV塔(9月23日/24日)について

5.東日本大震災被災者支援VCなごや運営協力者の交通費支給について

6.その他

・10月8日(土)/9日(日) 愛知モリコロパーク
・公園住宅に関するマップ作り団体公募


●次回 10月6日(木)
書記:なごやにし災害VNW 受付:名古屋みずほ災害VNW


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