僕の細道

避難所リーダー養成講座

過日、地元の行政区で、「避難所リーダー養成講座」が始まった。
これは、災害時の避難所となる小学校の運営を、地元住民の手で行うようにしていくための講座である。

区役所三階の会議室にて開所式での区長の挨拶。


毎年、小学校区から3人を推薦してもらい、地元16学区で48人を、9月から翌年1月まで月一回の講座を5回受講し修了。
それを5年間続けて、合計240人の避難所リーダーが育つ予定。

この避難所リーダーの下に毎年20名の仲間を作ってもらい、5年間で100名のサブリーダーが一つの小学校区に出来る。すなわち、16万人(9万戸)が居住するこの区に1840人の避難所リーダーが出来る筈。

各地に生まれた災害ボランティアコーディネーターは、被災地に立ち上がるボランティアセンターの運営に携わるため、各避難所の運営にまで人手を回せない。そうなると、これまでの経験から、現場での困難が予想される。それだけに、その部分の補完的な部署を作らねばならなかった。

この日は、区役所内での開所式のあと、場所を区役所講堂に移し、基調講演(避難所における出来事)が催された。
講師は、阪神・淡路大震災当時、小学校、高校の教師をされていて避難所となった学校の運営に携わった二人の講師に来名してもらい、阪神・淡路大震災における避難所の体験を中心に、新潟中越地震等その他の災害での支援活動についてなどを講演してもらった。
この基調講演は、一般区民も参加でき、200名の席は盛況となった。

区役所講堂にて基調講演前に、区長の挨拶。


基調講演で神戸から来名された二人の講師の挨拶。


この避難所リーダー養成講座は、地元の行政区長が発案し、我々の団体と行政が共同で話を進めてきた。 構想から2年、やっと開所式まで辿りつきました。 しかし、今回は、小学校区のみ16学区しか出来なかった。 まだ中学校区となる7校区の未整備な状況となっている。 もし、今、大規模災害が起き中学校へ避難しても運営管理者が存在しない状況が予想されるので、避難所となった中学校は混乱することでしょう。
まだまだ問題、課題が山積しているので、やることがいっぱいとなっている。

今回の事業は、名古屋市も注目しているとのこと。 或る飲み会にて、関係部局の某主管から耳打ちされた。 行政が前例主義を唱えるなら、その前例を最初に作り、「出る杭は打たれる」じゃないけれど、あちこちで頭を叩かれながらも、後世に残せる良いシステムを作ることが出来たならと考えている。 作ったシステムが良ければ、周囲が真似するだろうし、悪ければ、それを改善したシステムを作ることでしょう。
誰かがしてくれるのを待っているのでなく、気がついたら自ら動いた方が早く改善されることとなる。
 
ここで育った地域のリーダー達が、普段から学校という部外者立ち入り禁止区域に大手を振って出入りすることになります。 ということは、1年目で23人の目が開き、2年目で46人、5年で115人の目が、この行政区内においては1840人の目が、学校及びその地域に届くことになります。これにより、防災だけでなく、防犯の役目も果たし、コミュニティが薄まりつつある現代において、少しでも隙間を埋めることが出来たならと考えています。
○○は防災ボラだ。□□は防犯だ。△△は消防団だ。××は町内会役員だ。と分けて考えるのでなく、もっと普通に地域と関わっていける社会に成っていけたらと思います

今度に日曜日には、第二回の講座が開催されます。

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