6

私の好きな人は私のことが好き。
私が望んでいたことなのに、幸せなことなのに、
苦しくて仕方がない。


私の好きな人のことを、
私のように私以上に好きな人がいる。

その人には敵わない。

私がどれだけ愛しても
可愛くなっても
尽くしても

私は1番にはなれないし

この世界が終わるとき
私の好きな人は私の隣にはいてくれない。

今ある保証された幸せを大事にしてほしい

こんな気まぐれな小娘のことなんて相手にせず
今まで築いてきた
貴方が創り上げた幸せを
ずっとずっと大事にしてほしい。

5

夢が叶った。


大好きな人と同じ団体に入って、一緒に練習にいって、大好きな人のチューニングのAに重ねて、一緒に帰って。


昨日の夜、ちょっとさらったけどあんまり上手に吹けなかったなあ…


もっといい音でいい音程でいいニュアンスで吹けると思ったのになあ、うーん、

難しい。


でも


大好きな人の後ろ姿は愛おしくて、


大好きな人の 音も歌い方も、まるで大好きな人みたいに温かくて、艶やかで、

たくさんドキドキしてしまった。



あのね、私この人とお付き合いしてるんですよ。


えへへ

嬉しいな、楽しいな。



大好きな人の音を近くで聴けるのも嬉しいけど、



なにより



大好きな人と会える口実ができたのが嬉しい。



いろいろ辛いことがあって面倒くさいし面倒くさいし面倒くさいけれど、


今日の大好きな人との数時間を思い出せばへろへろになってしまう。


次の練習も楽しみだ。


最近色々声をかけていただいて、嬉しくてついつい引き受けてしまいがち。

今、アンサンブル曲も含めて14曲もさらわなければいけない。




今日もかなり辛かったけど大丈夫かな？


コンディション調整と計画的な譜読み…



嬉しいけど大変だ…

4

現世では叶えられないけれど



今からたくさん徳を積んで
今の一般的なシアワセの芽を摘んで


来世こそは


そんなことを思うけれど


けれど…けれど

頭ではわかっているのだ
愚か者なりに

ぐるぐるまわる午前2時半


胸には愛しい人のキスマーク



安堵。

3

大好きな人と旅行に行きました。

1日目は秋田。2日目は秋田と仙台。3日目は仙台。
誰も知り合いのいないところに、二人でいきました。

ご飯もすごくすごく美味しかったし、宿も素敵だったし、温泉も気持ちよかった。

普段とは違うところで、普段とは違うことをする。

それが楽しくてたのしくて。

いつもは誰か知り合いに見られるかもしれない、そんなことを思いながら会うけれど、

いつもはどんなに楽しくても0時までにはお家に帰らなければならないけれど、

今回は何も気にせずただただ幸せな時間を過ごせて、
大好きな人の隣でその日を終え、大好きな人の隣で1日が始まって。

旅行から帰ってきて隣に好きな人がいないのは寂しくて仕方なかったけれど、
次の日も、その次の日も会ってくれて、

こんな小娘のことを可愛がってくれてありがとう。

結婚したいなんて絶対に言っちゃいけないけど、
それくらい好き。

浴衣セックス最高だったからまたしてね。

日記書こうと思ったらラブレターになっちゃった。おーしまい。

2

所属している一橋大学管弦楽団のトランペットの同期が辞めた。



彼は自分から「会計チーフもパートトップも僕がやります。むしろ、ずっと僕がやるものだとずっと思っていたのですが。」と一年前に言って、私は、私達は信じて任せていた。


前から集合時間ギリギリにきて音出しせずに練習に参加なんてことはよくあったけれど、会計とか場所取りや鍵開けをする副長の仕事があるからはやく来ざるを得ないだろう、と思っていたが

ちゃんと仕事をしたのはこの1年で3回くらいなのでは。

少し前までは「定期のメインのトップ(管楽器奏者にとってはステータス)は僕がやりたいです」と言われ、すごく熱心な人なんだなと思っていた。入団して初めて学年でアンサンブルをしたのも彼が企画してくれたのがきっかけだった。

それが段々変わっていった。

ギリギリに来て音出しせずに練習に参加、飲み会にも来ないし誰とも喋らない、GPに無断遅刻、参加すると言っていた行事(演奏会含む)に無断欠席、トレーナーへの謝礼を各セクションリーダーに渡していない、練習しなさすぎてまったく音が出ない、連絡が1ヶ月以上取れなくなる、会計(口座にアクセスできるのは彼だけだった)が機能しなくなり多い人は30万円以上立て替えている

など。

1ヶ月以上彼と連絡が取れなくなっていたが、オフ期間(サマーコンサート後1ヶ月は活動がない)だからまあ仕方ないかと思っていたら、オフ明け後の分奏からの本振り指揮者合奏(休むのはご法度)に練習が始まってから「本日の練習は欠席します」との連絡。代吹きはたてたからいいものの理由が不明。すぐに返信しても既読がつかず。

4日後の練習は流石に来るだろうと思っていたら、

来なかった。

この日も練習が始まってから「かなり遅れます」との連絡。意味がわからない。トレーナーさんをお呼びしての練習だったため、「今から練習には参加しなくていいです」と返信したものの、謝礼の関係上来てくださいと伝えた

のに。


彼は来なかった。


誰も彼のことを信用してないから二重封筒も用意して謝礼も立て替えて新札で用意していた。

特に問題なくトレーナーさんにお支払いできてよかったものの、次の練習は合宿前日練。ここでケリをつけないと間に合わなくなる。口座も渡してもらわなきゃ。


22時30分を過ぎていただろうか。金管の同期3人と彼の家を訪れた。LINEはちゃんと見てね、欠席でも遅刻でも人それぞれ事情はあるのはわかるけどなるべく事前に連絡してって伝えなきゃね、なんて話しながら。

彼の住むアパートに着いた。金管のセクションリーダーが階段を上り、インターホンを押す。

がちゃり。


出てきた彼は、心配になるくらいに前よりもかなりやせ細っていて、か細い声で「すみません…」と言った。




「辞めたいです…」




泣いていた。21歳の男が泣いていた。
受け入れるしかなかった。