老い猫が背筋のばすや菊日和
はしゃぐ児の声聴いている青みかん
柿ひとつ落ちるを待って人の去り
思ひ出は遠くに置きてひつじ雲
長雨の止みて虚しき世相かな
片麻痺も自己責任と秋の雨
コロナ禍や帰省叶わず秋彼岸
引力を可視化している棗の木
貧民も勝ち馬に乗り秋の蝶
支持率を支えるバカら秋暑し
守るもの捨つるものなし風さやか
出来レース唾を飛ばしてつくつくし
虐殺の歴史は続く震災忌
茹で卵つるんと剥けて残暑かな
老いてなお迷ひ迷ひて蝉時雨
国会なくミーンミーン(民意民意)と蝉の鳴く
いつまでも非戦反戦敗戦日
コピペする男が総理朝焼けす