金・隗よりはじめよ  

金を中心とした金融マーケットの動向を、毎日の市況から、筆者の個人的な相場観をもとに解説していきます。

市況ニュースと新春のポイント。

2011-12-30 13:08:32 | 日記


大納会午後の動きは、日経平均株価は13:00現在、前日比39.03円高の
8,437.92円と堅調に推移している。

ドル/円は、77円台半ばまで下落しているが、節目となる77.50円近辺
では下げ渋っている。

ユーロ/ドルは、東京市場に入ってからは、1.290ドル半ばでもち合いを
続けている。

東京金は、時間外取引の上昇を受けて一時3,900円まで上昇したが、
戻り売りに頭を抑えられ、再びマイナス圏に値位置を沈めている。

4日休日を挟むので積極的にポジションを取りづらいようである。

石油製品は、NY原油の時間外取引が小確りに推移しているが、こちらも
年末でポジション調整の動きに頭が重く、小高く推移している。

大豆、コーン共にここ数日の大幅上昇に対するスピード調整からシカゴ
市場は、利食いにより数日振りに下落した。

東京市場ではコーンが期先で250円高前後、大豆は、期先で前日比ほぼ
変わらずとしっかりとした動きになっている。

両者ともに、需給要因については弱いものの、南米生産地帯の天候要因
により、年末前から上昇に転じている。

この、年末、年明けの南米の天候次第では、年明けに一段高から始まる
可能性もあると考えている。


さて、新春相場の予想であるが、外部要因次第ではあるが、イラン情勢など
地政学リスクの高まる原油と南米の天候要因による供給懸念の出ている
穀物が、1月前半は強含むのではないかと個人的に注目している銘柄である。

逆に金は、一月中に再度下値を試す展開もあるのではないかと予想して
いる。

NY金は、テクニカル的な戻りを入れた後、1,500ドルを瞬間割り込む場面
が出てくるのではないかと考えている。

短期的な下値の目途としては、今年7/1に付けた安値の1,478ドル近辺では
ないかと思っているが・・・

年明け以降も、欧州情勢によって市況が振り回される状況は暫く続くだろう。

目先のポイントは、イタリアの資金調達の状況とフランスを始めとする
EU諸国の国債の格付けの発表と、それをどの時点で市場が織り込むのかが
重要になるのではないか。


本日の市況。

2011-12-30 08:57:34 | 日記


29日の欧州時間帯にイタリアの10年物国債の入札が実施された。

落札利回りは前月の7.56%から6.98%に低下したが、危険水準と言われる7%
前後で高止まりしている事や、来年1~3月に計1129億ユーロの国債償還が控え
ている為、資金調達の困難は解消されていないとの見方が強まり、ユーロは
対円、対ドルともに下落した。

一時、対円で約10年半ぶりの安値を更新、対ドルでは約1年3カ月ぶりと安値を
つけた。

ただ、その後NYダウが経済指標の良好な内容を受け反発して始まった為
ユーロ/ドルは、1.290ドル台半ばまで戻しユーロ/円も100円割れは現状回避
されている。

NYダウは、135.63ドル高の1万2287.04ドルと反発して終了した。

同日発表された米新規失業保険申請件数は、38.1万件(予想37.5万件)とやや
弱めの内容であった。

しかし、12月のシカゴ購買部協会景気指数は、62.5(予想61.0)と市場予想
を上回る内容であったため、景気回復期待感からNYダウに買いが集まり
堅調に引けた。


商品市況は、原油が反発。

前日比0.29ドル高の99.65ドルで終了した。

米原油、製品在庫の予想に反する増加を受け、一時98.30ドルまで下落したが
売りが一巡した後は、NYダウの上昇を好感して買い戻され反発して終了した。

金は、対ドルでのユーロ安や、欧州債務危機拡大懸念により、一時9/26の
安値1,532.7ドルを割り込み7/7以来の安値である1,523.9ドルまで急落したが
米株高を受けて下げ幅を縮小して終了した。

NY金2月限の終値は、前日比23.2ドル安の1540.9ドル。

NY金日足チャートを見ると、比較的長い下ヒゲで終わっており、また14日
RSIも27.26まで低下しており、やや売られすぎの状況になっている。

欧州情勢の更なる悪化がなければ、一旦買い戻しが入りやすい水準になって
いると思う。

ただ、年明け後にEU主要国の格付け引き下げが行われる可能性も強い事から
現状の感じでは、戻りは売られる可能性が強いと思う。

東京市場も、一時3,808円まで下落して、9/26の安値3,851円を割り込んだ。

東京市場も14日RSIが29.43と30を割り込み長い下ヒゲを出しているが、
現状は、4,000円前後まで上昇すると戻り売りを浴びて頭が重くなる可能性が
強いであろう。

日経平均株価は、NY株高を受けて前日比36円01銭高の8,434円90銭で始まった
後も堅調に推移しているが、年末最終立会いと言う事もあり頭は重い。

夜間立会い序盤の動き。

2011-12-29 17:50:45 | 日記

 
本日の東京市場は、日経平均株価が欧州債務不安の再燃を嫌気して3日続落。

終値は、前日比24円73銭安の8,398円89銭。

午後に入って、上海株などアジア株が切り返した為、やや下げ幅を縮小して
終了した。

中国株式市場では、上海総合指数が0.16%高の2173.561と寄り付きの前日比
マイナスから、切り返して終了した。

ユーロ/ドルは、東京市場の寄り付き後、1.290ドルを割り込んだが売り一巡
後は、買戻しに1.290ドルに載せた。

その後は、夕刻にかけ1.290ドル台前半でのもちあいが続いている。

欧州株式市場では、主要株価指数は軒並み小幅高で始まっている。

東京市場の夜間立会い序盤は、金が小幅安、白金、石油製品が小幅高、穀物
も小幅高と、全体的に小動きになっている。

日中立会いで急落した、金、白金はとりあえず現状は落ち着いた動きになって
いるが、依然予断を許さない状況である。

さて、本日は、イタリアの10年物国債の入札が予定されている。

昨日の、同国の短期債の入札は順調であったにも拘らず、ユーロ相場が下落
した事もあり、警戒感が払拭されていない。

昨日の欧米市場でのユーロの下げ足が速かった為、買戻しに幾分値を戻す
可能性もあるが、年末で市場参加者も少なく、まとまった注文に値が飛ぶ可能性
もあるので十分注意が必要であろう。

米国市場では、新規失業保険申請件数(予想37.5万件・前回36.4万件)、12月
のシカゴ購買部協会景気指数(予想61.0・前回62.6)の経済指標発表が予定
されており、この発表を受けてNYダウが反発するか続落するのか注目される。




市況ニュース!

2011-12-29 13:56:39 | 日記


午後の東京市場は、日経平均株価が13:45時点で前日比61.74円安の
8,361.88円となっている。

一時、90円以上値下がりしたが、上海株などの切り返しを受けて、やや
下げ渋っている。

ドル/円は、東京市場に入ってから、やや円高気味に推移しており、
77.70円台での動き。

ユーロ/ドルは、東京市場スタート時に急落した後、急落前に水準まで
戻し横ばいで推移している。

東京市場の商品市況は、ユーロに対するドル高を受けて米国市場が大幅
下落した流れを継続し、穀物以外軒並み大幅下落している。

金は、一時9/26以来約3ヶ月振りの安値である3,878円まで下落し、年間足
で見ると非常に長い上影陽線を引いて終了しそうである。

1979年にも同じような足が出た後、2000年まで長期下降トレンドを辿った
事を考えると、時代背景が違うにせよ、チャートの視覚的には良い印象で
はない。

白金も、ユーロ安や金の下落を受けて大幅下落し、15日につけた年初来安値
3,472円を更新し、14:23時点で176円安の3,424円まで下落した。

欧州債務問題の拡大により、欧州圏の自動車産業の業績悪化懸念が白金の
重しになっている。

産業用のレアメタルだけに、欧州問題が解決に向け進展すると金より反発は
早いのであろうが、現状は米国景気動向の改善よりも欧州債務問題の影響
の方が大きいようである。

石油製品も800円安前後と大幅に下落しているが、現在取引中の時間外取引
では、NY原油は約0.10ドル高と下げ止まってきている。

本日の欧米市場で、欧州情勢が更に悪化すれば別であるが、100ドルに戻して
年内の取引を終了する可能性もあるだろう。

さて、再びイタリアの10年もの国債利回りが7%台に乗せるなど、欧州情勢
は混迷を深めている。

本日のイタリア国債入札が、昨日同様に無難に入札されるのを願うばかりで
ある。

本日の市況!

2011-12-29 09:18:41 | 日記


ユーロが、再び急落している。

昨日実施されたイタリアの6カ月物の短期国債入札は、落札利回りが1ヶ月前の
半分程度の水準に低下し、ある程度良好な内容であった。

しかし、ECBのバランスシートが過去最大に膨らんだとのニュースをきっか
けに、市場の流動性低下が一段と進んでいるとの不安が広がった。

これを受けて、イタリア10年物国債利回りが再び上昇し7%台前後まで上昇した
事を背景にユーロが急落。

対円では、2001年6月上旬以来約10年半ぶりの安値を付けた。

対ドルでは、1月中旬以来約11か月半ぶりの安値で取引された。

NYダウも、欧州債務懸念の拡大を受け、前日比139.94ドル安の1万2151.41ドル
と反落して終了した。
 
商品市況も、対ユーロでのドル高を受けて、貴金属や原油が大幅に下落した。

原油は、前日比1.98ドル安の99.36ドルと、100ドルを割り込んで終了した。

金は、大幅続落し前日比31.4ドル安と7月12日以来約5カ月半ぶりの水準で引けた。

東京市場も、NY安、ユーロ安を受け大幅続落。

金は、3,900円を割り込み、一時3,878円まで下落した。

本日もイタリアでは、3年債と10年債の入札が実施される。
結果内容が見極めにくい事もあり、ユーロの一段安に警戒は必要である。

米国では、本日、新規失業保険申請件数の発表が予定されている。