河野友見 *Y’z diary*

お仕事記録など

タテモノは生きている。

2008-05-04 | days
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ヨーロッパの建築物の素晴らしさや魅力を語る時、『家にはタマシイがある!家は生きている!息吹が感じられる!』・・・・等、熱く語ってしまう私ですが、今日久々にそんな思いを感じられました。

広島県内の古い町並み散歩に打ってつけの町、尾道と福山・鞆の浦を歩いたのですが、本当に魂を感じられるような古い家や建物にたくさん出会えました。


ヨーロッパでは中世の時代、“家は生きていて家自身の魂や意思がある”、と考えられてきました。
実際、殺人事件が起きた場合、事件目撃の証人者として、ペットや家の一部を裁判に連れ出していました。
家主が犬や猫と共に証言台に立ち、『この犬が、猫が、見ていました』と語ったり、家の壁の一部や萱や藁を持ってきて、『私の家も目撃していました』と言ったのです。
冗談みたいな滑稽な話ですけど、本当です。

でも、そう考えると、確かに建物によっては今にも口を開いて語りだしそうな重鎮な存在感のものがあったり、逆に何も語っていそうにない、無機質で眠ったような建物もあるような気がします。

日本にも昔から八百万の神様と言って、色々な場所に棲む神の存在というものがありますが、台所の神様、屋根裏の神様などは、つまりは家の魂という事なのかもしれません。


今日私が会った古い建物たちの中で、特に生命を感じられた建物を紹介します。

『大和湯』(尾道・本通商店街)

コレ、私の好きなところです。
昔は銭湯で、現在はお土産屋さん兼カフェです。
今も入り口・中の下駄箱や壁の鏡などがそのまんま置いてあり、鏡には「品粧化ブラク」(←右から読む!)とか書かれています。
この建物の魂のみならず、昭和の初めにここを出入りしていたお客さん達の息吹さえ感じられます。



『友交軒』(福山・鞆の浦)

街の古い写真を見て、これは行きたいと思ったところです。
行って見てびっくり。大昔の写真と何も変わっていませんでした。
変わったことは、大正時代~昭和初期は床屋さんだったのが、今はカフェになっているということ。
この角の窓格子、消えかけた「Barber shop」の文字、レトロな空気が建物全体を包んでいて、今にも語りだしそうです。


こうして見ると、日本の建物もやっぱり生きてるのが多いなぁ~、と改めて感心。
他にも、江戸時代の建物や蔵もたくさん拝見しました。
この瀬戸内海に面した古い町たちは是非、たくさんの人に訪れてほしいところです。


最後に、オマケ。
尾道で食べた朱華園のラーメン。
朱華園は尾道ラーメンで有名なところで、あの映画監督大林宣彦監督も来店しては2杯は食べるそうなのですが、今日はまたゴールデンウィークの上日曜日とあって、店の前には長蛇の列。
並んでからラーメンにありつくまで、2時間待ちました・・・
よく並んだなぁと、今日の自分にはびっくり(笑)

朱華園の中華そば(530円)。尾道ラーメン特有の背あぶらが浮いた、醤油とんこつです。
意外とあっさりしていて食べやすいです。

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