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冬のヒガンバナ

2015-02-07 09:08:38 | 樹木・野草

 冬は地上部が枯れることもなく青々としている山野草を知る絶好の季節。
その中でも、真冬にひときわ目立つのがヒガンバナ。花のあとで葉が伸びるが、冬と春を越して夏近くなると葉はすべて消えてしまう。だから花と葉を同時に見ることはできない。

 ヒガンバナは、なぜか田んぼのあぜ道に自生しているのをよく見る。さらには田んぼの近くだけでなく、耕地や道路ののり面など、人が住む周辺に自生している。このことは、ヒガンバナを古い時代から採集・利用がたび重なるうちに人家の周辺に集中するようになったともいわれる。ヒガンバナのほかにはワラビ、マムシグサ、クズ、ウバユリなども人里近くで多く見られる。

 昔からヒガンバナが有毒であるということは多くの人たちが知っている。そのヒガンバナの根や球根から昔は澱粉を取り食用にしていたというのだから昔の人の知恵はすごい。

 ヒガンバナに含まれる毒の大部分は水溶性であり、細胞をたたいて大量の水で流してしまえば、その毒を除くことができることを古代の人たちは発見した。

 毎年不思議に思うことは、ヒガンバナは秋のお彼岸ころに、標高にあまり関係なく花が咲くこと。さらに、芽が出始めてわずか1週間ほどで背丈がぐんぐん伸びて花が咲く。曼珠沙華をはじめとして多くの別名があることなど、数え上げると他の植物にない話題いっぱいの野草だ。


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